BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

古本列伝の再開です。

2015年12月29日 | 古本
 また~、高野さんたら目を離したスキにこんな本出しちゃったりして。こんな本出すのは
本来の高野ワールドから随分離れてつまらないんです。73ページまで読んだがぶんなげた。
めったなことでは折角買ったのにもったいない主義だけど、これは読む時間の方がもったい
ない。結局どうしてこんなどうでもいい子供小説を書くのだろうか。解説を書いた北上次郎
さんも苦しいようで、高野さんの過去の面白かった本について多く書いてある。またひとり
読むべき作家を失う寂しさ。
 「またやぶけの夕焼け」 著者 高野 秀行  集英社文庫 定価520円+税
  ( 2015年5月25日 第1刷 )

 田中森一さんもこれが最期の著作か。孔子の論語から最も遠い世界にいただろうにいまさら
かい。まあ亡くなったのはお気の毒だが、こんなんでは一方的な自己弁護を読まされている
ようで、素直には読めない。「反転」はドキュメント風であまねく悪人ぶりを見せてくれた
から面白かったのにね。
 「塀のなかで悟った論語」 著者 田中 森一  講談社 定価1600円+税
  ( 2013年4月12日 第1刷発行 )

 著者は1984年生まれだがなかなかどうして鋭いのだ。修士論文でこれに取り組んでいて
その書き上げに3,11を迎えた。そんなタイミングも人生にはあるのだね。
 久し振りにあるフレーズを見た。241ページ、草野比佐男詩集「村の女は眠れない」だ。
むかしそのTVドキュメンタリーを見た記憶がある。この著作で再会とは。
 開沼さんの<なぜ「村の女は眠れない」のか。それは、成長のなかで露呈してくる農業と
いう産業の衰退とともに深まる出稼ぎ、若者の流出と過疎・高齢化、そしてムラの文化の崩
壊のゆえだ。>これっていまも道内の、日本の過疎地にそのままある。安保法制で徴兵制が
議論されたが、そんな心配はしなくていい(皮肉ですが)。アメリカは徴兵制が無くても海
兵隊に志願する若者が絶えない。つまり安倍自民党もそれを狙って、不安定な雇用の労働者
を大量に作って置けば〔兵隊〕はそれで足りると踏んでいるのだ。ああげに恐ろしい。
 この若き社会学者の今後の論文に期待します。
 『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』 著者 開沼 博  青土社
  ( 定価2200円+税 2011年7月15日 第2刷発行 )

 ということでしばらく遠ざかっていた古本ブログの再開ですが、なにかと忙しく本年は
これまでです。来年も皆様にとって良い年でありますように。

不 調

2015年12月15日 | その他
 あー何ヶ月ぶりの投稿だろうか。しばらく休んでいたが皮肉にもその期間の方が閲覧訪問
者が多いのはなんてこっちゃ。アタシやてっきりもう誰も見ていないだろうと勝手に決めて
いたが、そうでもないようだ。2ヶ月以上の投稿がなければこのブログは「自動閉鎖」にな
るとまで云われていたのにね。(確かにその警告を見たのだが)それなのに再開1号が
「不調」というタイトルは不吉だがすまん。

 どうも普段使っている機械類が不調だ。不調三兄弟、まずSONYα6だが、レンズ
のフォーカスが硬くなりアラームがでて動かない。ビクターのDV専用録再機、FFやRE
Wはできても肝心の再生プレイができない。プリンターのHP社、単純コピーは問題ないが
PCからの印刷が遅くて紙の半ばで折れクセが付く。
 これ明らかなる不調で、ついでにどうもアタシのアタマまで不調だ。アタマはいつもの事
だとしてメンテに出しようもないが(安価で治るなら出したいものだが)他はメンテに出さ
ないとね。だがアタシが不調なのでなかなか腰が上がらない。(笑)