ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

広島「原爆の日」に

2024-08-06 10:02:46 | 日記
けさ朝日新聞を見て、私はがっかりした。朝日よ、おまえもか!
ーーこう書けば、読者は私が何を言いたいのか、すでにお分かりだろう。
きょうは広島原爆の日。79年前のあの惨劇を心に刻むために行われるきょうの記念式典だが、それを伝える朝日新聞の記事には、あの79年前の惨劇が「アメリカ軍によって引き起こされた惨劇である」との記述がまったく見られなかった。
こんな言説をバカの一つ覚えのように垂れ流す私には、自分でも嫌気がさすが、敵も然る(さる)もの、同じ轍を踏むのだから、仕方がない、その記事の全文を以下に引用することにしよう。

広島、きょう被爆79年
広島は6日、被爆から79年となる『原爆の日』を迎える。平和記念式典が広島市中区の平和記念公園で午前8時から開かれる。
ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃が続き、核軍縮の機運も遠のく中での式典となる。式典ではこの1年で死亡が確認された広島での被爆者5079人の名前を加えた原爆死没者名簿が奉納される。死没者は計34万4306人となる。

(朝日新聞8月6日)

この記事には「ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃」と、固有の国名があげられている。なぜ朝日新聞は、これと同じように「アメリカによる広島、長崎への原爆投下」と、はっきり書かないのか。

朝日新聞よ、おまえもやはり同盟国アメリカに「忖度」しているのか!
だが、史実をありにまま後世に伝えるべき記念式典に、そんな「忖度」を紛れ込ませれば、史実はおかしな具合に改変され、何年か後には、広島・長崎の惨劇は人災ではなく、天災と同じものにされてしまう。アメさんが望むとおり、歴史の改竄が行われるのだ。

きょうは朝ドラ「虎に翼」を見ようとテレビをつけたら、画面は、始まったばかりの広島原爆の日の記念式典を映していた。

まず、広島市長のあいさつ。市長は「アメリカ」の名前こそ出さなかったが、冒頭から核抑止論を話題に出し、これをはっきりと批判した。アメリカが広げる「核の傘」と、これに頼る日本政府の「拡大抑止」の考え方を明確に批判したもので、痛快だった。
ただ、この市長の真意をどれだけの人が理解できただろうか。

続いて行われた岸田首相のスピーチ。これは「『核兵器のない世界』への努力を積み重ねることは日本の使命だ」と述べるばかりで、相変わらず具体性のない中身空っぽのがらんどう。被爆地出身の首相とは名ばかりで、いい加減、呆れるぜ!

コメント
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