BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

多 士

2017年01月31日 | 古本
 桜木さんの長編はどうもなァー。1ヶ月前程に読んでいたが、もう内容を忘れていたので
頭を読み返した。勿論すぐに思い出したが、なんだかめんどい。決して悪くはないのだが、
長いのは途中ですこしダレる。どうしても展開や伏線に無理が生じることでもある。決して
悪くはないのだが、圧倒的に短編連作などが面白いなのだから、それをお願いしたいものだ。
 「氷 の 轍」 著者 桜木 紫乃  小学館 定価1600円+税
  ( 2016年10月2日 初版第1刷発行 )

 本田 靖春集 3巻を見つけた。1巻から5巻まで出ているようで、その中には既読が多い。
が3巻は幸運にも未読ばかりだった。「戦後ー美空ひばりとその時代」と「疵ー花形 敬と
その時代」の長い2本。ひばりさんのは竹中 労さんとこの本田さんのを読めばほぼその生涯
は埋まる。疵は伝説のヤクザ話し。このたぐいの伝説は事欠かない。それだけあの世界も多士
多才が多くいたということか。
 「本田 靖春集 3巻」 著者 本田 靖春  旬報社 定価3800円+税
  ( 2002年4月25日 初版第1刷発行 )

 ※いま星野 博美さんの「みんな彗星を見ていた」を読んでいるのだが、これがなかなか進ま
  ない。秀吉や家康の時代のキリシタン殉教者の話しで人名が多くて覚えきれない。しかも長い。
  あー、いつ読み終えられるか。 

それにつけても

2017年01月09日 | 古本
以前読んでいたが、二重買いしてまた読んだ。メディアに関わる人は森 達也さんを
読まなければならない。何度も繰り返して読むべき座右の書だ。
 「極私的メディア論」 著者 森 達也  創出版 定価1500円+税
  ( 2010年10月25日 初版第1刷発行 )

「秘境駅」というタイトルの写真集。表紙の写真は日本一の秘境駅にランクされている
〔小幌駅〕。ここも危なく廃駅になるところだったが、地元の豊浦町が管理費を出すと
いうことで1年の寿命は延びた。しかしその後はまたどうなるか分からない。
なんしろもう人家も住人もいない、秘境駅ファンのための秘境駅なのだから。
この写真集には道内から5駅が紹介されているが、その内4駅はアタシの「無人駅叙景」
に取り上げている。全国にはいい秘境駅がいっぱいあるが、それらのビデオ版は
ないものか。アタシにはもうその体力が残されていない。
 写真集「秘境駅」 著者 牛山 隆信・横見 浩彦 共著  メディアファクトリー
  ( 定価1600円+税 2008年8月17日 第2刷発行 )

〔世田谷一家殺人事件〕ものは結局いつも犯人が特定されない。それもそうだろう、特定
されるくらいなら事件は解決に向かうはずだ。サブタイトルではもうとっくに終わった事件
にされている。しかしどの本を読んでも不可解な事件であることは、言うまでもない。
 「世田谷一家殺人事件」-侵入者たちの告白ー 著者 齊藤 寅  草思社
  ( 定価1400円+税 2006年6月28日 第1刷発行 )

〔今朝の骨肉、夕べのみそ汁〕。本来なら〔今朝のみそ汁、夕べの骨肉〕なのだろうが
逆になっているところがこの本の内容を表しているというべきか。
いぜんの単行出版時は「それにつけても今朝の骨肉」だったから、これも二重買いした。
タイトルだけでパッと買ってしまい、途中で気が付いた。まあ最後まで読んだし安かった
からまあいいか。
 「今朝の骨肉、夕べのみそ汁」 著者 工藤 美代子  講談社文庫 定価552円+税
  ( 2012年4月13日 第1刷発行 )

そういえば新年だ。なにかとするべきことがあり、ゆっくり本を読む時間がなかった。
それにつけても、本年もよろしくです。