グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

農産物輸出は好調、では輸入量は?

2015-10-14 10:46:00 | Weblog
農産物輸出は好調、では輸入量は?

2015年にはいって

世界的な和食ブームが続いていることや、海外政府に農産物など
 の輸入規制の緩和を働きかけていることが日本からの農産物・食
 品の輸出が過去最高の6000億円を超えた


などという農水省の発表由来のニュースが相次ぎました。この発表
をもって 日本の農業の未来は約束されていると思われている一般
消費者のみなさまが多いのですが・・・

では、その日本が輸入している農産物の輸入量はご存じでしょうか。

そんな話を一般消費者の方とはなしてみると、「うーん、輸入のほ
うが2倍くらい多いのかな」とか、「いや、ニュースでとりあげる
のだから、最近はかなり均衡してきたのじゃないの」というふうに
おっしゃる方がおおいのです。

そんな農産物の輸出入を グラフにしたものが こちら  。





農産物輸出入.jpg

実際には、日本はは輸入額が一方的に超過している状況が続いてい
るのが現実なのです。

そんな日本の状況を農水省の資料は『日本は輸入額が一方的に増加
する傾向にあり、2010年における農産物輸入額は538億ドル
であるのに対し、農産物輸出額は32億ドルと輸入額を大きく下回
っています。このため、輸入額から輸出額を差し引いた農産物純輸
入額は506億ドルとなっており、1984年以降、世界最大の農
産物純輸入国
となっています』と解説してあります。

このような状況のなかで、さらに農産物の輸入が促進されるのであ
れば、耕地面積のかぎられた山国である日本のこれからの農業経営
を考えたうえで目指すべきのは・・・・農産物の高品質化[量より
も質
]なのでしょうね、やっぱり。


◎ 輸出の花形/高品質の日本のシイタケからみた
  日本の農業のこれからの回は こちら
  日本と 輸出型国家の韓国の立場の違い の回は こちら

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜




韓国と日本の立ち位置は異なる。

2015-10-14 10:38:24 | Weblog
韓国と日本の立ち位置は異なる。

TPPの資料として再掲載した前回の「韓国FTAだってこんなに法律が
変わるのだからTPPだったら今後の法案処理は前途多難に?」のつづき
として、同じく 2011年の回の再掲載 です。
次回分のご参考に、よろしかったら。

『韓国と日本の立ち位置は異なる。』

参加しないと世界の孤児になる。
政府、国会議員はよくよく国益を考えてやってもらいたい。
日本の輸出企業は日本から出て行かないといけなくなる。
円高も相まって、日本の輸出産業が本格的に空洞化する。
戦後の日本ほど、自由貿易体制の恩恵を受けた国はない。

といった意見が飛び交った TPP参加に関する問題・・・

そのなかでもなにより、TPP参加推進派の経済産業省や産業界
の背中を押したのは “仮想敵国”韓国の存在 でした。

たしかに韓国はいま、2国間の自由貿易協定(FTA)などを積
極的に推進したことで、〔電機や自動車などの分野の〕韓国企業
は世界市場を席巻しています。
その“仮想敵国”である韓国に対する遅れを一気に取り戻したい
という思いが、〔多国間で貿易の完全自由化を目指す〕TPPへ
の参加推進の原動力となった
のでしょう。

しかし、そこでです。この推進論には、現代の韓国と日本の立場
の違いが、まったく語られていない
ことには、問題があると思わ
れるのです。

たとえば、内閣府や財務省のデータによれば、2009年の日本
の輸出依存度は11.48パーセント。輸出依存度が43.64
パーセントもある韓国とは圧倒的な違いが在るのです。

 graph.jpg

輸出を第一に考えなければならない韓国とは、日本の社会構造は
いまやずいぶん違うといえるのではないでしょうか〔ずいぶん前
からそうみたいじゃないですか
〕。

そしてなにより・・・
9ケ国だけのグループに参加しないと孤児になるのでしょうか?


◎  議論はおおいにあっていい 、いろいろな意見が
   あってしかるべきだと思うんです。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染