ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

兵庫事件を斬る

2024-07-12 17:19:26 | 日記
困った。ネタがない。ブログを書くのに、適当なネタが見つからない。
ネタがなければ、たかがブログ、書かなければいいだけの話だが、それが出来ない。それが出来れば苦労はしない。

♫ だけども問題はきょうの雨 傘がない
行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の町に行かなくちゃ 雨に濡れ ♫

「朝日新聞紙面ビューアー」を開き、「ネタはないか?」と探すが、とんと見つからない。唯一使えそうなのは、こんな記事だった。


『賠償求めぬ』念書無効 献金勧誘、違法性に基準 最高裁初判断 旧統一教会

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に、母親(故人)が高額献金をした60代女性が、教団側に賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第一小法廷(堺徹裁判長)は11日、信者だった母親が『教団に賠償を一切求めない』と書いた念書を『公序良俗に反し、無効』と判断した。
(朝日新聞7月12日)

う〜む。この記事に目を通して、私は、「ネタとして使えそうだ」と思った自分の判断が、早とちりだったことを思い知った。
この判決をどういう視点から、どんなふうに料理すれば読者に「いいね!」と思ってもらえる面白いブログ記事ができるのか、皆目見当がつかないのである。

追いつめられた私は、「社説を当たってみるか」と考えた。
「苦しい時の神頼み」ならぬ「苦しい時の社説頼み」である。
「おっ、これなら使えそうだ!」ーーそう思ったのは、次の社説を見たときである。

兵庫知事告発 解明は議会の責任だ

兵庫県の斎藤元彦知事らを告発していた元西播磨県民局長の男性が死亡した。3月、知事らの問題行為について記した文書を一部の県議や報道機関に送っていた。
文書の内容の真実性をはじめ、解明すべき点は多い。男性が公益通報者保護制度に基づく手続きを県の窓口に行った後、県が男性を停職処分にしたことの是非も、焦点の一つだ。調査特別委員会(百条委員会)を既に設置した兵庫県議会の責任は重い。

(朝日新聞7月12日)

おっ、県知事を告発していた県民局長が死亡した、だってか!
この県民局長の男性は、きっと県知事が雇った殺し屋に消されたに違いない。ーー推理小説マニアの私の頭には、すぐにそんな考えが駆けめぐった。
「こいつは面白いぞ。まずは、この男性の死因を調べることだ」
そう思い立ってネットを当たると、出るわ、出るわ、この事件は、謎に満ち問題の多い出来事として、テレビの情報番組を中心に、世間を賑わせている有名な怪事件らしかった。

問題の県民局長は60歳の男性で、死亡は「自殺による」とのことだった。

奇妙というべきか、当然というべきか、この男性の死因は判らなかった。「自殺」は死因ではない。男の死が自殺によるものか、他殺によるものかは、死因が判らなければ、はっきりと断定することはできない。県側の対応を非難する遺書があったため、「自殺」と判断したというが、殺し屋がプロなら、遺書を捏造して自殺を偽装することなど、お手のものだろう。

もう一つの可能性は、県側の対応が県民局長を心理的に追いつめ、県民局長を死に至らしめたという、ありがちな可能性である。社説からも判るように、「男性が公益通報者保護制度に基づく手続きを県の窓口に行った後、県が男性を(3か月の)停職処分にしたこと」が、また、「調査特別委員会(百条委員会)を設置」して、男性に証人として出頭するよう強要したことが、男性の心理にプレッシャーをかけ、その結果、彼がノイローゼから自殺するに至ったことも、あり得ない話ではない。この形の自殺も、一種の他殺といえるだろう。

ネット情報によれば、兵庫県の片山副知事が辞職する意向を固めたという。県民局長に3か月の停職処分を科し、百条委員会への出頭を命じた人物こそ県民局長を死に追いやった殺人犯といえるが、辞職の意向を表明したこの副知事は、内心忸怩たる思いで、自分こそが殺人犯だと自覚していたのかもしれない。

問題は、兵庫県知事の斎藤元彦氏である。副知事はいわば実行犯に過ぎない。知事の斎藤氏は副知事に実行を指示しなかったのかどうか。
これについて沈黙を守り、辞職の可能性にも沈黙を守り続ける斎藤氏は、相当の鉄面皮だといわなければならない。




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