心の免疫力~書とことばから

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求めて~ by 沙於里

采真書社展レポート

2010-06-19 | 書展・展覧会情報
                             鈴木春朝氏


過日お邪魔した鈴木春朝氏主宰の采真書社展のご報告をば。
写真がたくさんで・・それを整理するのに少々手間取り遅くなりました。

会場となった東京銀座画廊・美術館の広い2つの空間には、
半切を少し狭くした大きさの軸作品で統一されていて
寂然不動の境地を感じる美しい空間に、まずは心を奪われるなり。



今回が第一回展という采真書社は、殿村藍田氏 の継承者であられる 
鈴木春朝氏 が、藍田没後12年経って、満を持して開催されたというものとか。
 
確かに、会場に入り作品を拝見して、これは殿村藍田氏のにおいが・・と思い。
1点1点拝見していくと、現代書の書きっぷりのいい超大作と比べて、
作品規定の書式の中にあって、それぞれに書風が違う洗練された線美、
多字数の蜜にして奔放な書風に唸る。

まずは作品の一部をご紹介。。


    中村公芳氏                   徳久朔雲氏
    大島翠麗氏                   鈴木千岳氏


    高橋秀箭氏                   桜井流翠氏
    鈴木赫鳳氏                   松田畊石氏


    太田静苑氏                   大川清游氏
    井上瑶草氏                   喜田章碩氏


    佐藤美風氏                   中西大春氏
    櫻井春光氏                   阿部旭祥氏


それぞれに抒情的な線美に、どうしたらこんな線が書けるようになるのか、
お話を伺ってみたいね・・と母に話したら、私が写真を撮っている間に
いつの間にか、会場のテーブル席に座って出品者の方々とお話を。
相変わらず物怖じしない母でして。

と、その時「あれ?」と声をかけられ。
なんと私の師のご子息でいらっしゃる篆刻家のR先生。
なぜか書展でよくお目にかかる。

R先生のご紹介で、鈴木春朝先生にも直接お話を伺うことができまして

「どうしたらこのような線が書けるようになるのですか?」
「とにかく臨書をすることです。」

「それぞれ書風が違うところが素晴らしいですね」
「お手本はないんですよ。それぞれに線の錬度とともに書風も個性です。」

かつて書の団体にいた頃は、あまりご縁がなかった世界だけど、
最近なぜか、殿村藍田氏の作品に惹かれていたので、
私にとってはまた新たな刺激となりました。

ありがとうございました 


やはり、臨書は大事なり。
はぁ・・・。ここんとこ全然臨書してない。。
忙しがってないで、勉強せねばなぁ。


写真は、鈴木春朝氏の許可も得て、ご紹介させて頂いておりますが
なにか不備がございましたら、ご一報頂ければ幸いです 




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4 コメント

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Unknown (大福うさぎ)
2010-06-19 17:31:09
こちらに居ながらにして作品を拝見できるのは嬉しい限りです。
素人目にも線の素晴らしさを作品の構成とともに感じられ、うさぎも・・沙於里サンと同じように「どうしたらこんな線が書けるようになるのか、」
と思いましたが。「臨書」というお答えでホッとしました。道は遠いですが、やり方は間違っていないんだと確認しましたよ。
物怖じしないお母様に感謝です。
返信する
Unknown (take)
2010-06-19 22:39:41
あまり書には詳しくありませんが、書はその人そのもののように思えます。

今日はいいお話をひとつ聞きました。人が人に伝えたいものは言葉や文字そのものではなく、「ココロ」だと。(そうではない場合ももちろんありますが…)

「良い書だなぁ」と感じる時、きっとその人の伝えたいココロが乗っているんだと思いました。
返信する
大福うさぎさん (沙於里)
2010-06-20 00:01:50
200数十点ありましたが、それぞれの世界が感じられて圧巻でした。
その線の錬度には、ほんとどんな勉強したら?と思わず伺ってしまいましたが、やっぱり「臨書を重ねる」のお答えに、最近さぼっているので反省しきりでした
うさぎさんは、九成宮はじめたくさん臨書されていますよね 私もちょっと落ちつかねば・・
返信する
takeさん (沙於里)
2010-06-20 00:09:05
お越し下さりありがとうございます。

ほんとですね。
書も、たぶん写真も・・表現の先には伝えたいココロがあるんですよね 
そのココロを見つけるために、表現を探しているっていうのもあるのかもしれませんが
返信する

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