eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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異常を認めません...本当??

2016年07月07日 | eつれづれ


4年に1度の電気設備点検で電力会社の委託先である某、保安協会がやって来た。
電気は止められないので、電力メーターの所でクランプ...1mA以上流れていたので0.1MΩオーバーとなり、メーターボックスの封印を切り非接触で電圧線+電流も一緒にクランプして真のIgr(対地抵抗分電流)だけを測定し、うさん臭いが0.2mAとの話だった。
結果は、お知らせの通り異常を認めません。
今回、後ろで見ていたが本当にIc(対地静電容量成分電流)分を除去した数値だったのか、それとも単なるパフォーマンスなのか...ちゃんと絶縁抵抗測定値MΩ幾らでした位、数値で根拠を示して書かないと信用ならない感じだ。これも電気料金に含まれてはいるが...。

通常のクランプリーカー測定では2mAだったので0.1MΩの規定値オーバーの話。

この保安協会の中年オジィが測定したものを信用して計算根拠のエクセルに入力する。

今度は非接触で電圧+のIor測定して0.2mAとの事だったので静電容量を含んだIoのmAを2mAから0.2mAに変化させていくと、当初のIc(対地静電容量成分電流)静電容量は0.06μFあったことになる計算だ。
この時の力率は10%となる、うさん臭い...マトモに静電容量を除去して測定いるのか...針金電気ヤの経験上、現場サイドでの静電容量除去は測定器時、当然、電圧、電流、これの位相角を計算して表示しているが、ハッキリ逝って変動、高調波他、諸々でマトモに計算など出来ない。


翌朝、パソコン類他シャットダウンを行い停電させて主回路より低圧絶縁抵抗測定をしてみた。メガーは125V.20MΩを使用して0.7MΩの数値だった。

①の低圧絶縁抵抗測定値0.7MΩにするにはIo=2mAでIgr=0.15mAにすると良い。
②の2mAでは0.05MΩでダメの判断となる。
③の1mA管理入力とすれば規定値0.105MΩとなり技術基準に適合する。
低圧電路の一括活線測定で1mA管理(0.1MΩ規定値)は、現実的に難しい...。