67camper's Blog

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何だコブラか!きもちわる~

2007-05-11 02:06:57 | jazz & vocal
Prayer To The East/Yusef Lateef
(Savoy MG12117)


 かなりネタがそこを付いて来ました。今日はインパクトの強いカバーで勝負しましょう!てことで,ヘビ嫌いの方(自分を含めて)かなり”キモイ”カバーのユゼフ・ラティーフのリーダー盤です。このカバーを初めて見たのも古いジャズ批評誌だったと思いますが,動物モチーフのアルバムはたくさんありますがヘビ、それもコブラはこれしか見たことがなくとても印象に残っていました。ほどなくオリジナルを入手できたのですがこの美しいコーティングカバーをまじまじみると更にキモイ、直視できない感じです。ある意味ユゼフならではの東洋趣味の一旦かも知れませんね。ジャケは賛否両論でしょうが,演奏・録音は素晴らしいアルバムです。

 ユゼフは後のキャノンボールバンドでの活躍が最も知られているのかも知れませんが,既にこの時代モーターシティ・デトロイトのジャズシーンではかなり知られた存在のマルチリード奏者であったようですね。オリジナルグループにはボントロで脚光を浴び始めたカーティス・フラーやホレス・シルバーのグループに引き抜かれたルイ・ヘイズもいたようです。ここではWilbur Harden(flh), Hugh Lawson(p), Ernie Farrow(b), Oliver Jackson(ds)の五重奏団の演奏が収録されています。 演奏曲ではA-1、ミッドイースト風のドラのの連打から始まる「チュニジアの夜」がききものです。ハーディンのフリューゲルホーンがテーマを吹き始める頃にはどんどん期待が高まっていきます。正当派スタイルのラティーフのテナーソロに引き次がれます。とても生々しい音はサボイオリジナルモノ,さすがRVGと思わせる好録音です。続く低音を駆使して始まるハーディンのソロも聴きモノです。続くローソン(コンビニみたい?)も堅実にまとめてます。ジャクソンのドラムのチェースも決まってますね。サイドBのタイトル曲もドラのジャーンから始まります。ここではローソンの軽快なイントロに導かれユゼフはフルートでフニクリフニクラを引用したイマジネーション溢れるソロを展開します。続くハーディンのソロもなかなかにエモーショナルで実力発揮と言う感じです。続く中東風の「ラブダンス」を挟んでラストの「ラバーマン」のユゼフのテナーによるバラードプレイもいいですね。

 カバーの気持ち悪さとRVGの好録音の気持ち良さ、質の高い演奏が同居した異色のアルバムといえますね。