ふくろう日記・別室

日々の備忘録です。

愛と哀しみの果て

2011-02-11 12:27:38 | Movie
Out of Africa - "He was not mine"


これは、デニスを埋葬する前にカレンが詩(多分…)の本を読んであげるシーンです。
そして最後が「He was not mine」で終わる。涙が出る。。。
2人が会って話す時には、カレンは覚えている物語や詩をよく語ったものだ。


Out of Africa - Love scenes



監督:シドニー・ポラック
製作総指揮:キム・ジョーゲンセン
音楽:ジョン・バリー
原作:アイザック・ディネーセンの小説『アフリカの日々』
脚色:カート・リュードック

製作国:アメリカ合衆国
言語:英語&スワヒリ語

公開:1985年12月18日
日本公開:1986年3月15日

《キャスト》
カレン:メリル・ストリープ (←なんと美しい女性だろう!)
デニス・ハットン:ロバート・レッドフォード
プロア・ブリクセン男爵:クラウス・マリア・ブランダウアー



20世紀初頭のアフリカを舞台に、愛と孤独とコーヒー豆農場経営に生きたひとりの女性の半生を描いたもので、
観れば泣いてしまうことはわかっていても、やはり観てしまう。これで3度目です。懲りない性格。
1913年(翌年は第一次大戦のはじまり。)スウェーデン貴族のプロア・ブリクセン男爵と結婚し、ケニアに渡って来たデンマーク人の令嬢カレン。
だがそこには幸せな結婚生活はなかった。夫は農場経営をカレンに任せたまま、サバイバル生活ばかりで不在。
さらに、別の女性関係があった。そのためにカレンは重度の梅毒に侵される。
デンマークの実家に戻って、苦しい治療の結果、病気は治癒。しかし子供を産めないからだになってしまった。ついに別居。

そんな彼女の前にサファリのガイドを務めている冒険家デニスが現れた……。2人は当然恋におちる。
このアフリカの広大な自然を、デニスは馬ではなく車、さらに小型飛行機まで手に入れて、
カレンに見せる。そうしてまたしばらく不在。結婚はしない。同居ではあるが毎日一緒に暮らせるわけではない。

そしてコーヒー豆農場に併設しているコーヒー豆工場が突然焼失する。
もう、これ以上のどん底はないというところまで来て、
すべてのものを競売にかけ、カレンは実家に帰ることを決意する。
カレンが作った現地の学校の子供たち、雇いいれた黒人たちに惜しまれながら。

その時のワンシーンは忘れ難い。
カレンの身のまわりの世話をしていた黒人の手にいつも白い手袋をさせていたが、
それをカレンが謝罪しながら、カレンの手ではずしてあげたこと。
なにもかも失った時に初めて気づいたカレン。

その苦境にありながら、彼女はデニスに頼ることはしなかった。
しかしデニスは自らの生き方をカレンのために変えようとする。
そして数日後に帰ると約束していたが、カレンのもとに帰る時、飛行機事故で亡くなる。
そして、デニスを葬った台地には、ライオンの夫婦が来ていつも休んでいたという。


この映画はおそらく2度は観ています。今回で3度目。
しかし何度でも観たい映画ですが、この結末にはいつでも泣いてしまう。
どんなに愛しても、女性は孤独から解放されることはないのだと、突きつけられる思いがある。

この底知れぬ孤独のなかで、愛はどのように育むものなのか?それは永遠の問いでしかない。