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粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

アップル、いつか来た道

2012-11-10 14:41:29 | 事件・事故・時事

先日久しぶりに秋葉原へ行ってみた。アップルは新型iPhone5につづき、タブレット端末アイパッドも新機種を発売し、どこの大型電気店でもこれら新製品の前はぎ大変なにぎわいであった。

ただ、アイパッドミニなどの外形上の新しさは見られたたが、機能的な進化はあまり実感できなかった。

これまでアップルの快進撃を支えてきたスマホやタブレットは他社がこぞって対抗機種を発売するようになった。その点で、アップルは今や守りに入っているのではないかという印象がある。それはちょうど1995年にマイクロソフト社がウィンドウズ95を発売し、あっという間にアップルのマックを市場から駆逐した頃を想起させる。

スティーブ・ジョブズがアップルに復帰し、様々な画期的製品を世に送り出すようになるのはその数年後からだ。しかし今やそのジョブスもいない。現在のアップルの興隆を維持出来るだろうか。長年アップル製品に親しんできた者としては非常に危惧している。

一時700ドルをつけて総額株価が世界一になったのもつかの間いまは600ドル前半にまで下落している。アップルの将来性への市場の懸念がたかまっていることは確かだ。アップルの地図アプリは欠陥だらけで、これまでのアップルのスマートさにはほど遠い。テレビ機能を備えたアップルテレビのお披露目も先送りされた。

汎用性のあるグーグルのアンドロイドOSがスマホでもタブレットでもシェアーを延ばし世界でアップルのiOSを凌駕しようとしている。かつでのウィンドウズのように。

世界の企業特に電機業界、IT 業界の浮沈は激しい。アップルのこれからはどうなるのか。1年先でもわからない。日本のシャープがあっという間に液晶テレビの王座を明け渡し、日本のゲーム機器がその機能を備えたスマホにその座を脅かされるように。



シルバー産業の落とし穴

2012-11-05 13:05:22 | 事件・事故・時事

中国の万里の長城付近で日本人観光客が遭難した事故、遭難した4人の年齢を見るとやはりまた高齢者ばかりだった。死亡=女性68歳、女性62歳、行方不明男性76歳、救出女性59歳。最近頻発する登山事故でも遭難する人は高齢者が圧倒的に多い。

いまや日本は65歳以上の高齢者が3000万人を超え、今後こうしたシルバー購買層をいかに取り込むかが課題になっている。報道によると今度の遭難者は3年前大雪山系で遭難事故を起こした旅行会社が企画したツアーの参加者だったようだ。大雪山の事故では8人が死亡したが、これもほぼ60代の高齢者ばかりであった。

旅行業界も競争激化で中小の会社はどこも経営は厳しいようだ。そうした中、経済的に余裕があるシルバー層は絶好のお客さんといえる。勢いそうした年齢層が喜びそうな企画が立てられる。自分もそうだが、年をとると世間の喧噪から離れて本物の自然に触れたくなる。それもありきたりの観光コースではなく、「冒険色」の強いものを求めたがる。そして「俺はまだ若いんだ」だという見栄も誇示したい。これがシルバー冒険ツアーの盛況につながっている。

またこうした高齢者が多くは経済的なかなり余裕のある人が多い。普段の買い物は1円の違いにもしビアーな人が数千万円の貯金があったりする。それが最近の「振込詐欺」の被害増加に表れているのだが、こうしたツアー参加にも結びついている。

今後も気持ちは若いと勘違い?している高齢者の冒険ツアーは増えていくだろう。萎んでいく日本経済では残された数少ない有望市場であるからだ。もちろん企画会社の責任は大きいが、今度の事故はそうした風潮の落とし穴といえる。中国では厳しい捜索に装甲車まで出動しているという。犠牲になった人にはお気の毒だが、日中関係がぎくしゃくしている中、こんな光景は見たくない。


大型高画質テレビはいらない

2012-09-03 13:08:59 | 事件・事故・時事

ソニーが高画質の84インチ「4K」テレビを年内に発売するという。おそらく発売当初は話題を集めるだろうが、さほどヒットするとは思わない。第一、84インチのテレビなどどれだけ需要があるのだろうか。それも価格で224万円相当では一般庶民は手が出せない。普通の狭い家庭空間ならせいぜい32インチしかも今の解像度で充分である。

シャープが液晶テレビの不振に、収益性が高い大型テレビの販売で活路を見出そうとしたが、結局は大赤字だ。たいして需要が見込めない部門に社運を掛けたのが裏目に出てしまった。本日産経のウェブサイトではインテルの成功例を挙げて「インテル・デリバリーズ」が必要であると強調している。「インテル・イノヴェーション」(インテルはイノヴェーションをおこす)でなく「インテルは顧客の期待に応える」ことが大事である、と。

市場原理を無視した技術者の夢物語だけでは失敗する。確かに大型高画質テレビは、人によっては待ち望んだ憧れの商品かもしれない。しかし、多くの顧客の期待を満たす製品にはとてもなり得ないと思う。日常の家庭で、家族全員が大型テレビに一緒に見入る光景をあまり想像できない。今や各部屋にテレビ1台の時代、家族それぞれが好きなテレビを見たりゲームを楽しむのが普通のライフスタイル。別にテレビが大型で高画質の必要もない。

いつから日本の電機メーカーは「需要に応える」企業戦略を忘れてしまったのだろう。少し前の別のニュースでは、ブルーレイ録画機の販売が激減し価格も大下落しているというショッキングな話があった。ブルーレイとHDーDVDという二つの日本独自の次世代光学ディスクの争いに終止符が打たれたのがわずか4年前。ブルーレイが次世代の花形商品として脚光を浴びていたのにこの惨状だ。どれだけ今のテレビに録画したい番組があるのか。テレビのワイドショーやバラエティ番組をわざわざブルーレイに録画するだろうか。普通のハードディスクで充分である。

ロンドンオリンピックで、女子バレーボールの真鍋監督がアイパッド片手にリアルタイムの情報を即座に取得してチームをメダルに導いたのは記憶に新しい。先進技術を現場の需要に実践できる画期的なハードとそれをつなぐシステム、そして対応する多様なソフト、まだまだ革新の余地は十分あると思う。日本電機メーカーの大胆な巻き返しに期待したい。


大津いじめ事件の先にあるもの

2012-07-25 10:21:37 | 事件・事故・時事

「ミイラのようにぐるぐる巻き」粘着テープで、在校生が証言…大津の中学校のいじめ事件。その深刻さは計り知れない。ここまでくると立派な犯罪である。目撃した生徒が担任に連絡したようだが、単なる喧嘩と判断したという。

生徒の証言によれば、担任は鈍感な教師でいじめる生徒からなめられていたようだ。それをいいことに、加害生徒たちは少年のいじめをエスカレートさせた。言い方は悪いが、加害生徒たちの方が「一枚上手」である。

自分たちがこんな悪態をついても「大人たちは見逃してくれる、世の中ちょろいもんだ」と完全に高をくくっている姿が見える。加害少年たちの歪んだ処世術がこの年になって早くもまかり通る。

もしこれが事件として世間に表面化していなければ、彼らはもっと悪業に進んでいった気がする。そこで思い出すのが、24年前に衝撃を与えた女子高校生コンクリート詰め殺人事件だ。東京足立区で女子高生が4人の未成年少年たちに拉致された。そのうちの少年宅に少女を監禁し、強姦、暴力で恥辱の限りを尽くし、最期は少女を衰弱死させる。その発覚を恐れて、遺体をドラム缶に入れコンクリート詰めして遺棄する。

加害者が全て未成年であったが、犯罪の重大性から週刊文春が「野獣に人権はない」として実名を公開するほどであった。首謀の少年の懲役20年を最高に懲役刑が確定したが、そのうちの1人は出所後も恐喝事件を起こしている。「俺は昔人を殺したことがあるんだ」とすごんでみせたという。少年犯罪の闇の深さが窺える。

彼らの親たちは、決して悪徳の稼業に勤しんでいるわけではない。どちらかというと平凡な普通の家庭だ。しかし監禁宅の父親がその事実を知りながら全く止めさせる力も意志も見えなかったように、大人たちの無力さが際立っていた。おそらく今回のいじめ事件のように、大人たちの事なかれ主義を見抜き、あざとく生きていたように思う。当然「少年法」での保護も十分念頭に入れていたはずだ。

大津のいじめでにみられる大人をなめきったような無軌道ぶりは、いずれ凶悪な少年犯罪を引き起す要因を充分にはらんでいる。単なるいじめと見ては今後の判断を誤ることになる。犯罪の端緒として厳粛に受けとめるべきだろう。


繰り返される悲劇

2012-07-12 10:09:58 | 事件・事故・時事

埼玉県朝霞市で起きた幼児傷害致死事件。若い母親と同居する無職男双方の暴力、保育所や児童相談所の対応の遅れ、閉鎖的な隣人関係…。まるでビデオテープを見るように繰り返される虐待死の悲劇だ。

亡くなった男児は5歳、母親は23歳だから妊娠したのは17、18歳だ。若さに任せて出産したがすぐシングルになり、自分の快楽のために新しい男を見つけて同居する。しかし23歳の男は生活力がなく、精神年齢はさらに子供で、他人の幼児を疎ましく思い暴力をふるう。母親もそれに同調するばかりか、自分の日頃のイライラから進んで実児を虐待する。

幼児の名前は明日(あした)ちゃんという希望を抱かせる名前だが、この子には悲しいかな、明るい明日はなかった。母親はさすがに出産時は自分の体を痛めた子供に明日を託す気持ちはあったのだろうが。

もしかしたら明日ちゃんは、野球選手になってメジャーのオールスターに選ばれるほどの活躍をしたかもしれない。あるいはやさしい動物好きのお兄さんとなってバンダの出産にも関わっていたかもしれない。さらには新党をつくって政界で活躍するなんてこともあるだろう。

しかしこうした可能性が、母親と無職の同居男によって無惨に閉ざされてしまった。保育園や児童相談所の不手際がしばしば非難されるが、いくら関与を強めても自ずと限界がある。いうまでもなく悪いのはこの2人であることは間違いない。それと彼らの両親はいったどうだったのだろうという疑問が残る。こんな無分別な子供を育ててしまった責任は、本人2人と同じくらいにあると思う。

ところで昨日夜NHKテレビの「ためしてガッテン」で包丁の上手な使い方を特集していた。番組後半に自作のオリジナルケーキをきれいに切れず悩んでいた若い母親がでていた。それを5歳と3歳の姉妹がじっと見守っている。心配そうに、そして楽しそうに。なかなかうまくできず、中身もぐちゃぐちゃだ。しかし番組スタッフが「知恵」を授けたのだろう、父の日に夫を含めた家族団欒のときに見事に鮮やかにケーキを母親は切ることができた。大喜びする幼い姉妹と感謝の言葉をかける夫に、若いママは感涙にむせっていた。

これをみて家庭の幸福とは、こんな家族のささやかな心の触れ合いにあるのだということを実感した。明日ちゃんにもこんなおいしいケーキを食べさせてあげたかった、と思わずにはいられなかった。