久しぶりのA公演で思ったこと

　このところ、平日のうち1日でも劇場公演を見に行こうとすると、ほかの日が連日終電近くになってしまうような日々が続いていた。ひどい時は朝の5時まで10時間以上ぶっ続けの残業の後、会社で仮眠してまた朝から通常勤務なんてこともあった。家に帰れても日付が変わった後、根を詰めているせいで神経が高ぶり、疲れているのになかなか寝付けず、それだからと帰りにわずかな時間で強い酒をあおるような日々が続くと、土曜は心身ともにぐったりして外出もできないといった状態だった。日曜の夕方に何とか元気を振り絞って劇場に行くものの、抽選では相変わらず干されまくり(やっぱり日頃の行いが悪いらしいw)、そして翌日からまた会社、といった繰り返しだった。ああなんか愚痴っぽくなってしまった。

　ところが！今週はちょうど仕事の切れ目で、昨日今日と続けて、定時後間もなく会社を出られるという、久しくなかった幸せな状態。たぶん今週限りなのが残念ではあるが、ともかく今、時間があるならばということで劇場に。定時からほどなく会社を出ても、劇場にたどり着けるのは早くて19:15くらいなので、18:30スタートの公演だとほとんど後半、19:00開演でも冒頭数曲は欠けてしまうわけだが、それでもとにかく劇場公演を観られる時に観て、その時その時の感想を書き綴っておこうということで。

　個人的な話になるが、ここ数ヶ月、公演を観るというと研究生公演が多く、次に辛うじてたまに観るのがチームK公演といった状態になっていた。週末に研究生公演が多いとか、そもそも正規チームの公演自体が少なめだとかいった事情もあるが、チームAやチームBの公演が、たまたま私の心身の調子が悪い時に重なることが多かったという偶然もある。そんなわけで、チームA公演は結構な間隔が空いてしまっていた。

　と、あまりにも長い前置きを述べて、私が久しぶりにチームA公演を観たという言い訳をしたのだけれど、実は今日の感想はシンプルだ。

　チームA公演は、このクオリティで良いのだろうか？

　なるほどみんな、ソツはない。メンバーの名誉のために言っておくと、きちんとやることはやっていて、露骨に手を抜いているような人はいない。1、2人だけ、ちょっとそう見えてしまう人はいたのだけれど。一方、田野さんや大島(涼)さんのように、かなり良いパフォーマンスをしている人もいた。大島(涼)さんは、正直、メンバーに昇格してからすっかり輝きを失ってしまったように(私には)見えていて、その印象は新々チームAになっても変わらなかったのだけれど、今日の大島(涼)さんは、かなり良かった。ほか、まあまあの出来だったのが横山さん、佐藤(す)さん、伊豆田さん、小林(茉)さん、小谷さん。ほかの人は精彩を欠いているように(私には)見えた。

　昨日、被災地訪問イベントがあったばかりということも考えると、みんな疲れていたのかな、という気はする。ユニット曲あたりは生歌っぽいので、声をしっかり出すためにはダンスで暴れるわけにはいかなかったのもあるとは思う。それを含めて、ユニット曲から続く全員曲まで、ほとんどの人がかなり動きをセーブして、体力を温存していたように(私には)見えた。アンコールになるとやっとみんな安心してリミッターを外し始め、アンコール3曲目の「AKBフェスティバル」は、1、2人を除いて、概ね良かった。

　でも、長丁場のコンサートで出づっぱりの選抜メンバーならともかく、普通の日常的な劇場公演の中で、そんな風にソツなくきれいに体力配分ができることって、大切なことなんだろうか。厳しい言い方をするけれど、そういう小器用な計算をしながらのパフォーマンスでも人の心を動かせるほど、あなたたちはすごいテクニックを持っているのだろうか。AKB48のチームAという看板を背負っている人たちが、キャプテンや総監督がいない時の公演でゆるゆると無難なステージをやっていたら、これからのAKB48はどうなるのだろうか。

　このままではチームAが、かつてのチームBやチーム4のようになってしまう。チームA公演のクオリティがこれで良いと思っているのか、メンバー同士できちんと話し合って欲しい。そして、できれば中堅メンバーから誰か、副キャプテン的な立ち位置でしっかりと劇場公演を束ねる人に出て来て欲しい。それはむしろ、7期以降の人が良いかも知れない。少なくとも、もう1期2期に頼ってばかりの時期は終わりにして良いのではないか。