BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

クレイジー

2018年04月05日 | 映画
映画「ペンタゴン・ペーパーズ」をみた。メリル・ストリープとトム・ハンクス、監督がスピルバーグなら
観ないワケにはいかない。4代にわたる歴代大統領の30年に渡って隠されてきたベトナム戦争秘密文章を
暴露した。夫が亡くなり、ワシントン・ポストを引き継いだストリープは株主や顧問弁護士の反対を押し切
ってその機密文章を載せることにする。ハンクスは「自由報道を勝ち取るのは報道しかない」と。
ニクソンはそれを阻止しょうとしたが、ウオーターゲート事件により辞任するはめに。
さて日本政府の状況はどうか。各省庁の隠蔽や改竄などはあたり前で、それでも安倍君はツラをこいている。
権力の私物化はお友達優先政治で、平和のためにと憲法を変えようとしている。それでも国民の40パーセント
近くはまだ支持しているのだから、クレイジーと言う他ない。トランプを嗤っている場合じゃないんだけど。
世界もアメリカも日本も、歴史は何度も同じバカを繰り返す。

 映画「ペンタゴン・ペーパーズ」 監督 スティーブン・スピルバーグ  アメリカ2017年
  ユニバーサル・ピクチャーズ  主演 メリル・ストリープ  トム・ハンクス

基 準

2018年04月03日 | 古本
時代物小説は好みではないので、ほぼ読まない。(数冊は読んだが)だが宇江佐さんの〔ウエザリポート〕
主に道新に書いていたものをまとめてなら読みたい。
1949年10月20日生まれ、2015年11月7日乳がんにて死亡。書き始めて丁度20年の書業。
大工さんの女房として2男を生み育てた。台所の横に机を置き日常にまみれた中、時間をつくり書いた。
函館が好きで、プライベートもあまり隠さず、東京へ出る事も無かった。そして自らの「乳がん」をも
女々しくなくリポートした。うなる程の文章じゃないが、素朴でウソが無い。66才の生涯だった。
 「見上げた空の色」 著者 宇江佐 真理  文春文庫 定価750円+税
  ( 2015年10月10日 第1刷 )

上野さんのこのタイトルは読んでない確信があった。ゲスト10人との対談、2万体の死体と向き合った。
2年か3年法医学を勉強して臨床医になろうとしたが、面白くなって東京都の監察医になった。
〔死体シリーズ〕はどれを読んでも面白いが、そろそろお歳だから心配だ。1929年生まれの89才。
最期まで書き続けてほしい。
 「死体を語ろう」 著者 上埜 正彦  角川文庫 定価533円+税
  ( 平成11年11月25日 初版発行 )

朝日新聞紙上で続いている映画評エッセイ。2007年から2014年までの中の90篇を選んだようだが
その選択基準とはどんなものなのだろう。
書きパターンはお決まりにしていて、分かりやすいと言えば分かりやすい。90篇中10作品くらいしか
アタシは見ていない。観ていない人にも分かるような評は、見ていないと何を言っているのか極めて分かり
ずらいアタシのほぼ難癖をつけるのとは大違いだ(笑)よくいえば視点が違うのです。
これがBOOK OFFで260円だった。どうも値段の付け方基準というものが分からんのだが、安いこと
には賛成する。
 「銀の街から」 著者 沢木 耕太郎  朝日新聞出版 定価1600円+税
  ( 2015年2月28日 第1刷発行 )