粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

菅野飯館村村長の言葉

2013-08-17 18:28:43 | 福島への思い

福島県飯館村の菅野典雄村長が村のボランティア活動に訪れた人々に語っている言葉が印象に残った。

「ないものねだりではなくて、あるものさがし」が大事だ。さらに「さすが心臓に毛が生えた私にもお金、義援金をくださいとはいえない。ただで物をもらうことになれてしまうと、逆に心が蝕んでしまう。一番思うことは風化させないでください。忘れないでくださいということ。でもそれをある先生に話したら、風化は浄化でもあるといわれた。浄化される時に前向けなのか横向きなのか、後ろ向きなのかによって全然変わってくる。前向きの浄化が必要だ。」

「前向きの浄化」とは言い得て妙だ。原発事故問題の真只中で奮闘する村長が話すから余計重みを感じる。除染率はいまだ2%程度という厳しい環境でも前向きに突き進んでいこうとする村長に熱き声援を送りたい。

これに関連して、ボランティアに参加した山形県のお坊さんの言葉も考えさせられる。

「当事者からすれば一日でも忘れたいという気持ちがある。わすれたいと思っている現実が今も続いていることを忘れないでください。」

忘れたい気持ちを我々は忘れない。これも含蓄がある言葉だ。繊細な被災地の人々の心境、我々はやさしく見守りたいと思う。


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