斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

天地

2010年09月30日 04時54分07秒 | 長岡技術科学大学の広報
学位授与式のときに、良寛の書である天地二大字が紹介されました。現物は東京の表参道駅近くにある根津美術館にあります。良寛は新潟県の出雲の出身です。本学の大学歌の出だしが「天と地の恵み豊かに信濃川」とありますが、その出だしの言葉が良寛の書であるという話を学位授与者にしました。


大学歌というのは、たいへん重要です。これを全員で歌うということで、一体感、所属意識が高揚されます。私は本学で学生時代をすごし、入学から博士修了までこの歌を何度も歌いました。教員になってからも入学式、修了式にて歌うたびに胸が熱くなります。学生諸君はもちろんのこと、教職員も全員がしっかり歌って次の世代につないでいければ、と思います。そして、ただ歌うばかりでなく、その歌詞にこめられた思いを理解することが重要で、本日の学長の講話はそこをついていたように感じました。

修了式を挙行しました

2010年09月29日 19時21分58秒 | 長岡技術科学大学の広報
9月修了の学位授与式をおこないました。卒業式と考えていただいてもよろしいです。卒業式というと3月と思われるかもしれません。大学は4月と9月に入学式があり、外国人や商船高専卒業の学生は9月の入学式で入学するなどの便宜を図っています。それとともに、卒業できる時期を3月末(4月入学)、6月末、8月末(9月入学)、9月末、12月末に設定しています。博士の場合は、博士審査のタイミングというものがあり、4月入学で3月修了という場合ばかりでなく、タイミングのよいときに審査してすぐに学位を出せるようにという意味があり年に5回くらいは修了のチャンスを設けております。

本日は学部2名の卒業にともなう学士(工学)の学位授与と、博士課程修了(大学院は卒業とは言わず、修了といいます)にともなう博士(工学)の学位授与、ならびに論文博士の授与がありました。博士は5名に授与されました。学位授与の様子を写真に掲載します。

学位授与の直後に、学長よりお祝いの言葉がありました。学位授与者のひとりひとりを挙げながら、名前と出身国、どのように活躍してきたのか、という話題を披露していました。この大学において、学生の数だけ歴史があります。学位授与された学生の名前を呼びながらその歴史を簡単に紹介するというやり方は、個人に対して最高のお祝いだと感じました。

留学生が2名博士の学位を授与されました。その留学生を昔からささえているむつみ会の紹介も学位授与のあとになされました。むつみ会は本学の留学生支援団体です。外国人スピーチコンテスト、世界の料理祭などを行っています。たまたま、先日外国人スピーチコンテストがあり、学長がそれに参加しました。たいへんすばらしい活動を通じて長岡市民が留学生と交流していることに感銘を受けたようです。むつみ会の関係者も学位授与式に出席して、2名の留学生の学位授与に立ち会いました。いろいろな人に支えられてすばらしい人材が世に輩出されるのですね。

本学の室内プールについて

2010年09月28日 21時33分52秒 | 長岡技術科学大学の広報
近隣の大学から、いいですね、といわれる施設が本学の室内プールです。平成8年竣工で、すでに14年たちましたが、4月から11月いっぱいまで使っています。深さはもっとも深いところで1.5mです。大学生の身長の割には浅いプールです。

教育・研究用ですから、体育の授業にも使いますが、水泳部の練習、大会、水泳部以外の学生への開放も実施していますし、さまざまな実験もおこなっています。たとえば、本学を中心に発信がはじまった、命を守る着衣泳は、このプールを使ってさまざまな実験が繰り返されました。より正しい事実をどのように構築するか、そしてそれをどのように広めるか、このプールが果たしている役割りはたいへん重いと思います。

本日は、塩野谷研究室の院生が実験をおこなっていました。内容については、最先端ですので、まだ具体的なものを撮影することはできませんが、プールサイドにパソコンがおいてあるところが、実験している雰囲気をかもし出しています。

冬の時期にも利用しています。冬は、ボイラーを止めますので水温は10℃くらいまで下がります。そういう冷たい水の中に冬服の状態で落ちたら、水はしみてくるのかどうか、という実験も行われました。また冷水に接触することによる生体反応も測定されました。このような結果は、冬の海で操業する漁師の参考にもなります。

全国の高校、高専のみなさん、工学を勉強したいし、すきなだけ泳ぎたいし、プールを使った実験などに興味があるようであれば、ぜひ見学にきてください。




着衣泳のホームページ http://hts.nagaokaut.ac.jp/survival/surindex.htm

餃子の写真

2010年09月27日 22時50分19秒 | その他
餃子の写真も掲載します。ほんとうにおいしい餃子です。肉はほとんど入っていません。餃子のうち、焼き餃子と水餃子とどちらが好きかといわれると、焼き餃子が好きです。焼き餃子でも一口餃子と普通の餃子では、普通の餃子が好きです。餃子の味って難しいですよね。肉がたんまりと入っていればいいというわけではないし、キャベツで満たされていてもだめだし、でも中身ばかりでなく、皮が重要な役割を演じていることに気がついているお店は少ないですね。

私は、餃子に醤油も酢もつけません。そのまま食べて味を吟味しています。そのまま食べておいしい餃子でなければ、だめです。そういうおいしい餃子があったら、ぜひ出かけて食べてみたいと思います。




着衣泳のホームページ http://hts.nagaokaut.ac.jp/survival/surindex.htm

月曜日1限講義

2010年09月27日 22時39分41秒 | 講義記録
久々の講義です。電子物性と材料という学部3年生向けの講義です。月曜日の朝一番は私の大好きな時間。月曜日の午前中は行事がもっとも入りにくい時間だし(休講にしなくてよい)、思いっきりテンションをあげて、学生たちの憂鬱な時間をふっとばすのです。

今日は、価電子帯について真に理解させました。あの講義を聴いてやはり価電子帯がなんなのかわからないようであると、ちょっと問題でしょう。ただ、少し心配なのが、その熱演を聞いていたのが50名で、その後学生の数が増えて59名になっていました。つまり、9名が朝9時から9時10分の熱演を聞いていなかったことになります。ここで価電子帯が理解できていないと、この後の講義は理解できないはずです。

次のテーマは、σ=nqμです。導電率(電気の流れやすさ)はキャリア密度nとキャリア移動度μで決まるという、簡単な法則です。そして、移動度がどんな要素で決定されるか、実例を出しながら説明しました。さすがにこれも理解出来たろうと思います。

さて、次に超伝導の説明。なぜ超伝導になるのか、急に状態が変わるのに、結晶構造が変わるわけではない。ではなにが変わるのか。ここに焦点をあてて説明しました。このあたりは今日一番自分のテンションが高かったと思います。学生の皆さん、どうでしたか???

今日の学生の様子を見て考えたこと。魚屋に並んでいる乾いたギスのように見えました。講義に聞きほれて唖然としているのか、催眠術にかかって顔の表情が変わらないのか、こっちを真剣に見ていることはよくわかるのですが、反応がない。もっとうなづくなり、わからないところは、わからないというジェスチャーを送ってください。講義をよく聴いていることは認めます。

その後、社会人博士課程の学生さんのお相手をしながら、文献検索をするつもりだったのですが、定例の業務監査を監事が行う日であり、そちらで監査の手順や内容をしっかりと勉強しました。たいへん貫禄ある監事(これまでのご経歴でもそれは十分わかります)で質問が的を得ておりますし、業務のうち、特にたいへんだろうというところをしっかりと確認されていました。監事は、各教員からもしっかり意見を聴いて、執行部の仕事がきちんとされているか、吟味する役割もあります。

ようやく一日が終わり、社会人博士の学生さんと長岡市内のラーメン屋に夕食を食べにいきました。そのお店は、私がたいへん気に入っているお店です。いまのところ、世界で食べたラーメンの中でもっともうまいラーメンを出すお店です。餃子も最高の味を出しています。こちらは、かなうお店は中国でも見つけることができていません。年間の出張件数の数だけの種類のラーメンを食べていますので、食べているラーメンのレパートリーに広さでは普通の素人さんには負けないとおもいます。そういう中での評価なので、それなりだと思います。そのラーメンの写真を示します。ちなみにそのお店でラーメンというと、中華そばといいなおされます。