湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

時間の詩パート4

2016-10-12 08:07:34 | オリジナル
テーマ幻の時に不評だった「夢幻」を大幅に改めて「時間」の詩にしたAの作品を投稿します。

幻の時

今年も夏が死んだ
成長を止めた影たちは
我慢のにじむ疲れた顔で
シンボルロードを引き返し
現実の岸へ戻っていった
落とし物は波にさらわれ
もう海岸に旗は出ない
秋の誕生は遅れに遅れ
待ちきれずに虫たちがすだく
土の中では幼虫が
永遠の夢に浸っている


改稿前の詩とその批評を下に記します。
夢幻
セミの死骸が転がって
蜃気楼のような夏が逝く
成長を止めた影たちは
シンボルロードを疲れた顔で
現実の場所へ戻って行った
落とし物は波にさらわれ
もう海岸に旗は出ない
虫の集きが止むころには
次の季節も幻と消え
土の中では幼虫が
とろけた夢に浸るのだろう

:作者の弁 :評者の弁
出だしが「いかにも」で、面白くないな~。
この2行が浮かんで書き始めたのにダメ?
気障な感じがします。最後から3行目は当たり前って感じ。
その前の行の「集く」ってどういう意味?
群れて鳴くという意味合いで使いました。真夏の海水浴客と秋の虫たちをなんとなく掛けたんですけど。
中盤にはAらしい独自の表現があるんだけど、全体的には不発。題名も変えた方がいいと思います。
コメント
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