湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

4月の予定

2019-03-16 18:41:35 | 
昨日の3月定例合評会で決まったことを投稿します。

4月定例会は4月23日(火)14:00~@逗子市民交流センター
自由題またはテーマ「追う」で書いた作品を4月20日(土)までに提出してください
また、前々回と昨日やり残したEの詩の合評会を4月9日14:00~行います。
取り上げるのは「白鳥にあこがる」「目眩まし」「少年二人」「黝」「詩はだれのものか」「雪」「シーしずかに」「アルルカン」「線を引く」の9篇です。
よろしくお願いします。
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底の詩パート7

2019-03-15 00:20:13 | オリジナル
共通テーマ「底」でSが書いた詩を投稿します。

どん底

女ひとり居るどん底がある
おそかれはやかれ女は
死ぬかもしれない
そのとき美しい階段が降りてきて
―――――――――
女の友人らがはやしたてている
「どん底なんて安易に言うな」「そうだそうだ」
「リンチだリンチだ」「愛犬も」
―――――――――
そのころ女の魂は
飛び去っているだろう
美しい階段を
眺めつづけて女の どん底の 眼
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詩2篇

2019-03-14 00:00:58 | オリジナル
自由題2篇。まずCの作品です。

春の苦味

二月も    あと数日で終わり
仕事帰りの  いつものスーパーで
ふと     目にとまった

菜の花    は
今が     旬

さっと    茹でて
おひたし
ひとくち   噛めば 

まともで   いられる
心もちと   勇気を
からだ    の中から
呼び覚まして くれる

あたらしい  季節を
迎えるため  に


続いてSの詩です。

ヤキトリ屋

たかがヤキトリ
を焼く店主の顔に 哲学が
あるかないか
たかがタバコ一本 鳥一羽 男一匹
友情にしかないハッピーエンド!!
 『ところで僕には妻も子も猫もいる』
 『犬もだろ』
まあまあお客さんわたしの哲学のある
横顔をごらん下さい

何か見えますか
見えないでしょう
比喩としての哲学だから

決定打を出すモーツアルト
出さないヤキトリ屋………

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詩「音楽に寄せて」

2019-03-13 10:13:20 | オリジナル
Sが自由題で書いた詩を投稿します。

音楽に寄せて

音楽って何だ
泣きたいときに笑う椅子だ
ゆっくり生きる老いない赤ん坊だ
殺人のB.G.Mだ
分からないものを否定しない哲学だ

音楽って何だ
会いたくない人に会わない権利だ

音楽って何だ
とにもかくにも 聴け聴け
耳が 顔が
流れてしまわないよう 人生が
時間より長い間のある 紙芝居だとしても
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底の詩パート6

2019-03-12 23:11:19 | オリジナル
共通テーマ「底」でEが書いた詩を投稿します。

(ユウ)

入学したての頃 数人と
学生食堂に入って行くと
壁一面 部員募集のはり紙
なかに黒々と「黝」の字
若い給仕婦さんが
1人たずねる
「あの字なんて読むんですか」
私は下を向いてしまう
「ユウ あおぐろいという意味」
この時 否 この時だけだ
異な場所へ来てしまったと思ったのは
以来 黝底に沈んだきり
浮かび上がれないでいる

 (注)ヤツは「春と修羅」を精読したんだ
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底の詩パート5

2019-03-11 13:34:09 | オリジナル
共通テーマ「底」でZが書いた詩を投稿します。写真もZが撮ったものです。
 大磯のイワボタン


僕は ずっと怯えながら ぬるぬるした道を歩いてきた 
たまに出会う人とへつらいの微笑みと挨拶を 交わしながら  
僕は 近ごろやっと気がついた 
僕が歩いているのは 谷底であり 
僕が 苔になったことに 
薄暗い沢で 根もなく花もない苔なんだと 
僕は やっと気がついた 
僕の周りに 居る 居る 沢山の仲間の苔が 
体を絡まさせあって居ることに 僕は気がついた 
そうすることでしか自分達の立ち位置を キープできない苔なんだと 
僕はやっと気がついた 僕は苔であることに
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詩「歩く」

2019-03-10 18:36:48 | オリジナル
Sが自由題で書いた詩を投稿します。

 歩く

何かに 署名でもしたかのように
歩く へやを近所を
ただ歩く
極楽鳥の赤に
不自由はしていないじぶんの領分を歩く
だれが 先に逝くかなんて
カンケイない
神さまの幸福論は
きっと 命令です
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底の詩パート4

2019-03-09 09:13:56 | オリジナル
共通テーマ「底」でEが書いた詩を投稿します。

詩はだれのものか

詩はむしろ老齢の文芸
15,6行にこめられる滋味
こらえ性のない老躯でも
くりかえし手にしてあきない

青春があらたな気づきなら
晩年はせまり来る別れの予感
悲しみの深さは 発見の
みずみずしさにおとらない

送別の友には宴果てても日常がある
留別の旅にはforget me not の
焦燥と孤独があるのみ
1人行く行路の底は見えない

スタンドに灯を入れ 寓舎
手沢の詩集を開く
若い日に付した疑問符が
羈旅の余熱に氷解してゆく
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詩についての詩

2019-03-08 17:32:35 | 
合評会のとき、詩を書くとはどういうことなのかという話になることがあります。
そういうとき、詩作についての詩を紹介したりします。前回は、高野喜久雄「石を煮て」と堀口大學「詩」の一節を朗読しました。
↓これもそういう、いわゆるメタ詩です。

詩/宮尾節子 染/工房さくらいろのいえ
3月15日14:00~の定例会に、また見学者さんがいらっしゃる予定です。よろしくお願いします。
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プレバト特待生2ランク昇格!

2019-03-07 21:30:51 | 文学
今日オンエアのプレバト!!は全編俳句。しかも俳句特待生だけの昇格査定スペシャルでした。
お題は春の号外。ユニークなテーマですね。

集結した特待生の中から2ランク昇格者が出ました! 特待生5級から一気に3級に上がったのは柴田理恵さん。
その作品がこれ↓
 「犯人逮捕」干鱈を毟る母の黙(もだ) 
評価のポイントは「母の黙」。この言葉が出てきた瞬間、子供に何かあったのだと分かる上に、号外が配られている情景や地域性も浮かび上がるということで格段の高評価になりました。
背景が広がる俳句は、作者が舞台で活躍してきたキャリアが奏功しているのかも。
シナリオをやっている詩人の特異で秀逸な詩を読んだばかりなので、余計にそう感じました。
書き手の完全な実体験でなくても深い句が詠めるところが、俳句の凄さのひとつです。
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