グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

いとも簡単にアシダカグモがやられちゃうなんて。。

2014-05-17 02:00:34 | Weblog
いとも簡単にアシダカグモがやられちゃうなんて。。

剪定中のこと。急いで倉庫にハサミを取りに向かう途中、5メートルほ
ど先の壁面にアシダカグモがいるのを見た。

しかし、なんだか彼女[アシダカグモ]の様子がおかしい。覇気がないと
いうか、立ち姿が不自然。そもそもこんな日なたの壁にいること自体が
不思議なことだ。

そうおもいつつ、倉庫で探して見つけたハサミを持って、剪定中の場所
に帰る途中に、その壁面に近づいた。


 完全にぐったり → 脱力するアシタカクモ.jpg


彼女がぐったりしている理由は、すぐにわかった。

・・・ツマアカベッコウ。

この大きなアシダカグモは、この自分より小さい、ちいさすぎるハチに
狩られたのだ。


スレートの奥へ。.jpg


こちらが凝視しているのをものともせずに、ツマアカベッコウは馴れた
所作で、垂直の壁であることなどものともせず、自分の体重の数倍はあ
るはずのアシダカグモを、いとも簡単にスレートの奥へと運び入れてい
った。

かわいそうなアシダカグモ。
そう思い、かがみこんでスレートの奥を覗いてみる。

しかし見えたのは、暗闇のなかでも活発にうごくツマアカベッコウの
レンジ色の腹部
だけだった。

・・・話にはきいていたが、じつに不思議なことだ。

小さい個体ならともかく、あのスピードの速いゴキブリさえも怖れる
どの、俊敏さと 大きな牙を持つ成体のアシダカグモが こうも簡単に
やられるとは。

[戦いの現場をみたわけではないので、これは推測なのですが]

ツマアカベッコウは・・・ 脱皮直後の、ぐったりした状態にあるアシ
ダカグモを察知し・捕獲する能力があるのかもしれないなと、そんなふ
うなことを思いつつ、その場をあとにした。


<emoji code="h044" /> それともこのツマアカベッコウは、アシダカグモを動けなくする
  呪文とか、催眠術とか、ダンスとかを使うのかしらん。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染




ゴギブリをかっさらう黒い影。

2014-05-17 00:50:27 | Weblog
ゴギブリをかっさらう黒い影。H


昨年の10月分ですが、次回分の資料のとして再掲載です。

 ↓

たとえば米ヌカや魚粕だ。

このような発酵させて肥料になる生の有機物は、農業用の資材倉
庫にはいくらでもある。まして温度と湿度がおもしろいように高
い南九州の  。。

だから、でるのだ。
それが資材倉庫に、ゴキブリが巣くう理由である。

そんなある日。

木製のパレットに積んであった紙の袋をのけると、いきなりのこ
とでびっくりしたのか、まるまるとしたヤツがパレットから平た
くなったコンクリートの上に飛び出してきた。

 内側の資材を食べようとして
 袋に穴をあけられたら かなわないからな


退治しようとして右の手にハエ叩きを手にした、まさにその
瞬間だった・・・こちらの動きに気をとられていて注意が散漫に
なったヤツに、後ろからとびかかる黒い影を見たのは。

黒光りするヤツの体は カゴのようなものに囲まれて包まれ
そのまま動く影といっしょにパレットの陰に消えた。

一瞬の出来事だった。

そんな動く影はなんであったのか確かめようとして、膝まづいて
倉庫の隅にある暗いパレットの陰の部分を覗き込んだ私の目にう
つったものは・・・

ヤツを咥えた大きなアシタカグモの姿だった。

体を裏返しに返されて、すでに足をダラリとさせたヤツの喉元に
は、アシタカグモの巨大な牙が突き刺さっていた。

そうか。ヤツの体を包み込んでいく、動くカゴのように見えたの
は、長い・長すぎるアシタカグモの8本の足。あのたくさんの長
い足で ヤツは掴まれると同時に体をひっくり返され、喉元に喰
らいつかれて連れ去られた
 のだなと、あの場面の合点がいった。

それにしても。

普段はほとんど動かないといった風情であるアシタカグモの。
獲物を捕らえようとして動くときの、そのスピードの早いことと
いったら。

 ヤツの すぐそまで、ヤツに 気づかれないように最接近し、
 ヤツが 平面に降りたその一瞬に勝負をかけて狩りにでた。

ということなのでしょうね、きっと。

そしてこんな光景をみると信じたくなりますよ、「ヤツ/ゴキブリを
退治するために、人為的に アシタカグモは日本に移入された」
という説
を。

その後、食事中のそのアシタカグモには 、お願いもしておきました。
अभी भी बहुत धन्यवाद। と 印刷した紙を見せて/笑。


◎ ヤモリもいる倉庫。しかし、そんなヤモリたちがいつも
  びくびくしているように見えるのは、南九州にたくさん
  居ついしまったアシタカグモたちのせいかもしれません。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染







菜園では要注意なタネバエ。

2014-05-15 11:49:25 | Weblog
菜園では要注意なタネバエ。

ダイズなどの豆類 や、きゅうりなどのウリ類 など、いろいろな
作物を食害する小さなウジ虫が出て困られたことはありませんか。

それは タネバエ です。 こんな姿 。

ちょうど全国的にみて、寒さの和らぐ春先からが発生の適期に当
たるんです。

鶏フン・豚プン・牛ふんといった動物質のふんや、植物質の作物の
残さ
や生のコメヌカなどといった未分解有機物の腐敗臭 に誘わ
れて成虫がやってきます。

雌成虫は、1個体だけでも700-1000個もの卵を産むってい
いますから、いちど出ちゃったら、たとえ薬剤で対処しようとして
もきりがありません。

ださないことが肝心です。

対策ですが、薬剤を使用しない対策として

 ● 有機物をどうしても使いたい場合は完熟させてから使用
 ● ピートモスで土づくり して、無機質のミネラル肥料を使用

というような方法があります。

タネバエ被害に苦労されている方には、お薦めの方法です。


◎ ちなみに ミネラルとは無機質の鉱物のこと。有機質ではありません。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜





残さずにしっかり活用。土中養分。

2014-05-13 19:06:44 | Weblog
残さずにしっかり活用。土中養分。

今シーズンのハウス栽培も、いよいよ収穫を終了する時期が近くになってき
ました。この時期の土壌管理で大切となるのは

 収穫の過程でたまりがちになっている養分を使い切る

こと。そのためはに作物の生育をよくよく観察し → 生育診断は こちら

 過剰となっている養分を減らし・足らなくなっている養分を加える

ことで、無駄のない栽培をこころがけることが大切になります。

さてそこで、どのような養分が不足し・どのような成分が残りがちになるの
かといえば・・・この時期の生育診断や土壌検査を実施している経験では

 チッソ分が残り、リンサンにカリ・そして石灰や苦土が不足する

といった傾向が見られるケース が多いようにかんじられます。ということ
で、果実の生理障害である 先端部の枯れや尻腐れ果の発生を予防して上質
の果実をたくさん収穫するためには、バランスのとれた施肥管理を実施する
ることが栽培のポイントとなります。

具体的には

  タイミング2号   10キロ/10aの施用
  カリショット     5キロ/10aの施用
  ライムショット    5キロ/10aの施用
  マグショット     5キロ/10aの施用

といった、[チッソ分を含まない]ミネラル資材の、かん水時の利用をお薦
めしています。よろしかったら、ご参考に。


◎ 作物の状態を観察することで、対処方法を考えること。それが
  大切だと思うんです。そのうえで次回作のための準備をします。
  そんな話は こちら

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」 「里地里山複合大汚染





田植後のイネの生育が悪いときには。

2014-05-11 11:39:15 | Weblog
田植後のイネの生育が悪いときには。Gすみ

前回の 生育が悪い時の見立て の続き。原因がガスではないときの
話となります。
5月の連休に田植をされた方も多いと思いますが・・・そんな田植後
のイネの生育が悪く、イネの葉を見ると細かい食痕による縦筋がはい
っている
としたら・・・それはイネミズゾウムシの影響です。
そんなはなしを よろしかったら 。。

 ↓

田植後の田んぼで、いまやイネを食害する虫の代表にまで登りつめた感
があるのが、 米国からの侵入害虫である イネミズゾウムシ です。

平年における越冬した成虫の移動分散時期は、関東東海地方で5月下旬
~6月上旬
くらい・・・しかし全国的に冷涼な気温が続いている今年は
10日ほど移動時期が遅れている気配ですね。
したがって、『今年は、田植え後の被害が少ない』かと思われている方
であっても、被害が目立ち始めるのはこれからだと思われますので注意
が必要です。

そんななかでも、被害が集中しがちな田んぼは、つぎのとうり。

 ■ 成虫の越冬場所となりやすい屋敷林や雑木林に隣接した田
 ■ 越冬場所付近にチガヤやササなどのイネ科の植物が多い田
 ■ アゼ草を刈っていない田
 ■ 田植え時期が 回りの多くの田と違う 田んぼ


などです〔普段からの田の回りの管理/除草が、虫の防除にとって大切
であることがよくわかりますね
〕。

温度が高い年では飛翔活動が活発化するために広範囲に移動分散します
が、低温の今年は飛翔活動が低下していることから、とくに上記の条件
下にある田んぼへの〔イネミズゾウムシの〕集中移動が予想されます。
心当りの田んぼを所有されている方は早めの対策を実施されてください。

低温のために活動が鈍いという意味では、ここのところの有効な防除方
法として普及しつつあるアゼぎわへのプラスチックの波板設置 も、効果
が期待できまそうですよ〔えっちらおっちらやってきたイネミズゾウム
シが、プラ板を乗り越えられないで苦労している図って、ある意味牧歌
的で愉快ではあります/笑
〕。

そして実際に田んぼに被害が出はじめたときですが、イネミズゾウムシ
侵入の仕方は〔寒い年はとくに〕アゼぎわからというのが定番です
ので、薬剤を投入する場合は 「田の中央部には少なく、田のアゼぎわ
に量をいれる」という、いわゆる『額縁施薬』
の要領でお願いいたしま
す。

田植後に叩いておかないと、いまイネに産み付けられた卵が孵り、孵化
した幼虫が成虫以上の被害をもたらします。初期対策が大切ですね。。


◎ 農作業。 先手先手が、ベターですね。。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」 「里地里山複合大汚染