サキさんの介護日記     (若年性認知症の妻との記憶)

若年性認知症の妻。今までの介護の記憶と、現在の様子を気分のままに書いていきます。

奥さんをペットに

2016年02月06日 22時24分11秒 | 介護日記
昨日のブログで、サキさんが「立てそうな気がする」と書いたのだが。

それはいかにも、サキさんのことを置き去りにした、私本位の発想なのかもしれない。

一生懸命介護する自分、そんな自分に酔っているのかも

先日、おばばさんから、こんな本を紹介された。
ボケた家族の愛し方
漫画で様々な介護事例がほのぼのと描かれ、自身が「つどい場」をひらいている著者の介護に関するQ&Aもあり、とても読みやすく、理解しやすく、納得できる本です。そのQ&Aの中にこんな文章ががありました。

介護に熱心なだんなさんは、ときに奥さんをペットにしてしまう

最初に読んだときは、「そんなことはない」と思っていましたが、振り返ってみると随分思い当たる節もある。自分の思い通りにサキさんを操ろうとしている自分。思い通りにならない時に、イライラし、つらく当たってしまった自分。サキさんの笑顔が見たいといろいろがんばってみるが、それも自分本位の思いか?

でも、自分の思いとサキさんの思いは、そんなに違っていないとも思う。サキさんが病気になってからは、いつも一緒にいて、心の通い合える時期を、楽しい時期を過ごせた。どこに行くのも一緒。そこで初めて本当の夫婦になれた気がする。

サキさんの今の思いはわからない。でも、笑顔が出るのは、心が穏やかな証拠だろう。サキさんの笑顔をいっぱい見たい。
明日は笑顔を見せてくれるだろうか