湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

北斗七星第11号

2022-09-18 21:38:11 | 文学

コロナ禍などで少し間があきましたが、北斗七星の会の「逗葉文芸 北斗七星」第11号が発刊されました。
Tが表紙絵とカットを描き、巻頭の小説とコラムを書いています。
他に湘南文芸のZが写真と散文詩を、Iが詩を3編寄せています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

覚え違いの本

2022-09-15 18:49:27 | 日記

福井県立図書館「100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集」を読みました。
この書名の元ネタは、佐野洋子「100万回生きたねこ」ですね。
実際に利用者から訊かれた「こんな作者のこんな題名の本」と、そのレファレンス結果が90例載っています。
覚え間違え方が面白くて、笑っているうちに読了。
もっと笑いたくて、1000例以上掲載されている福井県立図書館webサイトの覚え間違えタイトル集も覗きにいっちゃいました。
調査プロセスが公開されている事例があって、司書さんのレファレンスぶりがよく分かるので、ご紹介します。
「やなせけいこ」の本と言われ、OPACでやなせけいこの著作を検索
 → やなせけいこの著作一覧(ヨガ・元極妻の自伝)を見て、「やなせけいこではないかも。やなせたかしの本を探してほしい」
 → やなせたかしがアンパンマンの作者であることを伝えると、「やなせたかしでもない」
 → 似たような名前の、せなけいこではないかと思い、「せなけいこ・おばけえほん」シリーズを紹介したところ、利用者の探していた本と合致

OPACとは、図書館にあるオンライン蔵書目録のこと。
福井の図書館で、逗子に住む絵本作家さんにたどりつくお手伝いを、こんなふうにしてくれていたとは。
聞くは一時の恥。レファレンスを利用しよう!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

草または種の詩パート2

2022-09-13 16:44:33 | オリジナル
共通テーマ「草または種」でAが書いた詩を投稿します。

瓜の名前

ゴーヤがなったまま黄色くなって割れた
開いた実から赤い種が覗いている
地獄の釜の蓋が開いたみたいだが
火の色をした種は艶ととろみをまとっている
口に含んでみる
甘い
糖度で呼びこんだ虫が
天然のゼリーで腹を満たしたあと
運んできた種をまいてくれるのを狙って
熟すとこんなふうになるのだな
実は柔らかくやはり甘い
熟すまで待たずに食べる人間が
この実を「苦瓜」と名付けたのだ

ゴーヤ棚の隣では
地這胡瓜の実が太って黄色くなっている
葉の下に隠れていて採りそこなったのだ
死んで色褪せたモスラの幼虫みたいだが
皮を剥き種を外して
刻んで炒め煮にする
旨い
胡瓜の種のまわりもゼリーになっていた
これもきっと甘いのだろう
人間は胡瓜も熟すまで待たずに食べる
三百年前は黄色くなってから収穫して
火を通して食べていたから
この実を「黄瓜」と名付けたのだ

瓜の種を洗って干す
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

草または種の詩パート1

2022-09-12 16:23:19 | オリジナル
共通テーマ「草または種」でEが書いた詩を投稿します。



どうやら草芥として
生を終えるらしい
先達や教師からは
志を高く持てと教えられた

かえりみると 当初から
人並みへの到達を
理想としていた ただただ
平均以下にはなりたくない
顔を上げて歩きたい
それだけ

多少の奮闘努力はしてきた
したと思う が
ほどほどの程度
心身を病むまではがんばらない
それでなんとか
生をつないでいる

なれば草芥の愚として
終る 当然だろう
うつくしくない
やむをえまい
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藪枯し俳句

2022-09-10 15:37:30 | 文学
一昨日の小笠原俳句レッスンのもうひとつの兼題「藪枯らし」で、講師の選に入った句。

本選 失敗に詳しい人生やぶからし 
入選 貧乏かづら何が何でも這い上がる 
雑草魂溢れる藪枯らしを見ていると、どうしても自分の人生を投影してしまいます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋茜俳句

2022-09-09 18:57:51 | 文学
小笠原学園俳句レッスンが今月から午前・午後の2部制に。
昨日の午後の中級クラス(お題:蜻蛉)で特選いただきました!
数多ある桃太郎像秋茜
 岡山駅前で
「桃太郎像」を出してきた意外性がよく、明るさと懐かしさを醸しているとの評でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小笠原学園祭

2022-09-08 23:16:13 | イベント
コロナ禍で延期になっていた小笠原学園の学園祭。今年は10月8日(土)に開催されることになりました。
当日12:25~の俳句添削への投句を募集中。

13:00~はAによる「日本語表現どっちがいいでSHOW」を開催します。
学園生以外の方も参加できますので、事前の投句や当日の来場をお待ちしています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

衰えるの詩パート1

2022-09-07 21:52:59 | オリジナル
共通テーマ「衰える」でEが書いた詩を投稿します。

衰える

中学生用数学問題集
古書店でわずか百円
ひまつぶしに
初めから解いてゆく

中に難問がある
半日考えて解けない これ
中学生に解けるのか
それも入試の制限時間内で

高校を一応の成績で
卒業したはずが
解けない なんと
衰えたるものかな
それとも卒業はまぼろし

通学の夢をよく見る
遅刻しないかとあせっている
急ぎながらも不審に思う
たしか大人のはずなんだが
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

破の句

2022-09-06 19:10:08 | 文学
先月はお休みしたカナブン俳句北久里浜句会へ。兼題のひとつ「破」で本選に入りました。
捨つるとき紙破く人泡立草
下五は別の季語でもよかったかも、との評でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

響くの詩パート1

2022-09-04 22:44:00 | オリジナル
共通テーマ「響く」でEが書いた詩を投稿します。

ひびき

どこからか静かにひびいてくる
別れのときは近い
ほぞはかためたか

信長の舞う敦盛
 人生五十年
 天下の内をながむれば
 夢まぼろしの如くなり
 一度生を受けて
 滅せぬもののあるべきや

天才ならぬ凡愚
虚無に徹するに耐えない
それぞれ懸命に
物語をつむぐ

命は亡びない
次の世に必ず再生する
そこには先に行った
親しいものたちが待っている

新しい暮しがはじまる
次の世が果てればさらに
次の世へと続いてゆく
果てもなく

宇宙には
始まりもなければ
終りもない
その要素たる
命にも
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする