湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

益/害の詩パート2

2020-08-10 23:20:09 | オリジナル
共通テーマ「益/害」でZが書いた詩を投稿します。ヤブカンゾウの写真もZの撮影です。



今年の正月は 暖冬だった
地面浅く 産み落とされた あいつの卵
冬の暖かさに 守られたバッタの卵
春が来たとたん
いっぱい いっぱい出てくるわ 
小さな 大きな バッタども
農薬なんか ものともせず
芋の葉を食う バッタども
今年の秋には どうなることやら

雪がなかった今年の正月
落ち葉にくるまれ生き残った 小さな 黒い虫
春が来たとたん
コナラやクヌギに 穴開けて卵を産み付けた
おかげで 秋でもないのに コナラの葉っぱは まっ茶色
若木より 老木が好きな 木喰い虫
今年の秋まで 何本立ち枯れするやら

氷がなかった今年の正月
サーズ マーズから変態した 疫病ども
お薬なんか ものともせず
春を待たずに ゲリラ毒雨となり 
私の町に 落ちてきた
やんだと 思ってみたが
いつの間にか 湿った霧になり この町包む 疫病ども
今年の秋は どうなることやら
暦はすでに立秋過ぎた

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