BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

才 ど く

2013年08月30日 | 古本
 とりわけ8月は早く過ぎてしまった感がある。

 トーク上映会で、廃バスを利用した駅舎が在ったと話した。そしてジョン・クラ
カワーの「荒野へ」を、その時どうにも似ていると紹介した。なので上映会後、また
読んでみょうと。やっぱり実に面白い。アラスカ、ひとりの青年が荒野へ分け入り、
4ヶ月命をつなぎバスの中で亡くなった。不謹慎で申し訳ないが、作者の文章がいい。

 もう1冊「廃校のうた」著者は菅谷 誠氏。これもワケあって再読した。
元新聞社のカメラマン、こうした著作を残してくれた。まだご健在だと思うが(?)
辺境にある廃校になる道内の4校の小学校を丁寧に取材した本。とてもいい。

 再読もなかなかいい。なんしろ面白そうと一度読んだ本田氏。※誤植あり(笑)


オール讀物

2013年08月27日 | 新 刊
 若い頃の記憶だ。〔オール讀物〕だけしか読まないおばちゃんがいた。それが
何年分もうず高く積まれていたが、それ以外の本は一冊も無かった。だかしかし
不思議なことに、どこかの土地のよく通った食堂のおばちゃんだと思うが、その人
が何処の誰だったかを、今どうしても思い出せない。
 久し振りに〔オール讀物〕持ってレジに向かった。1000円と言われて面食ら
った。いつの間に千円になっていたのか。今号は売れているらしく、いつもは平積
みで在るのに、アタシがさっと脇に抱えたのが最後の一冊だった。
 桜木さんはいま小説だけ書いておけばいいと思った。エッセイや対談なんてする
もんじゃない。普通にミーハー過ぎて、桜木さんの面白さがてんで無いんだもの。
 オールさん時代物多くて、半分は読む気が起きない。して馳 星周さん、こんな
小説だれが喜んで読んでいるのだろうか、不思議だ。角幡 唯介さん、「真冬の北
極圏単独放浪記」を書いて、連載2回目。いつのまにか結婚なんかしちやったりし
たみたいで、なんだかそれだけで痛々しい。次号も買って読んでしまいそうだ(笑)

 「オール讀物 9月号」 文藝春秋 定価1000円(特別定価)
 第149回直木賞 桜木 紫乃さんの「ホテルローヤル」連作の3編が載ってる。

そこんとこ

2013年08月24日 | 古本
 これは7月中に読んでいた本。イナバ本ともリンクするのだが、しかし権力組織
というのは手強いのお~。目の前に証拠を突き付けられてても、知らぬ存ぜぬで
みんな逃げ散らかした。(自殺者もだしたが)こんなんで警察というのは本当に
正義の味方なのか?権力機構と上下関係の中で自己保身ばかり。覚醒剤や拳銃の
やらせ操作、冤罪捏造など、そして裏金操作の(捜査そっちのけで)やり放題。
 警察小説を書いておられる作家の皆さん、あなたがたが書いておられる人情や
正義の内容はきれいごとばかりで、現実とあまりにも乖離していませんか。そこん
とこどうお考えでしょうかね。
 イナバさんやハラダさん、もっと知っていること沢山書いて下さい。

 「警察内部告発者」 著者 原田 宏二  講談社 定価1700円+税
  ( 2005年3月23日 第2刷発行 )

文教堂書店

2013年08月21日 | その他
 やっと少し余裕がでてきたので、近くの文教堂書店に行ってみた。「無人駅叙景」
が3冊置かれていたが、何冊売れたのかは分からない。もし目の前で誰かが手に取
ってレジにでも向う奇跡が起ったら、アタシはその人の背に深々と頭を下げるだろう。
 少しのあいだ観察していたが、日中ヒマそうに書店内をウロつく人もそういない。
ましてやそのコーナーに寄り付く人も居なかった。近くで地図を探しているご婦人
はいたが。

 発売後3週間、多くの方から励ましの電話やメールを頂いた。「視聴カード」も
50円切手を貼ってまで返してくれている。本当にありがたい手紙も。深謝です。

 桜木 紫乃さんの最新作1冊と、未読2冊 計3冊が在ったが手を出さなかった。
売れているのだろうからその内古本屋さんに出回るだろう。それからでも遅くない。
「ホテルローヤル」が突出して積まれていた。

 ところで「無人駅叙景」がBOOK OFFなどで売られることはあるのだろうか。
そんなには売れないハズだから、考える必要もないか(笑)

月 鈴 子

2013年08月19日 | その他
 「無人駅叙景」の発行と発売記念イベントを無事終えるとその安堵感、そしてこの
暑さで夏バテだ。倦怠感は、皮膚科に通って貰っている薬の副作用?

 豪雨がトタン屋根を激しく鳴らす。そんな倉庫の中、18日室蘭市での月鈴子書房
の棚卸し音楽会 タルホの「一千一秒物語」へ。出演の比屋定 尚美さんは元気だっ
たので安心。結局人は何処へ行ってもその地の水を探し得るのだ。
 しかしその室蘭市中央町の一帯は名にしおうシヤッター通り商店街。まるで巨大
なそれごとテーマパークの「去年屋」なのだ。日曜日だったにせよ、これではシーナ
さんが〔なんだ!なんだ!〕と言ったのが頷けるのだ。かってアタシが高校生だった
頃の半世紀前、人口は20万人に届くと言われていたが、今は10万人を切っている。
 アア、まさに栄枯盛衰史の市だ。




 

無人駅叙景-5

2013年08月10日 | 時と事
 8月2日(金)「無人駅叙景 2013」のトーク上映会が無事終わった。約100名
さまのご来場をいただき、盛会裡に無事終えました。ご来場いただきました皆様に
この場を通して重ねて御礼申し上げます。

 かって少しのあいだ職場の同僚だったり、何十年も会ってなかった友人・知人が
来てくれました。思いがけないサイン会の長蛇の列に、あまり言葉を交わす時間も
無かったが、会えたことの嬉しさは伝わったと思います。どうもありがとう。

 終わってから3日ほどは、ただボーッとして過ごしました。それからお礼の手紙や
メール、取材などで、気がつくと1週間。この欄への報告が後回しになっていました。
気を引き締めて、ながい手紙を書かなければならない人がいます。販売や他の小規模
上映会にむけて、企画書など書きます。
 数人でもいいので、出前風「無人駅叙景」のトーク上映会を希望される方がいまし
たら、遠慮なくご相談下さい。(面白いエピソードなど話せる自信あり)
 どうあれ全道を行商して、またその後の駅を見にいきます。