小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

来年度の教育課程 なんでもかんでもアドオン&アドオン&アドオン…

2016-01-20 22:31:02 | 教師の仕事術の攻略法
来年度の教育課程編成が山場を迎えています。
教務主任として一番のがんばりどころです。

本校の実態に沿って
「来年、うちはこれをがんばろう」
といものが自然と浮かび上がってきて、それが教育課程編成に反映されていくのは当然のことです。
しかし、それに加えて
「社会的な要請」
と言われるものも反映させなくてはいけないのが教育課程です。

国が新たな方針を示せば、それに従わなくてはいけません。
県が新たなプロジェクトを立ち上げらば、それに乗らなくてはいけません。
市が独自の路線を打ち出せば、それに沿わなくてはいけません。
PTAからの要望があれば、それも検討しなくてはなりません。

教育課程編成は、まったく大変な作業です。
なにもかもが
「今年どおり」
で繰り返すだけでいいのなら、カレンダーの日にちをちょっと動かすだけで済むのですが。笑

大変な作業ですが、上に示したようなものはすべて重要なものではあるし、それを学校現場のカリキュラムに取り入れて整理することは意義あること。
だから、どれも無視することなく、きちんと教育課程に反映させるように努めます。

しかし、意義あることだからと、やみくもに新しいもを加えるだけの作業には限界があります。

○「道徳の特別な教科への格上げ」が近いので、学校では指導計画を見直し、新たに一単位時間ごとの綿密な授業プランを作ろう

○「外国語活動の低中学年での実施」が見込まれているので、その準備として低中学年が外国語とふれあう時間を増やそう

○「小中一貫教育」の重要性が言われているので、近隣校との合同研修や交換授業を実施し、連携を強化しよう

○市が「ふるさと教育」として年間30時間の授業実施を求めているので、全教科の指導計画を見直し、時数を確保できるようにしよう

こういったものを、現行の教育課程にアドオン、アドオンしていくだけでは、当然教育課程ははちきれてしまいます。
というか、現場の先生、子どもたちがはちきれてしまいます。
限界があるものです。

もし限界に達しているならば、「アドオン」と同時に「スクラップ」もしなくてはいけないのです。

上の人たちは
「何が必要か」
はよく考えくれるけど
「何が不必要になったか」
はあまり考えてくれないようです。

だから、「スクラップ」に関しては、現場で考えるしかないのです。
しかし「スクラップ」の作業は簡単ではありません。
だって、今まで教育として行ってきたものに
「無駄」
「もう必要ない」
なんて感じられるものはほとんどないものです。
どんなことだって、先生たちも子どもたちもまじめにコツコツと取り組んできました。
だから、全員承諾の「スクラップ」なんてものはなかなか生み出せず、結局現場としても
「じゃあ、なんとかがんばろうか」
と、アドオンに走ってしまいそうになるわけです。

先生たちの中には、こういった動きに必死で反対する方もいます。
何か新しいことを始めようというときに、水を差している感じになってしまうし、正直教務主任の私の立場からも、こういった方たちがいると作業が滞るので困ってしまうのですが、でも、私は客観的にはこういう声は大事だと思っています。
アドオンにブレーキをかけてくれる人は、教育現場には貴重です。
私は、教務主任という立場からも、個人的にも、こういった声にはしっかり耳を傾けて教育課程編成にあたりたいと思っています。

と同時に、やっぱり作業をストップさせるわけにもいかず、上からの通達を無視するわけにもいかず…

あらためて、教育課程編成は大変です。
ですが、がんばります。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。