永子の窓

趣味の世界

源氏物語を読んできて(貴族の生活と財政・荘園、牧場)

2008年08月04日 | Weblog
貴族の生活と財政

◆貴族と荘園
 律令制度の中では、官位相当の給与が決められていたが、その制度が崩壊しつつあったので、荘園は大切な財産であった。
 
 荘園からは毎年生産物が収入として入るが、この物語の中には余り出てこない。そこからの年貢米は貴族の経済を大いに支えていたはずである。
 
 ここでは、それよりも荘園領主の要請によって、荘民がさまざまの奉仕をすることが書かれている。源氏が須磨へ退居した時、近くの荘園の管理人を呼び、家司の良清の指図に従って、住いの整備をさせている。

◆牧場の私有
 朝廷(国有)の牧場は各地にあるが、私有の牧場を持つということは、大きな財産の所有を物語るものである。
 
 牧場では馬と牛が飼育され、馬が主であった。
 馬は乗馬に、牛は牛車に用いられた。

参考:源氏物語手鏡

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