湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

追うの詩パート5

2019-04-15 21:30:48 | オリジナル
共通テーマ「追う」でEが書いた詩を投稿します。

少年・わが町

駅を出ると帰ってきたとわかる
陸風と海風がまじりあって
胸郭がゆるやかになる
松林にはサナトリュウムの礎石が残っている
町はずれの海岸は一マイルビーチ
少年が夕餉前
ジョギングで頭を休めている
白いスニーカーから伸びるくるぶし
追いかけてみるが
距離ははなれるばかり
なんなく山すそまで走っていって
す早く折りかえして来る
潮風にまじる汗
補助線をどこに引こうかと
考えているのか 彼は
私を見むこうともしない
コメント
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