湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

底の詩パート4

2019-03-09 09:13:56 | オリジナル
共通テーマ「底」でEが書いた詩を投稿します。

詩はだれのものか

詩はむしろ老齢の文芸
15,6行にこめられる滋味
こらえ性のない老躯でも
くりかえし手にしてあきない

青春があらたな気づきなら
晩年はせまり来る別れの予感
悲しみの深さは 発見の
みずみずしさにおとらない

送別の友には宴果てても日常がある
留別の旅にはforget me not の
焦燥と孤独があるのみ
1人行く行路の底は見えない

スタンドに灯を入れ 寓舎
手沢の詩集を開く
若い日に付した疑問符が
羈旅の余熱に氷解してゆく
コメント
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