佐渡の翼

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菜の花(佐渡市小木)    投稿者:佐渡の翼

2012年01月23日 04時33分19秒 | 佐渡グルメ美味しい食べ歩記

昨年の11月1日、筆者は、予約した上でこの小木の、いや佐渡の名料理屋「菜の花」さんにお邪魔した。2時間待たせのラーメンを食べた後のお口直しにと、午後6時丁度にお店に到着した。座敷席には3歳くらいの女児を連れた親子連れが食事中である以外には先客はいなかった。カウンターの内側ではご主人が予約客のお料理の仕上げにと、忙しく立ち働いていた。筆者は4人掛けのテーブル席へと招き入れられた。飲み物は赤ワインのハーフボトル、マルキ・ド・シャス(1800円)を注文した。ほどなくして前菜が出てきた。せりの胡麻和え、魚の煮物、かぼちゃ、さつまいも、銀杏、みかん、煮だこなどが彩りよくそしてバランスよく皿の中に盛られていた。う~ん、灘万レベルに達するいいお味である。さすがは評判どおりの腕さばきだ。筆者は、海鮮ばかりでは能がないと思い、ワインに合わせてと、へんじんもっこの貴腐サラミを注文してみた。出てきた物は、サラミに胡瓜を混ぜ、白い粉チーズで和えてあった。量もほどよくて本当に美味いな!次の一品には、黒ムツの塩焼きを御願いした。黒ムツは赤ムツ(のどぐろ)に負けず劣らずの高級魚である。丁度頭の部分の一番美味しい所を焼いてくれた。その身はほくほくとし、ポアレを食べた時のようにはらりとくずれる身の柔らかさとほのかな塩味が絶妙である。佐渡の居酒屋で焼き魚を食べる気がしないのは、魚を丸ごと一匹田舎風にどかんと焼き上げるため、部位により、火入れ加減の濃淡が生じ易いからだ。この程度の分量を焼き上げるのが最も美味しく食べられる。三品目には甘海老のしんじょ揚げ(画像)を注文した。甘海老は水分が多いため、天麩羅やフライには向かないため、刺身か磨り潰してしんじょ風に仕立てて食べるのがよろしい。甘海老のしんじょ揚げは、新潟の割烹「一酔」の名物料理だが、そのふわふわとした食感と言い、甘味と言い、菜の花さんの方が遥かにレベルは上である。甘海老にはかすかな塩味が付いており、何も付けずにそのまま食べる。これが何とも絶妙な味わいで抜群の美味さだった。最後に、「佐渡のモッツァレラチーズ、佐渡産の岩塩とオイルともろみを添えて」を御願いした。チーズともろみは両方とも発酵食品であり相性は抜群なのをこのご主人は知り尽くしている。菜の花さんは、和風フレンチ懐石仕立てでのコース料理はお二人様から注文を受けており、更に小宴会にも対応している。筆者の後に男女4人組が座敷席にやってきて釣りの自慢話に花を咲かせていた。カウンター席は空いていたが、これくらいの混みようがほどよくて菜の花には似合っている。

 

このお店、地理的に、佐和田や両津から遠い事と、お料理の単価がやや高目なのが難点のように思えるが、本当に美味しい日本料理を味わいたい食通者にはそんな事は問題ではなかろう。お代は5865円。気分よく飲ませて酔わせ、そして非常に美味しいお料理の数々を披露してくれた、さすがの菜の花さんだった。



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