見に行きたくて仕方がない

　A-3rd も 3 週間を過ぎて、メンバーの歌もダンスもだいぶこなれて来たし、見る側も良い意味で慣れて来た。歌詞をおおよそ記憶し、音楽的にまるでダメな私でさえ、曲も大体入って来た。そして人数の多さと動きにキョロキョロせずに、今日はここに注目しようというポイントを考えながら見られるようになって来た。そうなってみると、予想していたことではあるのだが、もう毎回の公演が楽しくて仕方がない。

　私のことなので、手拍子と多少のフリ真似くらいはするが、仲間とノッて騒いで楽しい、というわけではない。目の前で繰り広げられる歌の世界に浸り、それを演じているメンバーの輝きを見ていることが楽しいのだ。汲めども尽きぬ泉のように、というのはいささか大げさに聞こえるかも知れないが、本当にそう言いたいくらい、見どころを挙げるに暇がなく、自分の目が 2 つしかないのを悔やみたくなるほどだ。

　そして問題は、それこそ毎回でも見に行きたくなってしまうことだ。単なる中毒性とか、「見ないと何かが起きるかも」といった強迫的な心境とも、ちょっと違う。もっとプリミティブな意味で、見ているのが楽しい。加えて言うなら、日々の公演を通じて個々のメンバーが工夫していたり、少しずつ表現が向上していたりするのを見つけるのが楽しい。そういう意味で、A-3rd は本当に「劇場で何度も見る」ことを前提に作られているんだろうなあ、という気がする。

　ただやっぱり私としては、ただ呆然と、うっとりと見ているだけでなく、前述のように、日々の公演の中で個々のメンバーが工夫している点や、表現の向上に向けて頑張っているところは、ちゃんと見つけていきたいと思っている。おそらくメンバーにとっては、フリを一通り滑らかにこなせるようになったこの段階で、とりあえず一安心してしまうか、それともなお改善すべき点を自ら見出して行けるかが、表現者として「この先」に行けるかどうかの分かれ目になるはずだからだ。

　そんなわけで、おそらく今日も劇場に行くことになりそう。おかしいなあ、回数減らそうとか思っているはずなんだが(^_^;)。