猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

節度を失った国へ

2006年09月06日 22時34分32秒 | ぶ~すか言ってやる!
日本中が皇室の男子誕生に湧きかえった一日。

このニュースに、手放しで喜ばれている方。
または複雑な思いを抱きながら眺めておられる方。
色々な方がいらっしゃるのではないでしょうか。

私はといえば、
「子供が生まれるのは喜ばしいことだけれど、なんでこう、馬鹿な報道ばかり」
と、呆れかえっておりますが。


『男子誕生!第一声は「おぎゃー」(主治医)』

なんて、馬鹿な字幕。
堂々と出しているTV局って.....
いったいなに?

赤ん坊が生まれるのに、違う第一声があるんですかね?

それに。
皇室の人間だからって、いちいち
「子宮口が」
「胎盤の一部が」
「出血が」
と、女性のデリケートな体の部分の状態変化を、大々的に報道されてしまうってどうなんです?

そりゃ、みんな心配もしているでしょう。
子供の誕生を心待ちにもしていたでしょう。
けれど、彼女の子宮口の話や、胎盤の話や出血の話をしたからって、赤ん坊が無事に生まれてくるって話でもない。

報道する側は、もし自分が(もしくは自分の妻・娘が)子宮口の状態を大々的に他人に報告されても、嫌な気持ちにならないんでしょうか。

今回だけじゃありません。
CMを見れば、生理用品がそのままむき出しで
「吸収力が違う」
「経血を閉じ込めて」
なんてセリフと共に大写しにされ、実証するためにわざわざ液体を吸い込ませることまでしている。

イメージカットじゃ
「もう漏れない」
なんて白いパンツをはきこなしたタレントが大股びらきで椅子に腰かけ、いかに『漏れなく』、他人に気づかれないかアピールしていて.....。

いやね。
別に生理や女性の体の仕組み自体は恥ずかしいことではないけれど、TVを見ているのは女性だけじゃなく、老若男女様々なわけです。

日本はかつて、節度と恥じらいを知る国ではなかったんですか?
着物の裾が乱れることや陵辱を恐れて、膝を自らくくって自害した女性達のいた国ではないんですか?
(自害の是非は別として)

あなただったら。
自分の子宮や出血について。
図解入りであーだこーだとTVで議論や解説をされるのを、嫌だとは思わないですか?

「そのナプキンは吸収力が違うの?」
と、いつの日か男性に聞かれることが嫌じゃないですか?

商品をアピールして売ることがそんなに大切なのか。
女性の助けとなる、機能的な良い商品はありがたいけれど、あんな広告の仕方は必要なんだろうか。

皇室の赤ん坊を待つために、または無事の誕生を祈るために。
子宮口や胎盤や出血の状態まで国民が知ることは必要か。

視聴率競争もいいけれど。
他局と差をつけたいのなら、良識と節度を持つ報道機関であることを、こういうときこそアピールするほうが、ずっとずっと効果的なのではないかと、私なんかは思うんですがね。

あの報道をきっと、かじりついて見ていたであろう女性達は。
自分の子宮口について報道されてもなんとも思わないのかなぁ。
ここまでの報道に、何の疑問も嫌悪も感じなかったのかなぁ。

願わくば。
この、節度を失った国へ生まれてきた赤ん坊が。
恥知らずなマスメディアに、ボロボロにされませんように。

.....いや。
『男子』と『血統』に敏感なメディアのことだから。
民間から輿入れした女性への扱いと同じようなことはしないか(苦笑)

それってどーよ?
コメント
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