永子の窓

趣味の世界

源氏物語を読んできて(踏歌節会)

2008年06月03日 | Weblog
踏歌節会(とうかのせちえ)

 正月十四日(男踏歌)、十六日(女踏歌)
踏歌を奏する行事。踏歌は多人数で足を踏みならして拍子をとって歌うもの。中国から渡来して風習であるが、日本古来の歌垣(うたがき)と結びついたものと考えられている。

 正月にあたり、満月前後の夜に大地の聖霊を鎮めるもので、聖武天皇の頃には宮廷行事として行われていた。
 『西宮記』等によると、男踏歌は清涼殿で天皇の出御、舞人、歌人が楽を奏しつつ東庭に列立し、踏歌を行い、御前で祝詞を奏上する。そのあと、市中に出て、京の各所で踏歌を行い、「水馬(みずうまや)」で飲食をして休息をとり、明け方再び内裏に戻って酒饌(しゅせん)を賜り、管弦が行われて天皇より禄(ろく)を賜った。
 
 十六日の女踏歌は数十人の舞妓が紫宸殿の南庭で踏歌をする。宮中のみで市中には出ない。男踏歌は平安中期に絶えてしまい、「踏歌」といえば「女踏歌」を指すことになった。
 
 現在では正月十一日、熱田神宮で「踏歌神事」が行われている。
 
 ◆参考・写真 女踏歌の様子  風俗博物館より


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