斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

不思議な車が走っていた

2016年03月31日 18時58分07秒 | 斎藤秀俊の着眼
先日、ドライブ中に不思議な車が対向車線を走っていました。


思わず、これは何という車種だ!と叫び、運転手を見ると高齢の女性の人。

そして、オープンカー。芸能人が街中をパレードするような時に、あるいは球場でピッチャーがマウンドに登場するときに使いそうなクルマ。

たいへん失礼だけれども、かなり新しいタイプあるいは外国のクルマに乗られるような感じもしなかったし、すれ違いざまにバックミラーで見たら、後ろに大きな扇風機が付いていました。

まさか、ジェットエンジンで走るクルマか?とさらに頭は混乱状態。ジェットエンジンのタービンがあれだけむき出しになっていれば、時速500kmは軽く超えるようなクルマになるかと。でも、オープンカーでそれはないだろうと。一応、工学部なのでたいていの工業製品はわかるつもりでいるから、ますます始末に悪いのです。

そこからしばらく10分くらい走り続けると、なんと目の前に先ほどにクルマを荷台に搭載して移動中のトラックを発見。


まさに扇風機というのはこれです。

ただ、タイヤがなんとなく耕運機タイプ。耕運機タイプのタイヤに何か名称がつけられているかと思いきや、普通に耕耘機用タイヤでした。これがついているので、さっそく「後ろに送風機のついた農業用車両」で検索すると、これかな?という農業用具が見つかりました。「ステレオスプレーヤー」です。丸山製作所という、たいへんマニアックな会社の製品でした。消火器で会社名を見たことがあります。

ステレオスプレーヤーは果樹園にて樹木の消毒作業で使用するようです。
ポンプから圧送した薬剤を細かな噴霧にし送風機からの送風で拡散し、薬剤を作物に付着させるようで、要するに、会社のもつポンプ技術を使った農作業器具というところなのでしょう。今日も一つ、勉強になりました。


用水があったとしても。

2016年03月30日 22時51分04秒 | 斎藤秀俊の着眼
新潟県は水稲の盛んな地域ですから、用水がいたるところにあります。

昔、長岡市に海がなかったころの水難の統計です。ゼロ歳代は全員2歳児で、自宅の池に落ちてしまった水難。20歳代は信濃川でアユ釣りをしていた方が亡くなった水難。40歳代以上が、用水や池に落ちた方々です。歩行中や作業中に落ちたものです。


この用水への転落ですが、4月から8月までに集中します。9月から3月は池に落ちる方はいるのですが、用水に落ちる方の数は極端に減ります。

なぜか?

答えは、長岡市内の多くの用水の水量が9月以降急激に減るからです。つまり、用水に落ちても自分で這い上がるから、事故として統計にあがらないということ。そこに水があるから水難がおこるのであって、なければ水難にならない。だから、用水の必要のない時には少量の水だけ流す。これはもしかしたら長岡の昔からの生活の知恵なのかもしれません。もうすぐ4月、用水の水量が増えてきています。

なお長岡市内では、用水に落水した方が浮いて救助を待っていた例がきちんと出ています。助かるとニュースになりにくいので、ういてまての威力がなかなか伝わらないのが少し悔しい。




インドネシアでは、uitemateが国家プロジェクトになりつつある その2

2016年03月29日 22時02分15秒 | 斎藤秀俊の着眼
SAR(インドネシア国家救難庁)では、多くの職員が一昨年の11月にジャカルタでuitemate指導員の資格を取得しています。その花がインドネシアにて見事に開花しようとしています。人口だけでも2億4千万人の国です。uitemateがとても大きな広がりになるのではないでしょうか。

実際に、uitemate indonesia で検索していただくとたくさんのホームページにあたります。全部インドネシア語なので、なんて書いてあるか、よくわかりませんが。

昨日の記事では、uitemate女性警察官を養成するとありますが、ここにインドネシアで爆発的にuitemateが広がりつつあるポイントがあります。インドネシアは88%の人がイスラム教徒の国であり、コーランによれば女性は顔と手以外を隠し、近親者以外には目立たないようにしなけらばならないことから、女性は頭までヒジャブで覆います。つまり、水着一枚になって泳ぎを訓練し、水災害に備えることができず、インドネシアでは女性を水災害から守るための手段が模索されていました。

そこに日本から伝わったuitemateの実技をみて、インドネシア人の眼からうろこが落ちたわけです。「uitemateなら女性が服を着たまま訓練できる。」私は、インドネシアの大手の新聞記者から2年前に「眼からうろこが落ちた」と聞かされたのですが、まさか、こんなに多くのインドネシア人に支持されるようになるとは思いませんでした。特に女性の命を守るということで悩んでいたとは思いませんでした。

昨日の新聞にも書いてありますが、「日本ではお母さんと子どもが練習している」と伝えていて、ここで「お父さんではない」点に注意しなければなりません。伝えたい相手の気持ちに立てば嘘も方便。これでインドネシアの多くの女性が学んでくれればしめたものです。そして、近い将来に、「日本人女性指導員によるインドネシア女性指導員養成講習会」を実現したいものです。

インドネシアでは、uitemateが国家プロジェクトになりつつある

2016年03月28日 16時14分33秒 | 斎藤秀俊の着眼
この3月に記事になったインドネシアの新聞から

見出しインドネシア語
Terkait Satgas Penanggulangan Bencana, Lanal Ranai Gelar Rapat Evaluasi Penanggulangan Kecelakaan Laut

見出し英語
Related to Disaster Management Task Force, Lanal Ranai Meeting on Marine Accident Prevention Evaluation

見出し日本語
防災作業部会の一環として、海難防止評価に関するLanal Ranai会議が開催された

この後は、インドネシア語からの翻訳だが、翻訳に一苦労で、かなり端折って必要なところのみ抜粋

海軍基地のひとつである海軍ステーション(Lanal)Ranaiは国家救難庁の救助活動の成果を評価するために、国民組織を招集した。

Ranai海軍基地司令官Badruddinは、防災作業部会が将来にわたって海洋等における様々な救助活動を行う重要性に言及するばかりでなく、そのようなリスクをもつ地域に住む住民に対する安全思想の普及、例えば作業部会が策定したプログラムに従って学校の子を教育することの大切さを語った。

「基地に属するRanai Lanalは、地元の警察と協力して女性警察官に対して、uitemateと呼ばれる浮き身の訓練をしている。この訓練は日本において母親や子どもたちが洪水や船舶事故に直面したときのために行われている。

この活動を続けることで、女性警察官が高校の女子学生から子どもたちまでuitemateを伝えられるようになる。

以下、略。

昨日の謝恩会場にて

2016年03月27日 01時53分52秒 | 斎藤秀俊の着眼
一昨日、謝恩会場になっていた長岡市内のホテルで、久しぶりに晋之介ママにばったり出会いました。
なかなか連絡をくれないという晋之介くんの近状をなぜか私が伝える役になりました。晋之介ママは、このブログをよく見てくれているようで、3月中にブログ更新がなかったからと心配してくれました。ただ単に書くことがなかっただけなので、安心してください。心配していただきまして、とても嬉しく感じました。