湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

底の詩パート6

2019-03-12 23:11:19 | オリジナル
共通テーマ「底」でEが書いた詩を投稿します。

(ユウ)

入学したての頃 数人と
学生食堂に入って行くと
壁一面 部員募集のはり紙
なかに黒々と「黝」の字
若い給仕婦さんが
1人たずねる
「あの字なんて読むんですか」
私は下を向いてしまう
「ユウ あおぐろいという意味」
この時 否 この時だけだ
異な場所へ来てしまったと思ったのは
以来 黝底に沈んだきり
浮かび上がれないでいる

 (注)ヤツは「春と修羅」を精読したんだ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする