ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

戦争か対話か 北朝鮮

2017-09-01 14:29:38 | 日記
北朝鮮が日本列島越しにミサイルをぶっ放してから、関連諸国は一挙に態
度を硬化させ、戦争への傾斜を強めている。

日本の親玉であり、同盟国でもあるアメリカでは、金正恩との対話路線に
傾きつつあったトランプ大統領が「対話は解決策ではない」と言い放つに
至った。

韓国では、大統領に就任した文在寅(ムン・ジェイン )が、就任後間も
なく北朝鮮との対話路線を打ち出したものの、文在寅政権の要とも言うべ
き宋永武(ソン・ヨンム)国防部長官が、北のミサイル発射後、アメリカ
のマティス国防長官と会談し、韓国への戦術核の再配備や、原子力潜水艦
配備問題について言及したという(聯合ニュース 8月31日配信)。
この国もアメリカと同様、対話路線から軍事対決路線へと大転換したと見
られる。

北にのぞむ日本政府の姿勢は、言うまでもない。北朝鮮ミサイルの被害を
受ける最大の当事国として、これを大きな脅威と受けとめざるを得ない日
本。親玉アメリカの配下であり、同盟国でもある日本。安倍政権はこれま
での軍事対決色を一段と強め、アメリカ軍の戦闘機・爆撃機とスクラムを
組んで、いまにも平壌へと攻め込みかねない勢いだ。

日本政府の立場が、私にはよく解る。行政府であるからには、一介の評論
家にとどまることは許されず、刻一刻と現実的な対応を迫られる。

ひとつ考えてもらいたいのだが、あなたの近所に、一人の粗暴なキ●●●
がいて、たて続けに拳銃をぶっ放しているとしよう。警察が間抜けで手を
こまねいているとすれば、あなたは近所の仲間と一緒に、自ら拳銃を手に
とり、このキ●●●を狙撃するしかないと考えるだろう。

思考実験を中断して、現実に戻ると、問題は、軍備に莫大な金が掛かるこ
とである。折しも日本では、2018年度の予算編成に向け、各省庁の概算要
求が出そろった。防衛費の要求額は、ミサイル発射を続ける北朝鮮への対
応強化などの理由で、17年度の当初予算よりも1300億円(2・5%)増の
5兆2551億円にのぼり、過去最大となったという。ただでさえ借金漬けの
日本である。こんな状態では、日本はいつまでも借金地獄から抜け出せそ
うにない。

きょうの朝日新聞に、絶望の暗雲を吹き散らすような、すがすがしい記事が
載っていた。南米コロンビアのフアン・マヌエル・サントス大統領が、朝日
新聞の単独会見に応じ、「どんなに複雑な状況であっても、戦争は対話で解
決できる」と語ったという。50年にわたったコロンビアの内戦。この陰惨な
内戦を終結に導いた人物の言葉は重い。彼は内戦の終結に尽力した功績で、
2016年にノーベル平和賞を受賞している。

さて、キ●●●を相手に、実りのある対話が可能なのかどうか。それが問
題である。対話の姿勢でのぞめば、キ●●●はキ●●●であることをやめ、
まともな人間に戻るのだろうか。怒りを解けば、般若の鬼面はお多福のお
かめ面に戻るのだろうか。
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