ふくろう日記・別室

日々の備忘録です。

スーパームーン

2015-09-28 21:41:23 | Stroll
昨日は中秋の名月でしたが、今夜はスーパームーンです。

我がデジカメでなんとか奇跡的に撮影できました。めでたい。



今夜は時折雲がかかりましたが、なんとか撮れました。ああ。首が痛い。


獄中メモは問う・作文教育が罪にされた時代

2015-09-28 11:28:33 | Book



この本を書かれた「佐竹直子」さんは、北海道新聞の記者をなさっています。
1940年頃から「北海道綴方教育連盟」の青年教師の方々が
次々に「赤」とされて無理無体に逮捕、監禁、拷問された事件がありました。

その方々のお一人が残された「獄中メモ」がこの著書の出発点となっています。

この本を読みながら、まず初めに思ったことは、
歴史のなかで北海道という土地は様々な人々が交錯する土地であると言うこと。
アイヌ(蝦夷)民族と呼ばれた方々、ロシアの介入、松前藩の介入、
さらに明治15年頃から始まった移住者の急激な増加などなど。
たくさんの人々が集まった土地である。

作文教育だけではなく、「生活図画教育」も行われていた土地でもある。
貧しい土地で生き抜くために、教師は子供たちに現実の生活を表現することを教えた。
それは素晴らしい教育であったと思う。

さらに、北海道では方言が入り乱れているので、その弊害を抑えるべく、
それぞれの方言の意味が繋がるような辞書を作った方もいらっしゃった。

こうして北海道という土地では、独自の素晴らしい教育があったようだ。

それが「貧困などの課題を与えて、児童の資本主義の矛盾を自覚させ、
階級意識を醸成した。」として逮捕され、11人が有罪とされた理不尽な事件となった。

この事件のなかにも、わずかな光はあった。
彼等を救おうとした弁護士の方、獄中のメモを密かに運んだ看守の方など。

以前の日記に書いたように、私がこの本に惹かれたのは、
私の小学校時代の担任の先生が作文教育に熱心だったことに繋がったからでしょう。
戦後の小学校教育で、私は素晴らしい先生に出会ったのだと改めて思ったのでした。
そしてS先生は、この事件を踏まえて作文教育に臨んでいたのではないでしょうか?
幼くて、わからなかったことが今見えてきます。

S先生は女性でした。そして小学校に初めての体育の先生がいらして、
とても自由で心に負担をかけない体育授業を行いました。
今まで出来なかったことがいつの間にか出来ているという魔法を使える先生でした。
体育嫌いだった私を、体育好きに変えて下さった大切な先生でした。
その大切な二人の先生が結婚なさったことも嬉しい出来事でした。

最後はまた私事になりましたが、自由に考え、表現することの幸福を
今更ながら幸福に思います。
この幸福がずっとずっと続きますように。


(2014年第1刷 2015年第3刷 北海道新聞社刊)日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞受賞

秋はいい匂い・漢数字

2015-09-26 22:17:53 | Word
同人誌に掲載する詩2編をめぐっていろいろありました。
まず、1篇にするか?2編にするか?迷った末に2編に決めました。

その後で、漢数字をめぐって編集者さんとあれこれ・・・・・・。(詩は縦書きです。)

「七〇歳」⇒「七十歳」
「一七歳」⇒「十七歳」

「〇」か?「十」か?「一」か?「十」に統一しました。
ちなみに西暦は「一九四六年」と表記しました。
編集者さん、ありがとうございました。


さらに、S堂の辞書の編集委員の方のサイトに設けられている質問コーナーで質問しましたら、
お返事を頂くことができました。漢数字には「一方式」と「十方式」とがあるそうです。
私たちは「十方式」で統一することになりました。
これで、安心です。ありがとうございました。



さて、散歩に出れば、キンモクセイのいい匂い。








 これは「ギンモクセイ」です。





彼岸花も咲いて、秋でした。

夏をゆく人々

2015-09-11 22:36:56 | Movie
『夏をゆく人々』予告編




監督はアリーチェ・ロルヴァケル、32歳の女性である。かなり美人です。

この映画にはロルヴァケル監督の実人生が反映されている。
舞台であるイタリアのトスカーナは、彼女の生まれ故郷であり、
彼女もドイツとイタリアの混血で、異文化の共存には慣れ、家は養蜂を営んでいて、
蜜蜂の扱いは子供の頃から慣れていた。
なるほど。ジェルソミーナが、口から蜂を出して顔を這わせるシーンには驚いたが。


家族の名前がすごい。
父:ヴォルフガング(ドイツ人)
母:アンジェリカ(イタリア人)

長女:ジェルソミーナ
次女:マリネッラ
三女:ルーナ
四女:カテリーナ


イタリア、トスカーナで養蜂を営む一家の物語である。
父は厳しく、強引にジェルソミーナに養蜂を教えこむ。
マスコミが支配する文明社会に立ち遅れている一家が
「ふしぎの国」というテレビ番組に応募する。ジェルソミーナの強い願いから。
その番組の趣旨は、その地に根付くエトルリア文化の紹介であって、
二家族の対抗であったが、負ける。

そこから父と娘との繋がりがほどけてゆく。
父親の養蜂のやり方は時代的にも、衛生面でも遅れていた。
広大な自然のなかで貧しく暮らす一家の変化が始まる。

娘は巣立つだろう。しかしどこへ?広大な夏の風景のなかから。
目的も見えないままに。

ジェルソミーナが幼い頃に、父にねだった駱駝が遅くなって届くのだが、
駱駝への興味はすでになかった。

台風一過

2015-09-11 16:25:22 | Stroll


9日の夜には、ぎりぎりの水位の調整池でしたが、今日はやっと晴れて水位はぐっと下がりました。
調整池の水面に晴れた空が写っています。

昨日は一日中「中川」の決壊を心配しましたが、どうやら大丈夫でした。

鬼怒川決壊に、苦しんでいらっしゃる方々に心よりお見舞い申し上げます。



水が引けば、調整池にはシオカラトンボがたくさん飛んでいました。



おたまじゃくしが泳いでいますが、調整池はやがて干上がります。どうするの?



韮の花にちょうちょ。