僕の詩集No.289【 人 間 ( 7 ) 】

　　　人 間 ( 7 )

　　　　　　　　　にのみや　あきら


二つの世界や
三つの世界で
生きる能力を持て
一つの世界に
かじりついていてはいけない
世界が一つしかないと
行き詰まってしまう
心が狭く
人間が小さくなる
そして
他人も自分も
苦しむことになる

僕の詩集No.288【 芸 術 】

　　　芸 術

　　　　　　　にのみや　あきら


絵は趣味で描け

小説は趣味で書け

音楽は趣味で作れ

職業にしようとしたとき

その芸術性は失われる

僕の詩集No.287【 人 間 ( 6 ) 】

      人   間   ( 6 )

　　　　　　       　にのみや　あきら


幾つになっても
欲を捨て切れない人
愚かだ！

幾つになっても
自分を押さえ切れない人
哀れだ！

そんな人間は気の毒だけど

早く滅びるしかない

ああ、神様 ！

僕の詩集No.286【 勝 負 】

      勝 負

　　   　　　にのみや　あきら


勝つための
競争には
夢がない
磨くための
競争には
誇りがある

勝っても
財産になるとは
限らない
負けて
財産になる
場合がある

僕の詩集No.285【 俺 】

　　　俺

　　　　　　にのみや　あきら


俺が俺に勝てるか
勝てるならやってみろ
俺が俺に勝てないようなら
またひとつ
俺が大きくなる
しかし
俺の中の
何かが
滅びることも
忘れてはならない