goo blog サービス終了のお知らせ 

   猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

雷、のち夕立、のち虹、のち花火

2005年08月13日 23時43分46秒 | お出かけ
我が家の夏の一大イベント、東京湾大華火大会に行ってきた。

昨年、この花火大会としては我が家初めての協賛席チケットを購入し、その迫力に大感激したゴンザと私。
今年は、「父ちゃんと母ちゃんにも見せてあげたい」というゴンザが早々とチケットを購入。私が作った大量のおにぎりやから揚げを携えてのお出かけとなった。

首都高にのって20分ほどで行ける日の出桟橋の会場は、パイプ椅子を並べただけとはいえ、目の前はもう海で視界をさえぎるものもなく、右手にはレインボーブリッジやお台場が見渡せる最高の位置。花火を観賞する際に女性の大きな不安材料となる、トイレの心配もいらない(しかも簡易式ながら手を洗うところまで準備してある)という、チケット料金を払うだけの価値が充分にある特等席である。もちろん、人ごみのなか、屋台の味を楽しみながらの花火も素敵だけれど、たまにはこんな贅沢もまた素敵。何より今日はゴンザの両親に楽しんでもらうのが1番の目的であるとなればなおさら、である。

さて。
大きなお弁当包みを持って座席についた我々は、席に落ち着いたのをいいことに早速包みをゴソゴソ、おもむろにアルコール抜きのプチ宴会を始めた。
.....しかしなんだか空気が重いし、よく見れば雲行きも怪しい。
いかに特等席といえども、お天気だけは誰にもどうにもならないから、雨が降らないよう私もひたすら祈る。が.....次の瞬間、空を貫いたのは少し早めの花火ではなく、雷様がもたらした稲光だった。次いで、ポツポツポツと降り始めた大粒の雨。せっかく作ったお弁当をずぶ濡れにされてはたまらないので、大急ぎで拡げた荷物をたたむ一行。
会場内のアナウンスでは「この雨は一時的なものとの予想」と言っているが、会場中の皆はあっという間にずぶ濡れになってしまった.....。

が、夏の夕立とはあっさりしたモノで、まだ陽ざしの残る空からはうっすらと明るい光。そして空が明るくなるにつれ、
なんと!我々の正面には大きな虹が見えてきたのである!

薄明るい海の上に、綺麗に大きく架かった虹の橋。
あんなに完璧な半円形の虹全体を見ることが出来るなど、そうそうあるものではない。
「虹を見るといいことがある」とは、だれが言った言葉かは知らないが、ずぶ濡れの人々から聞こえていたボヤキを一瞬にして感嘆のため息に変え、不思議と空気をひとつにした思いがけない空からの贈り物は、雨に降られたことなど忘れてしまうほどに私達を幸せにしたから、たぶん間違いではないはずだ。
そう。虹を見たその時の気持ちこそ、まさに「いいこと」に違いないのだから。

やがて.....。
暗くなり始めた空に虹は吸い込まれ、待ちに待った花火大会の始まり。
昨年にも勝るとも劣らない迫力と美しさは、我々一行と、花火を臨む人々すべてを感激で包み、虹と同じような「見る人をひとつにする」不思議な力で、この夏と、それぞれの人生の一場面を彩ったのだった。

来年の花火は、どこで見よう.....?

百円を笑う者は百円に泣く

2005年08月12日 23時06分02秒 | 作ってみた
先日、英会話のレッスンを終えたゴンザから自宅に電話がかかってきた。

「erimaちゃん!伊勢崎町に大きな百円ショップが出来たんだって。で、今俺、偵察に来ているんだけど、すご~く面白そうだよ。でも、erimaちゃんと一緒に行きたいから、今日はあまり見ないで帰るね。今度のお休みに行こうよ~」

という内容のものだ。

なるほど、近年の百円ショップの躍進たるやすさまじく、今では99円ショップなるものも出来ては、その近辺のスーパーやコンビニを閉店に追い込んだりもしているから、衰退著しい伊勢崎町のど真ん中に百円ショップが出来ても不思議ではない。
少なくとも、無国籍で猥雑な独特の雰囲気を、溢れんばかりに放っている伊勢崎町にあっては、百円ショップの健全で(って何が健全かはわからんが)開放的なわかりやすさは、人を呼ぶのに有効であろう。
実際、伊勢崎町には滅多に足を運ばない我々も、次の休日にはその百円ショップ目当てに出かけて行ったぐらいだから、これからあの、歌にもなった界隈がどうなってゆくのか、興味をそそられる現象ではある。

で、余談ではあるが、
同じく衰退の一途を辿る横浜の有名な場所としては馬車道が挙げられる。
今やあそこは、スター○ックスやタ○ーズやらが立ち並ぶ、わけのわからない、どこでも見られる通りと変わらなくなってしまった。
(先日など、春をひさぐ外国人のお姉さんがお客を引こうと立っていた)
もっとも、横浜を愛する地元の人々から言わせれば、みなとみらいも「横浜」ではないし、今の赤レンガも「横浜」ではないけれど。
横浜は。すでに秘密を失った娼婦に成り下がってしまった.....。
百円ショップの台頭は、古き良き町の消滅を象徴する、見方によっては悲しい現象なのかもしれない。


さてさて。
前置きが長くなってしまったが、仲良く百円ショップに出かけていった我々。
そのデパートのような広さにも驚いたが、百円でありとあらゆるものが揃うのにも驚いた。
さらに、百円ショップだというのに、二百円から五百円のものまで売っているのにはもっと驚いた(笑)
私など、「erimaちゃん、気をつけてっ!ものによっては五百円だよ」というゴンザの忠告がなければ、片っ端から籠に入れてしまうところだった。
ふ~、あぶないあぶない。
第一、それ以前に「これって普通に買っても百円しないよね」的なものまであるから油断は出来ない。何でも百円と思って「うわ~い」なんて浮かれていたら、大変なことになる、まさに百円マジックである。

で、結局。店内を隅々までまわった挙句、私は柄にもなく、1つ1つの商品を手にとっては吟味に吟味を重ね、「これはお買い得!」と思われるものだけを慎重に籠に入れた。

写真はすべて百円で手に入れたものたちなのだが.....。
左上はエッグスタンド、隣は薬味入れ、右に見えるバッグはゴンザが浴衣を着たときのために、そして、中央に見えるのは百円で手に入れた手作りビーズキットから私が作ったブレスレット、である。

百円で何が出来るのか。
その使い方は人それぞれ、様々であるけれども、こつこつとビーズをつなぎ合わせながら、深く考えた浪費家の私。

「今の子は手軽に何でも手に入って幸せだな」と思いつつも、
「それって本当に幸せか?」と問いかける、
秋の夜長にはちと早い、蒸し暑い夏の夜なのであった。

でも.....手作りビーズキットは面白い!


みなさんのおかげです

2005年08月11日 22時25分36秒 | 美味しいもの
マーブルシフォンケーキを焼いてみました。

先日、ブックマークさせていただいている田舎人様のblogでとっても美味しそうなシフォンケーキを拝見し、無性にシフォンケーキが食べたくなった私。
時間は深夜にも関わらず、迷わずはちみつシフォンを焼いたものでした。
通常、私がシフォンケーキを焼く場合、材料を半量で焼くものですから、当然厚みも半分となり、ちょっと見た目が寂しくなるんですけど、前回のはちみつシフォンがあまりにゴンザに好評だったのもあって、今回は全量・標準サイズでの作製です。
これまでニンジンシフォン、プレーンシフォンしか焼いた事のない私にとって、マーブル模様が綺麗に入ってくれるかは大きな課題。
でも、実際ナイフを入れて切り口を見てみればバッチリ!お味も大変結構なものでした。

ただ、私は筋金入りの不器用なもので、型からはずす過程で、少々周りがぼろっちくなってしまうのが難点。けれどせっかく焼いたのだから皆さんにお見せ出来ないのも寂しいし.....ってことで、そのぶんベランダで元気に育っているミントを飾ってなんとか体裁を整えて、先日摘んだ薔薇にもご登場願っての撮影です。

実はこのケーキを焼いた昨日は、以前ご紹介した海の幸祭りにホッキ貝と蟹を送って下さったN氏から、またもやホッキ貝と新鮮なイカが届いたのですが.....。
ホッキ貝は「ゴンザの誕生プレゼントに」、「イカは半分erimaちゃん家に、半分はerimaちゃん特製の塩辛を作ってよ」とのことだったので、もう私は一日腕を奮いまくりです。とはいえ、小さめのイカ20パイとホッキ貝をさばくのはなかなかにヤリガイのある作業で(貝にかけてるわけじゃないのよ)、魚をいじったりさばいたりするのが大好きな私には楽しい一日でありました。
この、私の作る塩辛は、柚子が入ったお刺身仕立てに近いものなんですが、かなり自信アリの一品。今の時期は少しワタが水っぽいので本来の味には及びませんが、秋になって、ワタがコロコロ太ってきたら、マジでご飯食べ過ぎて今度はこちらが太ること請け合いです。
塩辛に使わなかったゲソは、特製ニンニク醤油で味をつけ(って...あ``~っ!ゴンザ経由でN氏に塩辛を渡すのに、ゲソを持たせる事を忘れていたっ!今書いてて気づいたよぅ)、あとは衣をつけて揚げるなり、焼いて七味マヨをつけて食べるなり、という状態にして.....。そんなんじゃお礼代わりにもならないけれど、心をこめて作ってみました。

Nさん、Tちゃん。何も出来ない私ではありますが、いつもありがとう~!
(ゲソは冷凍して後日お届けします~)

そしてそして。
帰宅したゴンザからは「これ、お店で頂いたんだ~」と、巨峰、ドラゴンフルーツ、大きくて美味しそうな赤いマンゴーのお土産。

本当に本当にみなさんありがとう!

では.....ご好意に甘えまして。
いっただきま~す♪

夏がくれば思い出す

2005年08月10日 19時23分19秒 | ルーツ
毎年夏が来て、雷が鳴ると思い出すひとつの情景がある。
小さなアパートの玄関先の軒下で、幼い妹と共に数を数えた思い出。
「光ってから10数えても音がしなければ、雷は遠くにいるんだって」
そう言いながら必死になって、数を数えた思い出。

あれは。
たぶん私が小学校2年生くらいの時だったと思う。
度重なる父の不実に怒りを爆発させた母が、東北にある故郷へ1人で帰ってしまった夏だ。
父は、母が故郷へ帰ってしまうたびそうするように、仕事で使っているトラックに私と妹を乗せて母を迎えに行った。
夜通し高速を走って峠を越え、ひたすら母のいる田舎を目指す。

朝方「まだ訪ねていくには早いから」と、車内で時間が経つのを待つ間、フロントガラス越しに見た朝焼け。
狭い車内で父と妹と共に見た、本当に美しい朝焼け。
私の「夏の情景」は、今ではこの、思いがけない夏、この年の夏の情景に乗っ取られてしまった。

その後父は、すでに学校や幼稚園が休みに入っていた私と妹を置いて帰って行った。
何より彼には仕事があったし、それ以前に、母に追い返されたというのもあるだろう。とにかく、私と妹はその夏を東北で過ごすことになった。

私の母は、若いころから水商売に足を突っ込んでいたから、田舎でもやはり、当時は日本中で男性の娯楽場として隆盛を誇っていたキャバレーに勤めていて、その店の寮で暮らしていた。
いや。もしかしたら私達が行くまでは実家でのんびりしていたのかもしれず、子供2人が加わって手狭になったから、という理由でそうしたのかもしれないが、母と私と妹は、母と同じホステスさんたちが暮らす寮でひと夏を過ごすことになった。

そこでの暮らしがどんなであったか。詳しくは憶えていないが、確か、出勤する母と共にキャバレーの2階にある託児所に行き、そこで仮眠をとり、母の仕事が終わったあと、一緒に小さなバスで送ってもらって寮に帰る。そんな風であったと思う。子供ながらに当時の私が知る限り、そのころのホステスさんはみんなワケありだったから、同じような子供もたくさんいて、閉店後のキャバレー内のシャンデリアの下で一緒に、お絵かきして遊んだりした記憶もある。ホステスさんたちにはそれぞれ、出身県や住んでいたことのある地名が源氏名として与えられ、私の母は確か「神奈川さん」と呼ばれていた。私が仲良くしていたのは「青森さん」の子供だったが、ただその子が、男だったか女だったか、それすらももう覚えてはいない。

憶えているのは。
一人で、寮の日陰にいる小さなカエルをひたすら捕まえては石で叩き潰し、延々とそれを繰り返したこと。時折母がプールへ連れて行ってくれたこと。妹が自転車の後輪に足を挟み酷い怪我をしたこと。母と仲間のホステスさんが「あの客、触るから嫌なのよね~」と話していたこと。それだけである。
そして、私の心に残っているあの情景。

その後、父と母は再び共に暮らすようになったが、それは真の崩壊の始まりに過ぎず、その後の夏の情景を私は記憶にとどめていない。

ただ、あの、思いがけない夏に私が見たものは、今思えば私の生きかたを決定付けたともいえ、あの夏私が決心したこと、
「私はワケありの大人にはならない。水商売の女の人には絶対ならない」
は、誘惑の多かった私の人生のなかでも固く守られている。
もっとも、最近のホステスさんはあの頃とはまったく違い、自分のために賢く、したたかに生きており、何より軽やかであるが。


あの夏が、私の心にどんなものを残したのか、私には.....今もわからないけれど。
ただひとつ。

夏がくれば思い出す。
雷の音とともに胸に迫る、切なく、遠い夏の情景。
妹と2人、必死になって数を数えた。

今は遠い夏。

薔薇、大爆発

2005年08月09日 23時32分05秒 | ガーデニング
皆様、暑中お見舞い申し上げます。
毎日厳しい暑さが続いておりますが、いかがお過ごしですか?

何もかもが息切れしそうなこの季節、我が家のベランダでは薔薇が大爆発しております。かつてないほどの伸びっぷりと咲きっぷりに、育てているほうも少々困惑気味。何せ狭いベランダですから、通路の確保にも苦労する有様で。
肥料を変えただけでこんなに違うなんて、あまりにも目に見えて差が出るものですから、「なんかいけないホルモン剤でも入っているんじゃ!?」なんて、思わず肥料のボトルを眺めちゃいますけど、んなワケないですしねぇ.....。
とにかく嬉しい悲鳴を上げている、といったところです。
で、皆様にもちょっと一息ついていただこうかと、パットオースティン、アブラハムダービー、グラミスキャッスル+オレガノケントビューティの花を活けてみたわけで。
でも.....。
今こんな状態で、我が家の薔薇。果たして秋まで息が続くんでしょうかね?
と、最近じゃすっかり体力の衰えを感じてバテバテの私。

私もあの肥料、浴びてみるかな.....?

巨大化しても、いじめないでね。
(おおそうだ!いよいよサナギになった大五と四様にかけてみたらモスラが生まれるかも)