湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

洗うの詩パート1

2016-08-06 14:42:31 | オリジナル
 鎌倉十井のひとつ底脱ノ井(扇ケ谷)
新しい共通テーマ「洗う」でAが書いた詩を投稿します。

生活

友人が農園から運んできた
おいしそうな泥だらけの根菜が
玄関前の一隅を汚して
自信をもってわたしを食べろと
輝いている
運び入れ泥を雪ぐ

断られ 反発され 無視され 反故にされる
それでもくよくよしないんだ
よく食べよく飲むんだ
流しの中は汚れものでいっぱい
それを洗って拭ってしまう
取り出して使ってまた洗い
乾かしてまたしまう

汚れているだけにならなければ
ダイニングとキッチンで
確実にまわっていれば
胸の襞の傷は塞がっていく
残った痕は「名誉の負傷」だ
わたしの勲章だ

世界の襞を
人智で洗ってまた汚し
生活の管理は続く

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