表題は、佐渡の翼中毒症患者の言葉のように、スイーツ依存症と言う意味で使っている訳ではない。百貨店のスイーツコーナーで可愛いケーキを見たら、思わず、女の子達に上げたくなる欲求が生じ、我慢できなくなってついつい買ってしまう症状の事である。昨年の１１月中旬に小田急百貨店を覗いたら、元赤坂に本店がある、菓乃実の杜（かのみのもり）が出店しており、ショウケースの中に、とっても可愛い、ピンクのうさちゃんケーキを見つけた。ハート型ケーキも栗製、苺製と二種類あり、これらにパンナコッタ、プリン、苺ショートを合わせて６個購入し、いつもの表参道の美容室へ持参した。この日は、完全個室のVIP roomを予約しておいた。VIP roomのチャージ料金は3150円で、カット料金との合計は、9975円である。スタイリストやアシスタントが絶えず行き交い、客の出入りも激しくて喧（かまびす）しい一般席と比べたら、船で言えば、二等と特等の違いと同じで、誠に快適である。このスイーツをアシスタントの女の子達に差し上げたら、彼女らが入れ替わり立ち替わり部屋を訪ねて来ては挨拶をかねたお礼を言った。お陰で、このお店の女性スタッフ全員の顔と名前を覚えてしまった。しかも全員が２０代のキャピキャピギャルと来ているから、ドレスを纏わないキャストがいるキャバクラにでも来たかのようである。お気に入りの美人スタイリストさんと会話を楽しみながらの１時間半のカットとシャンプー。１万円払うくらいなら、キャバクラへ行くよりも、こちらの方が健康的でよっぽどrefreshされる。
すると、シャンプー肩もみ役の男性アシスタントさんが、明日からの社員研修旅行について問わず語りに話し始めた。何でも、福島県のハワイアンリゾート、「ハワイアンズ」に一泊二日で行くらしく、新宿から無料の送迎バスに乗って行くそうだ。ところがよくよく話を聞いてみたら、片道３時間あまりのバスに揺られた揚句、到着後にプールで一泳ぎ。次いで宴会に移り、宴会後は、店長が見守る前で、それは店長の趣味らしいのだが、全員、一人一芸の隠し芸を披露させられるのだと言う（しかも、当日は満員のため、ステージ付きの宴会場が確保できず、会議室の一画を借りて施行するのだと言う）。プール嫌い、芸無し人間には、もうこれだけで苦痛以外の何物でもないのだが、宿泊部屋が、二段ベッドが置かれた蛸部屋だと言うのだからほとんど大学ゼミの合宿か修学旅行同然である。店長曰く、「みんな仲良くやろうぜ」と言う趣旨でこうなったらしいが、仲良くし過ぎだろう。ま、小菅の刑務所よりはましかもしれないが、楽しかるべき社員慰安旅行がとんだ拷問旅行と化したのだから、スタッフ達は、店長の悪趣味に辟易し、「ひたすら耐えるしかないな」と自嘲気味にこぼしていた。聞けば、社員旅行の費用は会社持ちで一人当たりの予算は25000円だそうだ。これっぽっちでは、佐渡への社員旅行などは、そのほとんどが交通費で消えてしまう金額なので無理である。だが、表参道界隈の他の美容室では、数年分の旅行予算を積み立てておき、それを、グアムやサイパンなどの近場海外旅行に当てているそうだから、この美容室も来年からはそうする方向のようである。店長はこの拷問旅行を挙行するに当たり、「少しずつ段階を踏まねばいかんからな」と言ったそうだが、明らかに間違った見解である。社員旅行は消費税増税とは訳が違う、段階的にレベルアップさせる代物にあらず！会社から支給される旅行予算の上限ぎりぎりのコストで、ベストの旅行プランを練るべきなのだから。
余談だが、今年のゴールデンウイークに金井を通りかかったら、スナック「花音」が閉店し、スナック「yy'78」に衣替えしていた。経営者が変ったそうである。しかるに「佐渡情報検索サイト」である、「そいのん」には、いまだに金井のスナック「花音」として電話番号が掲載されている、早急に内容を更新すべきであろう。
VIP roomのシャンプー台
VIP roomの椅子と鏡
スタイリストさん撮影のケーキ画像。スマホでもライティングがいいとこんなに綺麗に撮れちゃう。
うさちゃん、可愛いっす！
ハワイアンズの団体用お仕着せ宴会料理
確かに二段ベッドだが、刑務所よりはましだろう。
いい年こいて、こんな芸をやらされるとはねえ～。。。
