このところ平日のコンサートにはまるで行けない私だが、劇場公演の、セットリストとしてリバイバルとは言え、今のチームにとっては初日ともなれば、なんとか午後半休を取ってでも駆けつけざるを得ない。午後半休と言いながら会社出られたのは17:00過ぎで、危うく入場順抽選に遅れるところだったのだが、ぎりぎり間に合ったので結果オーライ。入場順は14順、これでも私としてはかなりマシな方なんだが、たまには前で観たいなぁ。まあ私の後ろに私より背が低い人もいたので贅沢を言ってはいかんか。普段ならそういう場合、立ち位置を入れ替わってあげたりもするんだが、今日のところは申し訳ないが、私自身ががっつり見ることの方を優先させてもらった。
このタイミングでの『最終ベルが鳴る』公演は、誰しもが思う通り、キャプテン大島優子が言葉の代わりに「後に残るメンバーたちに遺していくメッセージ」として選択したセットリストなのだろう。メンバーも客も、そのことが良く分かっている、という印象を強く持った初日だった。何よりも、優子が選んだユニット、そして全体曲での立ち位置が、そのことを雄弁に物語っていた。全体曲の一番端っこの後列で、他のメンバーの様子を気遣いながら踊っている大島優子なんて、初めて見た。ずっとセンターで、他のメンバーを引っ張り、背中で語る存在だった大島優子が、後ろから見守るように務める最後のセットリスト。人は成長し、変わっていくものだということを、しみじみとうれしく思う。
しかし正直、ほかの15人は、まだその3列目端っこの優子に客の目線を持って行かれている感は否めない。ただ、その中で今日良かった(と私が思った)のは、きたりえ。良い緊張感を保ちつつ、大きさと美しさを備えた動き、生き生きと客を魅惑する表情、曲ごとの演じ分けなど、本当にスキのない、すばらしいパフォーマンスだった。もちくらさんは自分がこのセットリスト経験者で、優子に次ぐ年長者だということを意識してしまったのか、ちょっと全体のバランスに目配りし過ぎていたかな。ちぃちゃんはユニット終わりまで緊張していたような印象だが、ユニット明けからはのびのびと、チームKらしさとちぃちゃんらしさがうまく融合した味を出せていたと思う。
しほりん、ひらりーはいつもながらの全力投球で好感が持てる。古畑さんはユニットでのかわいらしさと、ユニット明けから見せる、いや「魅せる」大人っぽいパフォーマンス(表情だけでなく、身のこなしからちゃんと変えて来るのだ!)との間の演技の幅がすばらしい。あと今日は久しぶりに(と言っては失礼だが)あべまがかなり良かった。そう、あべまがチームKに来たことの意義は、こういうあべまを観たかったから、いや、こういう路線であべまにさらに伸びてもらいたいからなんだよ。ちょっと時間がかかってしまった気はするけれど、まだ遅過ぎはしない。大島チームKで吸収できるものを、スポンジが水を吸い込むような勢いで、目いっぱい学び取ってほしい。
とむ、なぁなは決して悪くなかったのだけれど、私の期待が大き過ぎるせいか、特別にすばらしいとは思わなかった。まあ普通かな、くらいの感想。特にとむは、全体曲で他のメンバーとすれ違う時に、相手に気を遣って自分が引き気味になってしまっているように見えた。センターに近いポジションにいる人は、自分が優先側で動かなければいけない時には、さっと他人の前に出る「義務がある」のだ。それもまた、彼女がこれから身につけていかなければいけないことの一つであるはず。チームKにおいて優子ポジションを継承するのであれば、そういうハートの強さも学び取ってほしい。
まりやぎさんはユニット前までいささか埋没気味だったが(あくまでも私の個人的な印象)、尻上がりに調子が良くなっていた。ところどころ優子の身のこなしと似ている、というか、たぶん優子の「魅せ方」を見て学んで我が物としたんだろうな、と思われる場面がいくつもあった。じゅりなは、うーん、何曲かではすごく良かったんだけど、全部そのクオリティで揃っていなかったかなあ(くどいようだが私の個人的な印象)。『支え』で涙ぐんでしまったあたりが、年齢と不相応に祀り上げられてしまったセンターではない、等身大の姿をみたようで、むしろ好印象。あ、年齢と言えば、12歳のドラフト生二人による「狼とプライド」もあって、なかなか良かった。MCを聞くと、まあコドモだなあという感じだが、なるほどドラフトで指名されるだけのことはある逸材。これからに期待したい。
ところで話の順序が後になってしまったが、この初日の何が良かったと言って、生歌率が非常に高かったことだ。少々音程がふらついたりすることはあっても、生歌で客と向かい合うことは、それだけで大きな説得力を生む。メンバーにとって文字通りの真剣勝負であり、その緊張と気合が、彼女たちを生き生きと輝かせる。ライブステージが持つ本当の力が、存分に発揮されるのだ。この生歌もきっと、キャプテン優子の意向に違いない、などというのは私の勝手な妄想に過ぎないが、しかし、今回「あえてこの時期に」新セットリストをやることが、無駄ではないどころか、非常に大きな意義のあることだと感じさせてくれる、良い措置だったと思う。
初日ということを考えても、公演の出来は100点をつけられるものではなかった。それでもなお、この公演は観て幸せな気分で劇場を後にできる公演だった。あと何回できるか分からない、ましてやお客さんにとっては「これがたった一度の大島チームKでの『最終ベル…』公演」になるかも知れない、そういう「一期一会」の覚悟をもって、日々の公演を大事に演じて行くことで、メンバーの力は大きく伸びていくはずだ。1回1回の公演を大事に演じ続けて欲しい。
このタイミングでの『最終ベルが鳴る』公演は、誰しもが思う通り、キャプテン大島優子が言葉の代わりに「後に残るメンバーたちに遺していくメッセージ」として選択したセットリストなのだろう。メンバーも客も、そのことが良く分かっている、という印象を強く持った初日だった。何よりも、優子が選んだユニット、そして全体曲での立ち位置が、そのことを雄弁に物語っていた。全体曲の一番端っこの後列で、他のメンバーの様子を気遣いながら踊っている大島優子なんて、初めて見た。ずっとセンターで、他のメンバーを引っ張り、背中で語る存在だった大島優子が、後ろから見守るように務める最後のセットリスト。人は成長し、変わっていくものだということを、しみじみとうれしく思う。
しかし正直、ほかの15人は、まだその3列目端っこの優子に客の目線を持って行かれている感は否めない。ただ、その中で今日良かった(と私が思った)のは、きたりえ。良い緊張感を保ちつつ、大きさと美しさを備えた動き、生き生きと客を魅惑する表情、曲ごとの演じ分けなど、本当にスキのない、すばらしいパフォーマンスだった。もちくらさんは自分がこのセットリスト経験者で、優子に次ぐ年長者だということを意識してしまったのか、ちょっと全体のバランスに目配りし過ぎていたかな。ちぃちゃんはユニット終わりまで緊張していたような印象だが、ユニット明けからはのびのびと、チームKらしさとちぃちゃんらしさがうまく融合した味を出せていたと思う。
しほりん、ひらりーはいつもながらの全力投球で好感が持てる。古畑さんはユニットでのかわいらしさと、ユニット明けから見せる、いや「魅せる」大人っぽいパフォーマンス(表情だけでなく、身のこなしからちゃんと変えて来るのだ!)との間の演技の幅がすばらしい。あと今日は久しぶりに(と言っては失礼だが)あべまがかなり良かった。そう、あべまがチームKに来たことの意義は、こういうあべまを観たかったから、いや、こういう路線であべまにさらに伸びてもらいたいからなんだよ。ちょっと時間がかかってしまった気はするけれど、まだ遅過ぎはしない。大島チームKで吸収できるものを、スポンジが水を吸い込むような勢いで、目いっぱい学び取ってほしい。
とむ、なぁなは決して悪くなかったのだけれど、私の期待が大き過ぎるせいか、特別にすばらしいとは思わなかった。まあ普通かな、くらいの感想。特にとむは、全体曲で他のメンバーとすれ違う時に、相手に気を遣って自分が引き気味になってしまっているように見えた。センターに近いポジションにいる人は、自分が優先側で動かなければいけない時には、さっと他人の前に出る「義務がある」のだ。それもまた、彼女がこれから身につけていかなければいけないことの一つであるはず。チームKにおいて優子ポジションを継承するのであれば、そういうハートの強さも学び取ってほしい。
まりやぎさんはユニット前までいささか埋没気味だったが(あくまでも私の個人的な印象)、尻上がりに調子が良くなっていた。ところどころ優子の身のこなしと似ている、というか、たぶん優子の「魅せ方」を見て学んで我が物としたんだろうな、と思われる場面がいくつもあった。じゅりなは、うーん、何曲かではすごく良かったんだけど、全部そのクオリティで揃っていなかったかなあ(くどいようだが私の個人的な印象)。『支え』で涙ぐんでしまったあたりが、年齢と不相応に祀り上げられてしまったセンターではない、等身大の姿をみたようで、むしろ好印象。あ、年齢と言えば、12歳のドラフト生二人による「狼とプライド」もあって、なかなか良かった。MCを聞くと、まあコドモだなあという感じだが、なるほどドラフトで指名されるだけのことはある逸材。これからに期待したい。
ところで話の順序が後になってしまったが、この初日の何が良かったと言って、生歌率が非常に高かったことだ。少々音程がふらついたりすることはあっても、生歌で客と向かい合うことは、それだけで大きな説得力を生む。メンバーにとって文字通りの真剣勝負であり、その緊張と気合が、彼女たちを生き生きと輝かせる。ライブステージが持つ本当の力が、存分に発揮されるのだ。この生歌もきっと、キャプテン優子の意向に違いない、などというのは私の勝手な妄想に過ぎないが、しかし、今回「あえてこの時期に」新セットリストをやることが、無駄ではないどころか、非常に大きな意義のあることだと感じさせてくれる、良い措置だったと思う。
初日ということを考えても、公演の出来は100点をつけられるものではなかった。それでもなお、この公演は観て幸せな気分で劇場を後にできる公演だった。あと何回できるか分からない、ましてやお客さんにとっては「これがたった一度の大島チームKでの『最終ベル…』公演」になるかも知れない、そういう「一期一会」の覚悟をもって、日々の公演を大事に演じて行くことで、メンバーの力は大きく伸びていくはずだ。1回1回の公演を大事に演じ続けて欲しい。