eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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真のIgr(対地抵抗分電流)は幾らなのか

2019年09月22日 | eつれづれ

動力変圧器のB種接地線電流はクランプリーカーで75.6mA。
通常なら絶監装置50mA整定、漏電警報器100mAでは完全に動作する数値だが...漏電警報器整定は800mAなので、これは問題無し。
ムサシインテック監視王Ioもフイルターが入っているので警報は出ない。
本来のIgr(対地抵抗分電流)は、どの程度なのか共立電気計器IorロガーKEM5050で測定する。

これを見るとIo=合成電流は72mAでクランプリーカー数値近傍でIgr(対地抵抗分電流)は25.36mAの表示。残りがIc(対地静電容量成分電流)の様だ。
25mA程度の数値は配線長、電線太さ、引出本数で特に問題無し。

この時のθの画面をエクセルで検証して見る。

エクセルセルに角度162°、Io=合成電流、電圧を入力して見る。Igr(対地抵抗分電流)は25.69mAで計器は25.36mAなので近傍一致。


B種接地線に流れている電流はIo=合成電流で内訳はIgr(対地抵抗分電流)+Ic(対地静電容量成分電流)。
Ic(対地静電容量成分電流)が多いと一般的な漏電ブレーカはトリップする事があるのでB種接地線電流が多いときにはIc(対地静電容量成分電流)なのかIgr(対地抵抗分電流)で多いのかを判断する。
もっとも、この計器も物置の肥やし的なものだが...。