BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

見当たらん

2015年06月25日 | 古本
 宮崎 学さんは「突破者」シリーズでカタギの世界に戻り、その後を凌いだ。少なくとも
外からはそう見える。しかしこの外伝、チョット半端でそんなに面白くない。一度あたった
タイトルのシリーズを書いても、続編が大したことないのはご多聞にもれずだ。
 「突破者外伝」 著者 宮崎 学  祥伝社 定価1600円+税
  ( 平成26年9月10日 初版第1刷発行 )

 先日A・ホプキンスの「ハイネケン 誘拐の代償」をみたが、犯人たちのありようはあり
がちで凡庸。ホプキンスだってただ我儘なビール会社のトップ爺さんにしか見えなかったし。
期待した分スカされた。チラシも持ち帰ったが、もうどこに行ったか見当たらない。

読みません

2015年06月19日 | 古本
 たまにはアタマだけ読んで投げ出した本をー。不作で無理に買うとこんなことになる。
 宮部 みゆき「小暮写眞館」、なんしろ長すぎ(716頁)ないか。厚くて重くて、寝な
が読んでいると手から滑り落ちる。もし男前なアタシの顔に当ってキズになったらシャレに
ならない(笑)読み続ける気力を失くした。
 「小暮写眞館」 著者 宮部 みゆき  講談社 定価1900円+税
  ( 2010年5月27日 第3刷発行 )

 なんだか話しが面倒くさそうだ。そんな話しは読んでいて疲れるだけだし、そういう人
たちの世界もワガ人生とかけ離れているし。
 「さくら伝説」 著者 なかにし 礼  新潮社 定価1800円+税
  ( 2004年3月30日 発行 )

 なんだかデザインが懲りすぎていてはなはだ読みにくい。各頁に半ベタのグレー座布団
が敷かれ、ナニがシンボライズしたイラストが満載で目がチカチカする。まあなんとか斜め
読みですませたが、いかんせん1988年刊はこの手の話しには時代が違いすぎる。
 「女遊び」 著者 上野 千鶴子  学陽書房 定価1400円
  ( 1988年6月10日 初版発行 )

 例の太田出版、出版や表現・言論の自由はなにより大切で護らねばならない。しかしアタシ
はたとえ古本屋さんで10円で売っていても買わないし、読むこともない。それが自由という
ものだ。すでに増刷と聞く。まあなんというか・・・

 

穏やかに

2015年06月15日 | 古本
 毎度おなじみシーナさんのフォトエッセイ第2弾、毎度おなじみ海辺の子供たちの笑顔
と、あやしいオトッアンたちの笑顔。海辺はいつも怪しい話しのタッチの大漁だ。
 「にっぽん・海風魚旅2 くじら雲追跡編」 著者 椎名 誠  講談社文庫
  ( 定価800円+税 2007年2月15日 第1刷発行 )

 テレサ・テンが亡くなったのが1995年5月8日、あれからもう丁度20年になる。
その死の前もその後も、彼女が穏やかに生きることも穏やかに死んでいることも、かなわ
なかったようだ。
 まあしかし週刊誌の〔テレサ=スーパー諜報員〕というでっち上げ記事は、白を黒という
ばかりのアホらしさで、有田さんはそこも調べた。まあセンセーショナルに週刊誌は売れれ
ばいいというワケだ。
 つい最近も太田出版がある事件の元少年の手記を出版したが、それだって売れればカチと
いう理屈だ。部数が初版10万部というから、実に恐ろしい出版部数だ。出版の世界もイカ
レテいる。
 「私の家は山の向こう テレサ・テン十年目の真実」 著者 有田 芳生  文春文庫
  ( 定価533円+税 2007年3月10日 第1刷 )

ジョージ

2015年06月10日 | 古本
 著者はジョージ・フォアマン、訳者は安部 譲二さんで同じ名のジョージだ。自伝として
面白く読めた。訳者の人選としても適任だったに違いない。
 ただちょっとおかしなところがある。本人が「俺は1949年1月20日生まれ」だと
本のアタマとシリに2度書いてある。だが表紙カバーには著者略歴として1948年生ま
れと書いてあるが、これは一体どっちなんだ。多分表紙カバーの48年が間違いなのだろ
うけど。また阿部さんの〔訳者あとがき〕に(P-426)<もう少し身体が絞れて、感
とタイミングを取り戻せば、>とあるのだがこの〔感〕は〔勘〕の明らかに誤植に違いな
い。やっぱりどんなに校閲を重ねても1個や2個はあるものだという、上川 未映子さんの
小説「すべて真夜中の恋人たち」の話しは本当のようだ(笑)
 それともう一つ、古本にはままにある不思議なラインが引かれていた。突然と67頁に
ピンク色のマーカーペンの薄い線が引かれ、その頁の裏頁には同じ色の濃い目のマーカー
線がどちらも2行ほど引かれている。そして今度は同じことが71頁と72頁にされて
いる。そしてさらにおかしなことに、その各箇所の2行ほどは特にどうということのない
文章内容と半端な文節に引かれているのだ。
 そして今度は中ほどの章、220頁には赤ボールペンにて2行に引かれ、228頁には
たった3文字<リーを>に赤線だ。まるで手に持っていたボールペンが、そこに偶然触れ
てしまったかのように筆圧が弱い。
 もう1箇所237頁はこうだ。<た時、俺は>の5文字に同じことが起きている。果たし
てこれは同一人物の仕業なのか、全く意味が分らない。
 まあイカレテいるとしか思えないが、面白い自伝だったからよしとするか(笑)

 「敗れざる者」 著者 ジョージ・フォアマン 訳者 安部 譲二  角川春樹事務所
  ( 定価2100円 1995年10月10日 第1刷発行 ) 

クサルナ

2015年06月05日 | 古本
 5年ほど前にダチが貸してくれて読んでいた本。それはちゃんと返してしまったので、こ
れは再購入用として。魅力的な下川町ではたさんはお元気で暮らしているのだろうか。
 「北海道田舎移住日記」 著者 はた 万次郎  集英社文庫 定価571円+税
  ( 2007年3月25日 第7刷 )※第1刷は1998年7月

 いま読むと、ああどうして、と思うばかり。やはり組織が大きくなると人間は腐るという
ことか。そういえばいま「雪印」商品を買わなくなっている気がする。
 検証・「雪印」崩壊  北海道新聞取材班  講談社文庫 定価590円+税
  ( 2002年5月15日 第1刷発行 )

 週一の週刊誌などで読む限りならまあ笑ってられるが、こうして文庫に束ねられると食傷
気味になる。そして読まなくてもよかったリスト入りになる。
 「みうらじゅんのゆるゆる映画劇場」 著者 みうら じゅん  文春文庫 
  ( 定価790円+税 2015年3月10日 第1刷 )

 以前は近くの4軒の古本チェーン店をハシゴしていた。BOOK・OFF BOOK・N
ET・ONEの2店とGEOだ。それが閉店縮小により、ついには今6月末でBOOK・O
FFの1店のみになる。もうあらかた好きな作家は読みつくしたし、いまは嫌いな作家と読
まなくていいジャンルの本ばかりがあふれているだけだ。あ~ぁ、これでわが古本列伝も終
わりに近づいているということか。

存 続

2015年06月01日 | その他
 この改札口を通勤や通学で通う乗客はいないという。わずかに最難関到達駅としての価値
から、物好きな乗客がいるのだろうか。こういう駅を見ると、都会のあの混雑する乗客達の
ほんの少しをもってこれないものかと思う。
 しかし乗降客はいないとはいえ、ホームの花壇は手入れされ、駅舎内は掃除用具が置かれ
ゴミひとつ落ちていない。窓際に置かれた造花が鮮やかな色彩を放っている。
 駅近くの家で小さな子供がいるのを見かけた。あの子が高校生にでもなって、この駅から
通学するのを見てみたいが、こちらの歳がもたない。そしてこの駅もそれまで存続を待って
いてくれるだろうか。