転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



今年(以降)の私的懸案事項は、以下の通り。

1.両親の入る施設の選定・入居手続
2.山の上の墓の始末および移転
3.実家の売却+神棚の行く先の決定
4.実家が代々やってきた地元八幡様のお世話係の引き継ぎ

今年はこれらにひとつずつ、しかし決して無理はせずに、
できる範囲で手を付けて行きたい、と思っている。

88歳と89歳のペアは、まだできる・なんとか暮らせる、
という次元で、ずっと自宅で生活して来たのだが、いくらなんでも
そろそろ行き先を確保しておかなければならないと思う。
ケアマネージャーさんとも相談の上、実家近くの、
介護付き有料老人ホームへの入居を、今、検討している。
ふたりがもし70代だったら、この先20年、どうかすると30年近くも、
有料老人ホームに居て貰うのは経済的に厳しい、
と私は考えたに違いないが、何しろ既にほぼ90歳なので、
常識的に言って、残り年数は10年あるかどうかだろう(汗)。
本当は私のマンションの近くに移ってきて欲しいのだが、
「知らないところへ行きたくない」
と二人が言うので、そこは私が譲歩することにした。
私の側に、経済的・身体的・時間的な負担は残るが、仕方がない。
入居が決まっても、自宅を処分するわけではないから、
外泊等で家に帰ることは今後も可能で、それを考慮すれば、
確かに自宅から遠くないほうが何かと心強いだろう。

何であれ、今後、親が倒れるとすれば突然に決まっているし、
90歳にもなって寝付いたら、そう簡単に元通り元気になると期待もできまい。
そのようなときに、至近距離でもなく自家用車も持っていない私が単独では、
かたや病院かたや自宅の、90歳夫婦の世話を同時にすることは無理だ。
去年の6月に父が半月入院したときでさえ、
私は病院と実家を毎日バスを乗り継いで訪問し、シにそうになった。
ああいうのは、もう御免だ。
ということで、今週後半に某施設へ、説明を聞きに行く予定にしている。

墓については、車で行ける道がないどころか墓参りイコール登山、
否、控えめに言ってもハードなハイキング、くらいの場所に墓所があるので、
私は早いこと先祖代々の墓をまとめて、地上の霊園に降ろしたい、
とずっと考えている。
そのための業者さんも、霊園の候補も、
実家と親しい某家のおじーさんに教えて貰い、目星はつけてある。
そのおじーさんも2年前、家の古い墓地を整頓し、
車で行けて管理人のいる某霊園に、一家の総墓として造り直されたのだ。
父はかなり以前から、自分の墓は自宅の裏の竹藪に造ってくれ、
などとタワケたことを言っており、私が霊園の話をすると返事をしないので、
同意しないという意味だと思うが(汗)、もう構っていられない。
自宅敷地内に墓を建てるなど論外だ、どれほど手続しても通るまいよ。

山の墓へ行く道を知っている者もだんだん少なくなりつつあるので、
私が動けなくなったら、訪れる者もなく凄まじい有様の墓地になるだろう。
それ以前に、両親が亡くなっても、あそこに墓石を上げること自体が、
現在はもう無理だから、親を葬ることもできない。
昔は遺体を家の若い者が背負い、…戦後は遺骨を親族が持ち、
石屋さんが新しい墓石を担いで、皆で登山したという話なのだが、
今時、そんなこと誰がするのか(--#)(--#)。
墓石を最後に墓所まで上げたのは、昭和42年に祖父が亡くなったときで、
あれから既に半世紀経っているのだ。
当時みかげ石を命がけでかついでくれた石屋さんだって、もう死んどるワ(爆)。

しかし、それらの仕事にもまして、
実家の後始末が、作業的には一番大変だろうなと予想している(汗)。
両親は戦前戦中に過ごした世代のせいか、何も捨てることができず、
ボロでもゴミでも全部、取っておく人達で、
しかも引越をしたことがないので、実家にはモノが山ほどあるのだ。
実際の生活で使っているのは寝室とダイニングキッチンくらいなのに、
座敷・中の間・玄関・奥の和室に手間の和室・古い台所・土蔵・納屋、
などがあって、築100年、もはやオバケ屋敷さながらだ。
だいたい、部屋数の多い家に少ない家族で住むのは家として凶相なんだよ(--#)。

自分自身があの家に住んでいた頃は、そんなものだと思っていたのだが、
18歳で親の家を出て以来、私は主として都会の集合住宅で暮らすようになり、
人の念が籠もっていない、カラっとした住居にすっかり慣れてしまったので、
今となってはもう、実家の、開かずの間になっている納戸付近など、
近づくだけでも、特に気色悪い感じがする。
明治時代からあるような家屋なんて、
両親のほかに何が棲んでいることだろうかと思うだけで憂鬱だ。
そうそう、古い家の常として井戸もあったよそういえば(汗)。
痕跡だけではなく、今も生きていて水の出る井戸だ。
井戸は祟るので怖い。きちんと祓って終わらせなくては。

神棚は複数の神主さんにお尋ねしたところ、
神社に納めて焼けば良いという人と、
心配なら祈祷して貰って処分すれば良い、という人があり、
どちらにしても、さほど大変なことではなさそうなのだが、
内部に、仏教でいうお位牌みたいなのが何体かあるので、
あれは私がマンションに持って帰るか、
親戚に頼むかしなくてはならないだろう。

地元神社のお世話係も、今はとりあえず私が父の代わりをしているが、
私はもう、結婚して姓が違い、昔風に言うなら家を出た身なので、
地元のどなたかにお譲りして、身を引きたいと願っている。
だいたい婚家は安芸門徒なんだよ(^_^;。
しかし、さすがにいきなり「一身上の都合により辞めます」
というわけには行かないので、総代会できちんと話し合って、
どなたに次をお願いするのか、決めて引き継ぎをしなくてはならない。
これは私ひとりの努力や工夫だけではなく、地元の方々の協力が要る。

希望としては、以上の4項目を還暦までに仕上げてレポートを書き(違)
人並みの余生があったならば、60代からは私は、
主人と自分のことだけ考えて暮らせる身になりたい、と考えている。
墓と家の始末は特に、残したままでは娘を困らせることになるので、
私の代で決着をつけておかなくてはならない。
主人は主人で、舅姑の家を片付けて売却しなくてはならないのだが、
あちらは既に、家の墓はお寺の墓地の中に主人が建てたし、
地域で何かお役目がある等の問題もなく、
やはり都会の人は簡単で良いよなあと、思わずにいられない。

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