中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

男山(俺の酒)

2011-01-28 11:05:45 | お酒の話し(山形県)
 明日の遊佐、明後日の村山での山響の演奏会のためのリハーサルが、昨日から始まりました。どちらも古いホールなので舞台袖の寒さが厳しそうですが、風邪をひかないように頑張ります。


 さて、毎日寒い日が続いていてすっかり忘れてしまいましたが、去年の夏の暑さは酷かったですよね。いろいろな作物にも影響が出たという話を聞きました。実際、値上がりした野菜なんかもありました。農家の方々もいろいろな苦労があったでしょう。

 しかし、どうやら酒米は大丈夫だったようです。私が入っている、男山酒造の「俺の酒を造る会」の今年の新酒は、素晴らしい出来ばえでした。米の刈り入れ、仕込みなどもまったく問題なかったという話は聞いていましたが(私は全く参加していないので。飲む専門で申し訳ない)、味に関しては「過去最高」と言っても良いと思います。

 例年通り、出羽燦々48%の純米大吟醸ですが、いつものように硬い感じが全く無く、きめ細かい舌触りの上質な旨味で、きれいにまとまっています。本当に素晴らしい。

 男山さんには失礼ですが、去年のは良くなかった。正直「もう退会しようかな・・・」とまで思っておりました。田植えも刈り取りもせずに、偉そうなことばかり言ってますが、すえたような香りが出てしまっていて、後切れも良くなかった。むしろ「俺の~」会員限定じゃない、普通に買える他の銘柄の方が旨いし安い、と思えるほど。

 ワインでは、よく「当たり年」とか「はずれ年」という言葉を聞きます。日本酒では耳にしたことがありませんが、実際はあるんでしょうね。「猛暑」は悪影響にはならないようです。

 酒造りも、丁寧にやっている蔵は特に、自然を相手にしているわけですから、環境の影響をストレートに受けるものなんですね。「俺の酒を造る」とは、まさにそういう自然を感じながらその中で、手作りの持つ味わいの妙味を楽しむということなんですね。舌が肥えるとともに少々、思い上がっておりました。


 「暑い」とか「寒い」とか言う前に、豊かな自然を味わっていきたいものです。
コメント
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