BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

まったくモーだ。

2021年06月11日 | 新 刊
なにか新事実が出たのかも知れないと期待した。それで新刊につい手をだしてしまったが、それは期待外れに終わった。
12年をかけた圧倒的な取材とあるが、犯人を推定特定したわけではない。一時キツネ目の男が〔宮崎 学〕ではないかと
随分騒がれたが、同じ作家に遠慮したのかその話は出てこない。むしろ誤認逮捕され、デート中にさらわれ現金を取りに
いかされた青年の話が多い。この辺の事になると佐野 眞一氏の書く手口に似ている。
1984年3月に〔江崎グリコ・江崎勝久社長』を誘拐して具体的に始まった事件も2000年には全ての時効が成立した。
その間あまたの事件報道や本も出たが、結局は未だに闇の中だ。著者の岩瀬 達哉さん、この本ガッカリです。
 「キツネ目」 著者 岩瀬 達哉  講談社  定価1800円+税
  ( 2021年3月9日 第1刷発行 )

久し振りの室蘭にある新刊書店、期待したがそう大きくはなく、ノンフィクションコーナーや単行小説の棚は申し訳程度。
30分以上も車で走って来たのだからと、もう一冊買ってしまったのがこの本。
確かに外国の主に東南アジアに在する裏社会事情を書いた本だ。例の「世田谷一家殺人事件」にも触れ、犯人の名前さえ
特定しているのだが、しかしなんの証拠もない。犯人は多くの手がかりや指紋まで堂々と残しているのだが直接の決定的な
指紋捜査に行きついた事でもない。餃子の王将の社長射殺事件は「抱きつきのリン」という異名の女殺し屋だという。もっ
ともらしく書くのはこれもいつもの一橋 文哉らしい手口。古本で200円くらいで買えたなら納得するが、1500円では
割に合わない。まったくモーだ。
 「外国人ヒットマン」 著者 一橋文哉  角川書店 定価1500円+税
  ( 2019年9月19日 初版発行 )

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