今度の内閣改造に関連して自民党の人事も注目されている。報道では小渕優子議員の幹事長就任が取沙汰されている。もっと党内にベテランの実力者がいると思うのでまさかと疑った。幹事長は党の財政責任者であるとともに、選挙では仕切り役として指導的役割を果たす。そんな重責に小渕議員は耐えられるだろうか。
今回の幹事長人事ではどうしても直前に迫った沖縄県知事選挙が想起される。その結果は日本の今後の国防に重大な影響を及ぼすことは間違いない。個人的に自分としては、すでに立候補を表明している仲井真現知事が再選されることがベストだと思っている。共産党や社民党が支援する翁長那覇現市長では日本の将来は危ういと考える。
仮に小渕幹事長では選挙戦が不安だとどうしても感じてしまう。翁長市長の優勢が現在伝えられている。これを挽回するには党の強力な後押しが必要だ。一言でいえば仲井真知事をバックで物心とも支援できる政治力が必要である。はたして小渕議員にそれだけの実力があるだろうか。
ただ、石破現幹事長でよかったかというと必ずしもそれはいえない。今年始めの名護市長選でまずつまずいた。候補者の人選がごたごたして、それが最後まで響いた。また、名護市への財政支援の約束も市民には逆効果の誹りを受けてしまった。永田町の問題児、山本太郎参議院議員による対立候補へのど素人応援さえ注目させてしまった。
そして、滋賀県知事選挙での予想外の敗北だ。これは必ずしも石破幹事長ばかりの責任とはいえないが、党としての調整能力に難があった印象は拭えない。理論派だがソフトな石破幹事長は地方議員に人気がると評判のようだが、地元の選挙現場を本気にさせる何かが足りなかった気がする。
確かに沖縄県知事選挙では誰が幹事長になっても、支援候補を盛り上げて勝利に導くことは難しいと思う。下手な財政支援の約束をちらつかせると沖縄県民の反発を買うことになりかねない。それこそ、「金目選挙」の批判をうけるだろう。
逆に小渕新幹事長であれば、その清新さを全面に押し出すことにより、希望の沖縄を県民にアピールできるかもしれない。何しろ、政治家としては老獪な仲井真知事のことだから、そうなれば奇策を講じるに違いない。仲井真知事が予想に反してこんな早い時期に立候補を表明しているところに、知事選への並々ならぬ決意が感じられる。仲井真弘多+小渕優子、なかなか面白い取り合せかもしれない、そう思い直した。
追記:結局、幹事長には谷垣前総裁が就任した。かつて石原慎太郎氏が谷垣さんを「女学校の校長先生」と評していたが、なかなかうまいたとえだ。仲井真知事とは性格的には真逆な印象があるが、このコンビはおもしろい。
小渕さんは経済産業大臣に入閣だが、う~ん、どうなんだろう。原発再稼働問題にすぐ直面する。勢いは衰えたとはいえ、朝日新聞などの反原発メディアが牙を剥いて襲いかかってくるだろう。はたしてこの暴風に耐えられるか。