高橋みなみが卒業した。
秋元先生が「AKB48とは高橋みなみのことである」とおっしゃったから、ではなく、おそらく古参の多くが「高橋みなみの去る時は、AKB48が(少なくとも自分たちが初期に信じた形でのAKB48が)終わる時」だと思っていたはずだ。それくらい彼女は、少なくともある時期からは、AKB48グループそのものを象徴する存在だった。
私もかつてはるか昔、AKB48が終わる瞬間を妄想し、その最後の瞬間にステージにいるのは、高橋みなみともう一人、私の推しだと思っていたことがあった。しかし私の推しは意外なほど早くAKB48を去り、そして今回、10年余の長い時間を経て、ついに高橋みなみがAKB48を去った。卒業公演を見届けて、私も一区切りをつけるべきなのかな、という思いが、少しあったことは否めない。だから卒業公演の後、エントリを上げられなかった。
この10年のAKB48で、私の胸に刺さってどうしても抜けない棘があった。だがそれも、とうとう、時間が押し流してくれたらしい。どこかで幸せに暮らすその人も、きっと、かつての盟友の卒業を見届けてくれた。それもまた、高橋みなみの人柄のおかげにほかならない。AKB48の第1章は、誰にとっても、私にとっても、明確に幕を下ろした。もはや誰一人として、そして私自身もまた、過去に囚われているべきではないのだ。
そうなった今、これから私はAKB48と、どう向かい合うべきなのだろう。迷いを残したまま、今の推しが出演する劇場公演に向かった。もしそれで思い切れてしまうのならば、それはそれで私にとっての卒業タイミングなのだと思った。果たして今日の昼公演、まさかの1順、センター最前。自分で書いても嘘みたいだと思うけれど、いつか「AKB-HOLIC」に寄稿した時に書いたように、AKB48劇場は、こういう奇跡が現実に起きる場所なんだ。私たちは劇場の女神が次々に起こす魔法の中で、この10年余を生きて来たのだ。
公演内容もすばらしかった。高橋みなみが去った後、自分たちこそがAKB48を支えようという気概で取り組んでいる人たちがほとんどだったと思う。年長のさっほーやゆかるん(ヘルプ出演)は言うに及ばず、キャプテンの高橋さん(もう「もう一人の高橋」じゃないんだね)、公演2topのこじまこ・さややから、このチームでは中堅の13・14期生たち、兼任のりょうは、いちごちゃんず、若手の飯野さんや最年少の千葉さんに至るまで、皆気合の入った、良いステージングだったと思う。
大丈夫だ。こうやってみんなが、一生懸命に日々の劇場公演に取り組んでいる限り、AKB48の物語は何一つ色褪せることなく、これからも続いて行く。そして私も、この素晴らしい物語を、まだ見続けていたいと思った。第1章の棘が抜けたこの日、まだ私は劇場の女神に呼んでもらえて、この素晴らしいステージを目の当たりにできた。ここで降りるわけにいかない。私は引き続き、第2章の目撃者になろう。それを語り残す者であり続けよう。そう思えた今日の昼公演だった。
秋元先生が「AKB48とは高橋みなみのことである」とおっしゃったから、ではなく、おそらく古参の多くが「高橋みなみの去る時は、AKB48が(少なくとも自分たちが初期に信じた形でのAKB48が)終わる時」だと思っていたはずだ。それくらい彼女は、少なくともある時期からは、AKB48グループそのものを象徴する存在だった。
私もかつてはるか昔、AKB48が終わる瞬間を妄想し、その最後の瞬間にステージにいるのは、高橋みなみともう一人、私の推しだと思っていたことがあった。しかし私の推しは意外なほど早くAKB48を去り、そして今回、10年余の長い時間を経て、ついに高橋みなみがAKB48を去った。卒業公演を見届けて、私も一区切りをつけるべきなのかな、という思いが、少しあったことは否めない。だから卒業公演の後、エントリを上げられなかった。
この10年のAKB48で、私の胸に刺さってどうしても抜けない棘があった。だがそれも、とうとう、時間が押し流してくれたらしい。どこかで幸せに暮らすその人も、きっと、かつての盟友の卒業を見届けてくれた。それもまた、高橋みなみの人柄のおかげにほかならない。AKB48の第1章は、誰にとっても、私にとっても、明確に幕を下ろした。もはや誰一人として、そして私自身もまた、過去に囚われているべきではないのだ。
そうなった今、これから私はAKB48と、どう向かい合うべきなのだろう。迷いを残したまま、今の推しが出演する劇場公演に向かった。もしそれで思い切れてしまうのならば、それはそれで私にとっての卒業タイミングなのだと思った。果たして今日の昼公演、まさかの1順、センター最前。自分で書いても嘘みたいだと思うけれど、いつか「AKB-HOLIC」に寄稿した時に書いたように、AKB48劇場は、こういう奇跡が現実に起きる場所なんだ。私たちは劇場の女神が次々に起こす魔法の中で、この10年余を生きて来たのだ。
公演内容もすばらしかった。高橋みなみが去った後、自分たちこそがAKB48を支えようという気概で取り組んでいる人たちがほとんどだったと思う。年長のさっほーやゆかるん(ヘルプ出演)は言うに及ばず、キャプテンの高橋さん(もう「もう一人の高橋」じゃないんだね)、公演2topのこじまこ・さややから、このチームでは中堅の13・14期生たち、兼任のりょうは、いちごちゃんず、若手の飯野さんや最年少の千葉さんに至るまで、皆気合の入った、良いステージングだったと思う。
大丈夫だ。こうやってみんなが、一生懸命に日々の劇場公演に取り組んでいる限り、AKB48の物語は何一つ色褪せることなく、これからも続いて行く。そして私も、この素晴らしい物語を、まだ見続けていたいと思った。第1章の棘が抜けたこの日、まだ私は劇場の女神に呼んでもらえて、この素晴らしいステージを目の当たりにできた。ここで降りるわけにいかない。私は引き続き、第2章の目撃者になろう。それを語り残す者であり続けよう。そう思えた今日の昼公演だった。