67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

ソウルフル!ダコタ

2006-11-30 00:04:10 | jazz & vocal
Live And Swinging/Dakota Staton
(United Artists UAL 3312)
 

 久々にダコタを聴いてみる。キャピトル時代、ジャズシンガーとしての名声を確立したダコタが、1963年ニューポートジャズフェスティバルに登場した時のライブを収録したモノが今回の紹介盤です。この頃になると、ダコタは単なるジャズシンガーとしてのカテゴリデーはくくれない、よりソウルフルでアーシーなボーカルを聴かせるようになっています。  

 Willis ConoverのMCに続いて現れる"Broadway"からパワー全開のボーカルを聴かせてくれます。ハワード・マギーのアレンジで、曲によってはメルバ・リストン、ノーマン・シモンズがアレンジを担当します。マギーがアレンジを担当する分、トランペットにはスヌーキー・ヤング、アル・グレイのボントロ、ドン・バターフィールドのチューバ、アルトのルディ・パウエル、テナーのビリー・ルート、ビリー・ミッチェル、ギルド・マホーネスのピアノ、ウェンデル・マーシャルのベース、スキーター・ベストのギター、カーリル・マディのドラムスというやや編成の大きいコンボです。続いて、"misty"。やや荒削りでライブのためかラフですがソウルフルなテイストはさすがです。更に"Drifting"のブルースフィーリングもいいですね。B面冒頭の"My Funny Valentine"も彼女ならではのアーシーなバラードシンギングが聴きモノです。また、"The Rhythm In A Riff"のスキャットも捨て難いですね。   
 
 United Artistsのモノラル、オリジナル盤と思います。ライブの様子のカットを使ったジャケも臨場感があり○ですね!

ブラジリアンギター

2006-11-29 06:28:53 | アコギ
   

 皆様、ボサノバはお好きですか?
今まで、ボッサ系の曲もスティール弦のアコギで弾いていましたが、何となく雰囲気がでないなあなんて思っておりました。自分は、決して上手なボッサギターが弾けるわけじゃないですが、ガットギターで演るボッサはどうだろうなんて、いつも考えておりました。そこでボッサやるために、この夏にブラジルから輸入してしまったDi Giorgioのギターです。
 こう言ったブラジル製のギターは作りが粗かったりで、精巧なギターを制作する工房の多い日本ではなじみの少ないギターかもしれません。サウンドは結構タイトな感じです。イタリア生まれのRomeo Di Giorgioがおこしたギターメーカー(バイオリンなど他のacoustic instrumentも作っていたらしい。)のモノですが、60年代のボサノバムーブメントの中でジョアン・ジルベルトジョビンが使用したメーカーでもあります。勿論、自分のギターは彼らが手にしたモノとは異なる普及版(Author 3)モデルですが, resonating boxはBrazilian Rosewood, topはCanadian Spruceを使用していると謳っています。本当かな???なんて未だに疑問は拭えませんが、満足の一本と言う事で、これを使ってポルトガル語で弾き語りでもと思う今日この頃です。

組み合わせの妙!

2006-11-29 04:28:37 | jazz & vocal
Bob Brookmeyer And Friends/Bob Brookmeyer
(Columbia CS 9037)


 こんなオールスター的な人選は概してお互いの良さを相殺してしまいジャイアンツ打線のようなまとまりのない結果に終始してしまう事は常日頃どの世界でも経験するところです。このアルバムは確かにオールスター的メンバーですが、無言のリスペクトが、功を奏したのか、大変リラックスした内容で聞く側にすんなりと受け入れられるリラックスした仕上がりで愛聴盤の一つになっています。  

 さてリーダーをブルックマイヤーとするオールスターズとは・・・。まずはVerve時代に共演の経験があるゲッツのテナー、そしてゲッツのグループからバイブのゲイリー・バートン。リスムセクションはマイルスバンドからハービーとロン・カーター、コルトレーンカルテットからエルビンと言う超豪華セクステットです。凄いとしか言いようがない。興味は尽きませんよね!。A面オープニングはブルックマイヤーの"Jive Hoot"で、バートンの余韻のあるバイブとエルビンのサトルなハイハットが印象的です。次いで"Misty"、バートンをfeatureした"The Wrinkle", エルビンが4ヴァースで活躍する"Bracket"と続きます。B面は最大の聞き物、ゲッツとブルックマイヤーのバランスがとれたソロが展開されるホーギー・カーマイケルの"Skylark"で幕を開けます。続く"Sometime Ago"のブルックマイヤーそしてハービーのピアノもマイルス時代の充実をそのまま持って来たようなプレイで引き込まれます。最後にゲッツのサックスをfeatureした"Who Cares"で幕を閉じます。全編を通じて副題にあるRelax, Unified, Warmな仕上がりで聴きやすくいいですね。

 Columbia 2 eyeのステレオ盤です。jacketだけだと見過ごしてしまいがちなアルバムですが内容は濃いですよ!!!

苔むす我が家の北外壁

2006-11-28 23:38:36 | 輸入住宅

 皆様、ご存知のように南国高知は年間を通じ降水量の多い地域です。気候は温暖ですが雨滴の大きさには目を見張るモノがあります。近畿圏や瀬戸内地域から越してくるとその雨にはただただ驚愕と言う感があるようです。最近は、なんか異常気象で他地域でも大粒の雨が土砂降りに降るなんてことがあるようですが、ちょっと前はこんな雨は南四国でしか経験できない高知の専売特許でもありました。

 さて築6年を迎えた我が家の北面です。苔むす状態で、外壁の掃除がまた必要です。西側に山があるため冬場になると午前中しか日があたりません。そして北側はこの状態です。クリスマス前には何とか時間をとってまた外壁清掃が必要な感じです。家の管理も大変です(涙)。

ケントン夫人となったアン・リチャーズ

2006-11-28 00:41:47 | jazz & vocal
I'm Shooting High/Ann Richards
(Capitol T1087)


 スタン・ケントン楽団出身の白人歌手といえばジューン・クリスティ、アニタ・オデイ、クリス・コナーの3人がとりわけ有名ですよねぇ。いずれも自分のフェイバライト・シンガー です。1955年、ケントン楽団に参加して最後はケントン夫人にまでなってしまったアン・リチャーズも前記3人には及ばないにしても、注目すべきシンガーと思います。インストファンにもアトコのAnn Man!などはウェストコーストの名手との共演で人気の高いアルバムですよね。オリジナルはマイナーレーベルでもある事から高価ですよね。  

 Ann, Man!も勿論好きですが、本日アップの"I'm Shooting High" は彼女のデビューアルバムで、ボーカリストとしてのスィンギーなリズム感覚やフラット気味のフィーリングが何ともかわいくて自分の愛聴盤です。Ann, Man!と異なりビッグバンドの演奏です。ピンクを背景にしたカバー、若きリチャーズの容姿も最高です。冒頭のタイトル曲がこのアルバムを象徴していると思います。Brian Farnon指揮のスィンギーなオケに乗ってのリチャーズの若い声が爽快な気分にしてくれますね。B面の"Should I"、"Absense Makes The Heart Grow Fonder"や"Lullaby Of Broadway"の歌唱も注目されます。ややテンポを落としたしっとりとした歌唱は彼女の実力を示した好トラックであろうと思います。  

 キャピトルのモノラルオリジナル盤です。高価ですがgood condtionのアルバムを提供する横浜ディービーズで購入した一枚だったと記憶しています。

gospel feeling溢れるピアニスト、ジョン・ライト

2006-11-27 06:52:24 | jazz & vocal
MR.SOUL/John Wright
(Prestige 7233)


 prestige~new jazzに計5枚のリーダー作があり、そのゴスペルフィーリング溢れるピアノで結構人気が高いピアニストが今日の主役、ジョン・ライトです。ケンタッキー出身でシカゴのサウスサイドというNYで言うとハーレムのような街で育ったのが、そのゴスペルフィーリングにつながっているのかも知れません。そのピアノスタイルはブロックコードはガーランドやジーン・ハリス風、更にオクターブ離して両手を駆使するピアノスタイルはフィニアス・ニューボーン風でもあります。特にブルース系の曲では、彼のソウルフルな魅力が横溢し、ガーランドにはないようなフィーリングが醸し出されます。こう言うマイナーなピアニスト(決してマイナーじゃない?!)もなかなか個性がありいいモノです。  

 一連のprestige~new jazzの5枚は、一枚がホーンが加わった構成ですが、他の4枚はすべてピアノトリオ形式です。このアルバムが62年の録音で最も新しいアルバムです。前述のようにA面では、ソウルフルな"Everything's Gonna Work Out Fine"が彼のゴスペルライクな演奏を捉えたモノです。しかしながら、A面最長のトラックでありライトのピアニスティックな実力を示した"What's New"が素晴らしいバラードプレイでむしろ目を引きますね。B面冒頭のタイトル曲でブルースの"MR.Soul"やラストの"Now Hang In Three"でのソウルフルな演奏も捨て難い魅力がありますね。  

 Prestigeの黄/黒レーベルで、Bergenfield, NJのアドレスが確認できます。カバーも国内盤で出たウェイブの諸作のカバーに比べると、分厚い厚紙でコーティングが施されており、良い仕上がりですね。

大往生!アニタ・オデイ

2006-11-26 00:02:34 | jazz & vocal
Drummer Man/Gene Krupa In HiFi
featuring Anita O'day and Roy Eldridge
(Verve MGV-2008)

 23日、アニタが87才でその生涯を閉じたと言います。彼女のパフォーマンスは晩年は別として、残されたVerveの好アルバムや”真夏の夜のジャズ”の映像でたくさんの方から絶賛されていますよね。今日は急遽、アニタを聴いてやろうという事で取り出したのがこのジーン・クルーパのアルバムです。アニタとクルーパは1940年代に共演し、ここでアニタは注目されるようになったと言います。ケントン楽団での活躍を挟んで2回クルーパのバンドで唄っていたようです。このクルーパ名義のアルバムはそう言う意味で再会セッションといえますね。アニタ名義のアルバムではないので、あまり聴かれていないアルバムかもしれないですが・・・。

 副題に"featuring Anita O'day and Roy Eldridge"とあるように全12曲中6曲でアニタのボーカルが聴けますよ。彼女のボーカルは何と言っても、あのハスキーボイスとややフラット気味の音程、そして器楽的スキャットの素晴らしさにあると言えると思います。もう一人のfeaturing artist、ロイのボーカル、トランペットも収録されていて、A-1の"Let Me Off Uptown"では2人のDUOが聴けます。この掛け合いボーカルを聴いていると、ロイがアニタをコールするとき、日本語表記だと”エニータ”と言っているように聴こえます。56年の録音で、エニータの素晴らしいボーカルを聴くにはもってこいの編成ですが、クルーパはかすみがちです!他の共演陣にはEddie Shu(ts), Aaron Sachs(ts, cl), Jimmy Cleveland(tb), Dave McKenna(p), Quincy Jones(arr)など渋いメンバーのクレジットがあります。ロイもサッチモ風にボーカル、トランペットで活躍しますがやはり主役はアニタです。

 Verve inc.のブルーレーベルです。クルーパ名義と言う事で、いつも安値で売られているのを見かけます。掘り出し物ですよ!!!これからも、きっとアニタのボーカルはボーカルファンのみならずインストファンの間でも語り継がれていく事でしょうね。合掌!

PS:ブログ仲間のmono-monoさんからご質問のあった件です。bassclefさんがおっしゃる赤(濃いオレンジっぽい)ラベルは以下のモノと思います。promotional copyではないと思います。

 

サッチモのボーカル

2006-11-25 01:14:28 | jazz & vocal
Sachmo Serenades/Louis Armstrong
(Decca DL8211)

 いつか忘れたがTVのコマーシャルで"What A Wonderful World"が流れて来たとき耳を疑った。サッチモか~!遂にコマーシャルにも登場か?と何か複雑な気持ちになった想い出があります。また、昔の物まね番組で団シンヤ氏が例のだみ声スキャットのサッチモスタイルをかなりうまくまねていた記憶もありますね。物まねで言うとエラ・フィッツジェラルドがニューポートのライブ盤だったと思うのですがかなり迫った物まねをやりますよね。こうやって物真似されると言う事は個性があり追従者がいたあかしでもあると思います。イノベーター、天才、などそんなありきたりのことばで表現するより、この事実が彼の才能を物語っていますよね。

 リーダーアルバムはたくさんあり聴きごたえがありますが今日はDeccaのこの盤で行きましょう。この盤はサッチモのバラードシンギングにスポットが当たっているように思います。録音も良くて、サッチモの乾いた良く鳴るラッパもかなりうまく録られているなと感心してしまいます。伴奏はサイ・オリバーのオケですがあまり気にしなくていいです。もう余りにもすばらしいボーカルとラッパで十分ですね。前述のバラードとしてA-1の”I Get Ideas", -4の"Because of You", -5の"I'll Walk Alone", B面ではB-1.2の"La Vie En Rose"と"C'est Si Bon"の5曲はDeccaを代表する歌唱と考えてもいいのではと思います。

 レインボウベルトのDeccaのモノラル盤ですが、録音の良さは抜群です。
 サッチモ入門には欠かせない一枚かも?

ジャズはダンモだけじゃない!

2006-11-24 03:03:27 | jazz & vocal
Goin' To Kansas City
Tommy Gwaltney's Kansas City Nine; featuring Buck Clayton
(Riverside RLP 9353)

 カンサスシティはミシシッピの中流に位置する交通の要衝です。ここはjazzにとっては特別の街と言えると思います。1920年代の終わりから1930年代の終わりかけて、この時代のプルースシンガー、ブギウギピアニスト、ジャズ楽器奏者の多くが去来しパラダイスの様相を呈していたと伝えられています。後にカウント・ベイシー楽団、バードことチャーリー・パーカーを生む事になりますよね。1960年の録音ですが、リバーサイドはかつてスィング系のアルバムもたくさん作って来た実績がありますが、いわゆる12インチのモダンジャズエラになっても時にこういったアーリージャズスタイルのアルバムもラインアップに含んでいます。このへんがプレステッジと少し違うところです。

 さて、今日のアルバムはこのカンザスジャズを再現した企画モノです。メンバーはBuck Clayton, Bobby Zottola(tp), Dickie Wells(tb), Tommy Gwaltney(as, cl, vib), Tommy Newsom(ts, cl), Charlie Byrd(g), John Bunch(p), Whitey Mitchell(b), Buddy Schutz(ds)からなりKansas City Nineとクレジットされています。サイドAではA-3の"Kansas City Ballad"はクレイトンのショーケースです。素晴らしく朗々と鳴る彼のオープントランペットが堪能できます。続く"The Jumping Blues"ではバンチのピアノソロとチャーリーバードのギターソロがフィーチャされます。驚きはバードのソロ!ゲッツとの共演で有名なためかボッサがうまい印象があるのですが、こう言ったブルースのうまさも特筆モノです。バードファン、いやギターファンは必聴のソロと思います。続く"Walter Page"はGwaltneyの作品ですがテナーのNewsomのベストソロ、そしてベーシストのタイトルに因んでかWhiteyのソロも聴かれます。B面はバンチのベイシー風ピアノイントロで始まる"John's idea"がいいですね。演奏もBasie-likeな聞き慣れたサウンドです。クレジットを見るとベイシーのオリジナルでした(笑)。また唯一のスタンダード"Dedicated To You"ではGwaltney奇麗な音色のアルトが聴かれます。こう言った演奏もいいですね。

 ジャズはダンモだけじゃないです! このカバーがまた生かしています!!!リバーサイドのブラックマイクアンドリールのステレオ盤です。

Evansとの共演で知られるルーシー・リード

2006-11-23 03:54:11 | jazz & vocal
This Is Lucy Reed/Lucy Reed
(Fantasy 3243)

  
 人気ピアニストBill Evansの歌伴といえば、何と言っても有名なのはトニー・ベネットとの2枚が思い出されます。他には,モニカ・ゼタールンド、ヘレン・メリル,マーク・マーフィなどが有名ですが,本日の主役ルーシー・リードのファンタジー第1作"The Singing Reed"も有名ですよね。エバンスファンの方なら,歌伴と言うのは当然、気になるジャンルでもあると思います。  

 本日の一枚は,このルーシー・リードのファンタジー第2作です。エバンスと言ってもギルの方、そうですギル・エバンスがアレンジ、ピアノを担当したアルバムです。ジョージ・ラッセルがドラムに座りアレンジを行ったセットもあり,2人の有名なアレンジャーの参加が目を引きます。リードにはこのファンタジーの2枚以外にはリーダーアルバムがなく、彼女の透き通ったのびる声やインテリジェンスにあふれ時折エモーショナルに唄われるバラードを聴いていると2枚しかリーダーアルバムがない点が不思議に思えてなりません。ギルがアレンジした"Love For Sale"や"No Moon At All", "Trout, No Doubt", ジョージがアレンジした"In The Wee Small Hours"など好トラックが並び,このアルバムもなかなか捨て難い好アルバムだと思います。2人のアレンジ以外でも、エディ・ヒギンズのアレンジした曲も収録されており"Lucky To Be Me", "St Louis Blues", や"Easy Come, Easy Go Lover"などのトラックもジャジーでなかなかの良い出来映えですね。  

 ビル・エバンスとの第1作が何と言っても有名でしょうがこのアルバムも良いですよ!ファンタジー赤盤,モノラル盤です。