BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

過去への旅

2018年01月22日 | 古本
つい3日前に読んだはずなのに、何にも覚えていない。読んだと言うよりは文字をなぞっただけだ。
つまり全然面白くない、地名も川もイニシャルだ。実名にしたってなんの支障も無いだろうにもう
それだけでも読む気がしない。富良野塾2期生というからそれだけに期待していたが、多分もう読
まないだろう。それに帯がさもこれが芥川賞受賞と言わんばかりにデザインしている。アタシもよく
確認もしないで手を出しちまった。141ページで字の行間も広くて、つまり短い。それだけが救い
だった。2度と他の作品を読まないことで仇をとってやる。(笑)
 「緑のさる」 著者 山下 澄人  平凡社 定価1400円+税
  ( 2012年3月14日 第1刷発行 )

よく探すと小林さんの本はとんでもないジャンルの棚にひょっこりと在る。まあBOOK OFFの
棚は油断ができない。そこがこのBOOK OFF店の面白い所でもあるが。
すでにほぼ若くして夭折した作家の見たであろう東京の風景が撮られている。小林さんの写真は時間
をかけチャンスをうかがってなにげに瞬間を捉える。大勢かまたは数人のあるいはひとりの人が写り
こんでいる場合が多い。それも特に何かをしているというよりは、歩いているか、留まっている人だ。
さらに後ろ姿が多い。その凝視が面白いのだ。
中上 健次 宮沢 賢治 堀 辰雄 石川 啄木 梶井 基次郎 太宰 治 中原 中也 寺山 修司
<それはどこかへ向かう旅ではなく、過去に向かう旅だ。夭折した作家たちを僕は旅した。>そこに
かっての風景がそのままあるわけではない、が小林さんは鍵をこじ開ける様につながっている風景を
納めている。1999年に発刊されたその本を、アタシはいま小林さんの写真と言葉とによっても視
ている。
 「TOKYO Generation」 著者 小林 紀晴  河出書房新社 定価1800円+税
  ( 1999年 6月25日初版発行 )  

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