斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

ダイバーシティとは

2017年01月30日 23時44分07秒 | 斎藤秀俊の着眼
昨年一年間、ダイバーシティ推進事業にかかわって、ダイバシティ―とはなんぞや?という観点で勉強をしてきました。

多様な人材を活用して組織の競争力を高めようというのがダイバーシティ(多様性)事業の目標で、活用するばかりでなく、バックアップや環境整備も重要で、どちらかというと、私がかかわってきたのが、後者の方。

組織がダイバーシティ―の推進にどれくらい熱心かという評価項目は次の通り。

①ダイバーシティ推進の基本姿勢
②多様な人材活用
③女性の活躍
④育児・介護
⑤働きやすさ

で、まあ、言ってみれば適材適所を先入観なくやっていきましょう、ということでしょうか。
そういった意味では、②とか③は人間をカテゴリー分けするところがそもそも間違いで、能力に応じて、適切な仕事で能力を発揮してもらえればそれでよろしい。

ところが、その実力を発揮するためのバックアップ体制とか、環境整備とかいうのが重要で、ここをきちんとできないとたいへんなことになる。

具体例① 科研費にテーマが採択されると、仕事がさらに増えて首が回らなくなる。 
最も時間のかかる学内業務と自分の研究の共通点があったので、そのテーマに絞る。実は誰も手がけていない分野になった。

具体例② 学内プロジェクトをやりすぎて、科研費に申請するネタがない。  
これも上述したとおり。

具体例③ カリキュラム改編に伴い、これまで担当していなかった科目の講義を担当せざるを得ない。  
今、最もキツイのがここ。昔の男子学生だと麻雀しながら、悩みのキズを舐めあった。そういう機会に薄いのが、現代ではなかろうか。

毎日、教育研究に集中して携わっていると、最先端でなければ研究ではないように錯覚してしまう。でも、社会はドンドン変化しているので、足元の問題を丹念に紐解いていけば、誰も手がけていない研究として立派な成果が得られることが多い。


つづく。

わけのわからない標的型攻撃メール

2017年01月27日 06時42分54秒 | 斎藤秀俊の着眼
日本学術振興会(JSPS)を装った不審なメール事案(標的型攻撃)が発生しているようだ。

私はまだこういったメールは受け取ってないが、あまりにも内部メールそっくりなので、これは開けてしまうのではないだろうか。こうなると、なにを信じてよいかわからなくなってしまう。

添付ファイルを開いて展開していくと最終的にこういうエクセルファイルが出てくるようだ。これではますます内部メール的で、最後まで騙されたことに気が付かないのではないか。というより、これで結局この標的型攻撃メールは何をしたかったのだろうか???


-----ここから-----

送信元メールアドレス: @gmail.comから送信しているようです
件名: 【H29科研費】繰越申請について
添付ファイル: 【H29科研費】繰越申請について.zip

本文 :
お世話になっております。
今年度の科学研究費助成事業(科学研究費補助金)の繰越についてお知らせいたします。
翌年度に繰り越すことができるのは、計画の変更等に伴い当該年度中に使用する
ことができなかった科研費です。例えば、研究計画の終了後に余った科研費は、
繰越の対象にはなりません。
■申請の有無についての回答期限
平成29年1月26日(木) 12時【厳守】
■○○係提出期限
平成29年2月2日(木) 12時【厳守】
───────────────────────────────
※特別研究員奨励費の場合、最終年度の方は科研費を繰り越すことができません。
※基金化されている課題については、手続きなく繰越が可能です。
※他機関から配分を受けている分担金の場合、繰越申請は代表者の研究機関にて
取りまとめます。締切は各所属機関によって違いますので、速やかに代表者の先
生にご連絡ください。
ご不明な点がございましたら、○○係までご連絡くださいませ。
どうぞよろしくお願いいたします。
────
日本学術振興会 ○○係
○○ ○○
xxxx@jsps.go.jp
TEL:03-3263-xxxx
FAX:03-3221-xxxx

-----ここまで-----

テレビのニュースで

2017年01月26日 19時03分01秒 | 斎藤秀俊の着眼
大雪で立往生の車が列をなしてたいへんそうでした。
皆様、お気の毒です。

そういった映像の中でスリップして動かなくなった車をみんなで押して動かそうとしていました。
現場でやるのは勝手ですが、映像で流すのはどうでしょうか。

スリップをして動けなくなったら、ぜひチェーンをつける映像にしてほしいと思います。
スリップは、神様が動くなと教えてくれているのです。下手に動き出したら、今度はスリップして止まりません。
スリップしながら、止まらない恐怖をわかっている人はわかると思います。人にものにも、そのままのスピードで突っ込んでいくことになります。そうやって人の命が奪われることのないように、動けなくしてくれているわけです。

雪で車が動かなくなったら、ぜひチェーンを巻いてくださいな。

用水路における水難5

2017年01月25日 06時28分29秒 | 水難・ういてまて
朝日新聞のデータベース聞蔵IIで、用水+死で2013年から2016年までの新聞検索をかけました。なお、新聞記事ですから、すべての事故を網羅しているわけではありません。さらに、受傷ですんだ例についてはほぼゼロ検索ですので、ケガをされた方に関する件数は、これの100倍くらいあると推測できます。

事故現場となった用水路の深さ分布です。
<50cm 7件 
<100cm 12件 
>100cm 21件

1 m以上の深さが多いことに気が付きます。転落の際の受傷の程度が悪くなること、自力で上がれないということが想像できます。

事故現場となった用水路の水深分布です。
10月ー4月
10cm以下 13件
20cm以下 5件
30cm以下 4件
40cm以下 2件
50cm以下 1件
51cm以上 1件

冬場は用水の水がひくので、浅くなっています。その分受傷が重篤となり、意識の程度が悪いところで浅い水深にもかかわらず溺死します。

5月ー9月
10cm以下 5件
20cm以下 6件
30cm以下 2件
40cm以下 1件
50cm以下 1件
51cm以上 6件

夏場は用水の流れが速く、流されて下流で発見されたという記事が多くなります。

用水路における水難4

2017年01月24日 06時26分04秒 | 水難・ういてまて
朝日新聞のデータベース聞蔵IIで、用水+死で2013年から2016年までの新聞検索をかけました。なお、新聞記事ですから、すべての事故を網羅しているわけではありません。さらに、受傷ですんだ例についてはほぼゼロ検索ですので、ケガをされた方に関する件数は、これの100倍くらいあると推測できます。

岡山県     8件
新潟県     7件
熊本県     6件
富山県     5件
秋田県     4件

富山県では、警察統計で毎年20件ほどの死亡事故が発生しているので、このデータはほんの一部ということがわかります。
岡山県では自転車等を運転中の事故が多く、富山県では歩行中や作業中が多い。