これまでに流行ってきた非科学的な心理療法の発展、影響からなのか、特に現在の日本においては、多くのメンタル系、心理系
強いては哲学系の本には、往々にして
自分を好きになりましょう
ありのままの自分を見つめましょう
などといった言葉が頻繁に語られています
その原因は、16世紀から18世紀にヨーロッパを中心に、心理学の先駆けとして流行ったあまりに非科学的な心理療法の影響を受けてのことかもしれません
(当時の心理療法は哲学や宗教色が強く、催眠療法や暗示など、とにかくなんでもありの時代でした)
その流れを受けて、フロイトやユングが登場し、結局のところはまだまだ非科学的な心理学がその後の長い歴史を辿ることになりました
ちなみに、現在カウンセリング先進国のアメリカやイギリスではそんな非科学的な心理学は誰も学んでなどいないそうです
☝効果が全然ないからです
(わたしのススメる第三世代の認知行動療法は、”脳や身体変化に影響を与える”というデータがきちんとあることからも、行動分析学と並び唯一の科学的な心理療法と言えると思います)
さて、そんなトンデモ心理学が長らく世界中ではびこってしまってきたせいもあってか、
とくに日本ではアメリカイギリスから遥かに差をつけられてもなおその道からなかなか抜け出せずにいるようです
書店に多く並ぶ、ありのままで良いキラキラ系の本たち
もちろん自分が嫌い、劣等感の塊、自分は無価値だと卑下するような状態に比べると、
自分を好きになって、ありのままの自分の姿を愛することは素敵なことかもしれません
生きづらい人、うつや精神疾患、HSPやインディゴチルドレン…、心のトラブルを抱えやすい人というのは、
脳構造上の問題として、黙っていてもそのような訳の分からない劣等感や無気力感に苛まれるという…
そんな特性(そんな脳)をもともと持って生まれているとも言えます
そんな人たちにとっては、何ともそれって魅力的な状態に感じますよね…
そんな風に思えてクヨクヨ悩まなければ、どんなに良いだろいうと、憧れてしまうもんです…
ありのままの自分を見つけて、受け入れて、ありのまま好きになる
なんともごもっともに、美しい響きに聞こえるから不思議です
そのような状態を手にしたのならば、まるで今の苦悩から解放されて、毎日ハッピー幸せにキラキラ輝いて生きていけるような気がしてきますよね…
そんなごもっともそうな、わたしたちが目指さなくてはいけないところがまるで”そこ” ”その状態”であるかのように語られていますが
けれど、実はそれはとんだ勘違いです
つづく