AKB48をめぐる妄想

AKB48にハマった私「カギ」が、好き勝手なことを述べるブログです。

小野恵令奈さんの卒業について思うこと

2010-07-12 02:26:01 | Weblog
 先ほどは軽く酒を飲んだ帰りの電車内からだったので、とりあえず軽いネタを上げておいたのだが、7/11(日)代々木第一体育館コンサート2日目の最大のトピックとしては、やはりえれぴょんこと小野恵令奈さんの卒業発表を語らないわけにはいかないだろう。

 その理由についての本人コメントの内容は、レポート系ブログの方々が上げてくれるだろうから、ざっくり略。私は私の役割として、私が感じたことをそのまま書いておく。

 ああ、やっぱりか、という気がした。答えが分かった後でこういうことを言うのは後出しジャンケンに等しい、と思うだろうが、私がAXライブ2010の3日目の感想や、チームK-6th「RESET」公演の第一印象で小野さんについて述べていることを読んでいただければ、まんざら後出しではないことがお分かりいただけるかと思う。それは総選挙についてもそうだった。私は個人の時間的事情でこのブログに書けなかったのだけれど、総選挙コメントでのえれぴょんコメントは、かつての「ロリでたどたどしくて守ってあげたい永遠の妹キャラ」から脱却しきれず、さりとてそれに代わり得る魅力なり実力なりをつかみ切れていないことを自覚しているもどかしさが如実に現れたものだった。

 AKB48 ファンである私としては、できればえれぴょんには AKB48 に留まったまま、その脱皮を待ち、そして新しい何かを掴んで行って欲しかった。しかし、あくまでも私の妄想では、新チーム K のセットリストにおける自分のポジションと、そして総選挙での順位を踏まえて、えれぴょんは、AKB48 にいては、それはいつまでも得られないか、得られるとしてもあまりにも時間がかかり過ぎてしまうと判断したのではないかと思う。AKB48 ファンの一人としては、非常に残念に思うし、そういうえれぴょんの成長を支え切れなかったことに、大変申し訳なく、悲しい思いもする。

 ただもう一方で、えれぴょんの決断が理解できる気がする面もある(繰り返すが以下はあくまでも私の妄想である)。若い頃からセンターコースを走り続けて来た人にとっては、「自分がセンターコースから外れた」ということを自覚した瞬間は、ものすごい衝撃を受け、そして巨大な喪失感が追いかけて来るものだということだ。ましてや、自分にセンターコースにいたことが、数多くの幸運と、自分が意図して獲得したわけではない能力に支えられていたと気付けばな、おさらのことである。そうなると人はしばしば、他人からは異様にすら見えるほどの執念で、その位置を取り戻そうとするものだし、そのためには、どんな無謀な賭けにも出てしまうものなのだ。

 しかし、それも「自分が意図して獲得したわけではない能力」を、意図して取り戻せるならば、の話である。えれぴょんの人気の源泉であった子どもの無邪気さ、たどたどしいかわいらしさは、この先本人が努力したところで、決して再び取り戻せるものではない。AKB48 というグループの中では、たとえ古参ファンの多くを失っても、それを上回るだけ新しいファンを獲得して行くという生き残り方もあるわけだが、おそらくえれぴょんは「今の小野恵令奈」に、そのための「武器」があまりにも足りないことに気付いてしまったのではないか。一方では、AKB48に居続ける限りは、「過去の小野恵令奈」のイメージに捉われて、その再現を求めて来るファン(と、一知半解でお手軽な仕事をするマスコミの一部)に、ずっと悩まされ続けることになるだろう。

 かくして今回、小野さんに見限られたのはつまり、いつまでも「幼くて守ってあげたい永遠の妹えれぴょん」というイメージを捨て切れなかった私たちファンであるということなのである。私たちがいつまでも同じところにいて「えれぴょん」の幻を見ようとし続けている間に、生身の小野恵令奈さんは大幅に成長し、遥か先に進んでいて、私たちをここに置き去りにしたまま、自身の夢に向けて、もっと先へと大きく羽ばたこうとしているのだ。だから、今回の小野さんの卒業は、ファンとしては悲しくても、笑顔で送り出してあげなければならないのだと思う。

 オーディションを受けたいからと、ランドセルを背負ったまま一人で AKB48 劇場にやって来たという少女は、いつの間にか大人の女性への階段をかなりの高さまで上り、そして慣れ親しんだ AKB48 から出て行くこともまた、自分自身で決心したのだろう。

 今回の小野さんの決断は、非常に立派だと思う。しかし、だからこそ、卒業おめでとうとは、あえて言わない。AKB48 を離れて、いつか彼女が本当に求めるものを得た時にこそ、心からおめでとうの言葉を贈りたいと思う。

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5 コメント

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Unknown (ACK)
2010-07-12 04:17:44
まさにおっしゃる通りだと思います。
AKB48が、もしくは僕らファンが、彼女をもっともっと魅力的な人間に成長させてあげることができなかったことが残念です。
とはいえ、彼女にいつかおめでとうと言ってあげられる日が来ることを信じています。
Unknown (ベンジー)
2010-07-12 12:45:13
このエントリを読んで、涙が出ました。

自分も、エレの成長から目を背け、どんな状況でもキラキラを求めてました。
時折見せるキラキラに「やっぱエレはこうじゃないとっ」と、一方的なイメージを押し付けていたのかもしれませんね。

エレ自身が変わろうと‘もがいて’たのは感じでいたのに…。


初めての推しの卒業に動揺しております。
上手く気持ちをまとめきれませんが、長々と失礼しました。



折井あゆみと今井優のファンでしたが (Unknown)
2010-07-12 13:28:02
他の有象無象のブログが的外れな感想を書き連ねているなか(単純に嘆き悲しんでいるか、突き放して見ているだけ)、非常に的確な指摘だと感じました。
ただ、やっぱり今回の卒業は無謀な賭けだと思います。何か壁にぶつかった時は、往々にして新しく行動して打破しようとしますが、大抵失敗します。過去の卒業生を見ても分かります。
今のAKBは芸能界で最も恵まれた環境だと思います(成長する場所としても)。重ね重ね残念です。
AKBを離れる「リセット」 (GG)
2010-07-12 21:14:28
小野さんの卒業を決断するに至ったプロセスへのご意見、味わい深く読ませていただきました。

私がまず思ったのは、この世界に於ける「子役は大成しない」とのジンクスです。小野さんは子役ではないのだけれども、当初の強烈な妹キャラの桎梏により、成長に伴うイメージとの乖離が進み、徐々に輝きが減じていくという点においては当てはまってしまったのかな、と思わざるをえません。

彼女自身の口から、たびたびでてくる「劣化」という、自虐的な言葉。私は15歳当時、そんな言葉知りもしませんでした。そんな言葉を少女
に使わせてしまう、この世界のイヤラシさには胸痛みます。

恐らくは、彼女自身のAKB内での現状の「在り方」と、「女優」という将来を見据えた目標との間に、埋め難き「深淵」が生じつつあったのかもしれません。彼女は、この「深淵」に橋をかけて渡って行く決断をしました。この「決断」はAKBを離れるという「リセット」であり、AKB内に長逗留して、懊悩しているメンバーにも前向きな示唆を与えてくれるものではないでしょうか。

「深淵」は見つめ過ぎてはいけないと。
えれぴょん、いままでありがとう! (ムクドリ)
2010-07-12 22:29:15
えれぴょん卒業のニュースを知ったときは、ショックでかなり落ち込みました。いつかは卒業すると思っていましたが、まだ若いのでもう少しあとだと勝手に決めつけていました。アイドルとして歌ったり踊ったりするえれぴょんをもう少し見たかったというのが正直な気持ちです。

AKBがブレイクしてからというもの、その活動は多忙を極め、それも早く卒業を決めた原因になっているのかなと思います。自分の目指しているものとAKBメンバーとしての活動が一致しているうちはがんばれたのでしょうが、少しズレが出てきて迷い始めた時に、もう続ける気力がなくなってしまったのでしょう。また、5年も活動してきて、当初の目的は達成したし、長年の疲れも出てきたのかもしれません。それで休暇も兼ねて以前から希望していた海外留学をするのだと思います。(個人的には、将来女優業のために歯の矯正もするのではないかと思っています。)

多くの方が言っておられるように本当はもう少しAKB48にいたほうが有利だと思いますが、たぶん小野恵令奈さんはまだ若くて、不器用で、それができないのだと思います。また、「カギ」さんが書いておられるように新チーム体制になったことも影響しているのかもしれません。チームBのなっちゃんが人が大きく入れ替わったためにパニックになったように、えれぴょんも新チームKになったことでAKBとしての自分は終わったと感じたのかもしれません。つまり彼女にとってAKB48とは、4年間一緒にやってきた旧チームKの活動とイコールだったのだと思います。

私は、今回のえれぴょんの決断はなかなかいいんじゃあないかと思います。彼女はドジなところもありますが、見かけと違って意外と大人なのではないでしょうか。確か親友もAKB内にはいなくて、年上のモデルをやっている方だったと思います。

これは予言ですが(笑)、次にえれぴょんが私たちの前に姿を現してくれるときは、今時の若手女優のようになっていることでしょう!

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